奇妙な菌類「白水貴」(NHK出版新書)

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バイキンは、黴菌と書き、黴=カビ、菌=キノコ の類で、両方とも菌類で、本書の対象。
ということは、バイキンにはウィルスは含まれないのね。

石炭紀(約3億6000万年~3億年前)末に登場する難分解性高分子であるリグニン(植物の細胞壁に含まれる複雑な構造の分子で、現在の技術でも完全に分解するのは難しい)を分解できる菌類が進化したことにより、有機炭素の貯蔵量が減少した説がある。・・・それ以降、地中の植物遺体に由来する石炭の形成量が減少してしまった・・・


これが本当だとすると、石炭は泥炭層とかを除いて新たに作られなさそうだね。

菌根菌というのは、鉱物(岩)に有機酸を使って穴をあけ取り出したミネラルを地衣類にあげて、地衣類からは有機物を頂いてるそうだ。
驚くのは、鉱物の分解量で、1年間に一リットル当たり150m分の穴ができるとのこと。

地球上最大の生物について書いてあった。クジラが最大だと普通は思うがそうではなく、菌が最大だそうだ。
オニナラタケというのが、オレゴン州にいて、そいつは菌糸が最大3810m、9.65平方キロメール、かつ年齢は8000歳以上だって。
まだ同定はされていないが、化石で高さ8mで直立していた菌らしきものもあるっていうから驚きだ。

いろんな菌がいるね~とわかる本だ。


奇妙な菌類 ミクロ世界の生存戦略
白水貴
NHK出版新書
2016/4/9

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