大川小判決確定 学校防災の強化をさらに【新潟日報】

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大川小判決確定 学校防災の強化をさらに

社説自体には特に言及するところは無いが、裁判所の判決はどうかと思う。
・50分あったのだから逃げられたはず
・2次避難場所が決められていなかった
・ハザードマップを鵜呑みするのはおかしい
との論理のようだ。

Wikipediaなどを読んでも時間経過が良くわからないので、大川小学校事故検証報告書 を見てみた。
以下はその報告書からの引用。

14:46 地震発生
14:49 津波警報(大津波)発表、予想津波高6m
14:52 防災行政無線による広報(津波警報発令)
15:14 津波警報(大津波)予想津波高 10mに変更(ただし報道はテレビのみ)
15:21 予想津波高 10mをFMラジオが放送
15:32 予想津波高 10mをAMラジオが放送
15:37 頃 陸上遡上津波が大川小学校に到達

少なくとも15時15分~20分頃までは、地域住民・保護者はもとより、教職員においても、大川小学校付近まで津波危険が及ぶ可能性を具体的に想定し、切迫した避難の必要性を認識していた者は、多くはなかったものと推定される。

少なくとも校庭からの避難を意思決定した時点では、大きく切迫した津波来襲の危険性を感じていたのではなく、むしろ念のために避難を決定したものであったと考えられる。
避難開始の直接的なきっかけを明らかにすることはできなかったが、その時期等を考慮すると、15時32分にラジオから得られた「予想津波高10m以上」の情報であったものと考えられる。


社説からの引用

 学校側は津波の予見性について、市のハザードマップで津波浸水予想区域から外れていたため不可能と主張した。しかし判決は、学校が北上川と約200メートルの距離にあることなどから「十分予見できた」とした。

 さらに児童の安全に関わるハザードマップについて、教職員は独自に信頼性を検討すべきだったとした。学校側の対応を批判し、「事前防災」の充実を厳しく求めたものだ。


上記について自分の意見をまとめてみる。

・ハザードマップは専門業者が作っているはずで、素人にハザードマップの間違えを見つけさせるなどは無理
・北上川との距離と津波の高さは早々素人がわかるものではない
・津波が来ることを認識したのは地震発生の46分後の模様
・津波が来ないと認識していたのであれば、地滑りの可能性がある山(北海道地震の件もある)に行くよりも鉄筋コンクリートの小学校にとどまるという判断をしたとしても責められない。
・もし6mの津波が来るのを知っていたのなら、校舎の屋上に逃げた方が安全であると考えても無理はない。
 苫小牧市の小中学校の各階の高さがまとめられているが、
勇払小学校は、地盤高1.6m、3階床9.5mで、大川小学校の標高1mらしく、大川小学校は2階建てなので、屋上の標高は8.9mとすると、6mのままの津波であれば流されない計算となる。

結果からならいくらでも文句は言える。
訴えた保護者は事前に避難方法に問題がないかどうか確認していて、それに対して文句をつけていたのならわからんでもないが。
学校が違法行為をしていたわけじゃないでしょうに。
これらから、過失があるとは言い切れないと思うがね。
なくなった教師を侮辱する判決なんじゃないかと思えてしまう。
これを教訓に見直しましょうならわかるが。

こんなこと言われるなら、「災害が発生したら保護者はすぐ迎えに来るように。そうでない場合は知りません」と事前に言うしかないじゃない。

自分だったら、すぐ山にも上れて、地滑りがきたとしても退避できそうな場所にとっとと移動してそうだけどね。

未来を予見する「5つの法則」~弁証法的思考で読む「次なる変化」~
田坂 広志
光文社
2008/9/25

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