日本農業生産性向上には、やる気のない農家・JAに退場頂くしかない

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日本農業新聞の社説矛盾チェックです。
他業種の人間からすると生産性が悪い理由は丸わかりですが、既得権益のせいで改革できないのですかね?

規模拡大に限界感 家族農業 生かす政策を

 もはや、集積目標自体が妥当か考え直す時だろう。「構造政策が進み過ぎ、畦畔(けいはん)管理などが担い手の負担になっている」「農地を頼まれても、これ以上は増やせない」といった声が既に上がっている。この状況で無理に集積を加速すれば、担い手は受け止め切れず農地の遊休化につながる恐れすらある。受け手のない農地があふれないよう、中小規模の農家の離農をできるだけ食い止めることが先決だ。・・・国民の食を守るためにも、国内の生産基盤を支えてきた家族農業の支援策が強く求められる

ホントかいな?と思い調べてみました。

農水省の「国連「家族農業の10年」」 を見ると、家族経営体の割合といいうことで、日本・EU・アメリカを比較しています。
日本:97.6%(2015年)、EU:96.2%(2013年)、アメリカ:98.7%(2015年)
となっていて、家族農業自体に問題があるとは見えません。

では、規模の問題?ということで、少し古いが農水省の「国内農業の体質強化に向けて」に規模比較の表がありました。
日豪欧米の農地面積の比較
ヒドイ規模。少しは改善されているだろうけど。

規模はダメでも、単位面積当たりの生産高は流石にあるんだよねと、「FAOSTAT」を見るとあらビックリ。

中国

北朝鮮

イタリア

日本

韓国

牛乳24.5%22.2%60.8%81.7%95.9%
ジャガイモ

35.7%23.3%57.5%60.7%51.2%


82.1%59.6%80.6%79.3%83.2%
トマト

66.7%9.0%69.7%71.0%71.6%

アメリカを100%とした時の単位面積当たりの収穫量比です。
韓国を載せたのは、日本と気候・育てているもが近いだろう、イタリアは先進国のなかで国土・気候が日本に一番近いだろう、
生産性が低いと言われている中国、後は肥料もまもとに買えないだろう北朝鮮を比較してみました。
想像するに、アメリカが高いのには遺伝子組み換え作物を利用しているのが関係してるのでは。



ちなみに、この表は「FoodWatchJapan」を参考にしたが、このサイトの国選択はかなり恣意的な気がする。
ソバはえらいフランスが高いが品種が違うのだろうし、オランダが高いのは露地栽培でないだろうから単純比較ができない。

最後にコストの比較をしてみましょう。これも先ほどの農水省の資料からの引用です。
アメリカと日本の米(ライス)生産コスト
労働費と農機具費は規模の問題がそのまま出ているのだろうが、注目すべきは農機具を除いた物財費。
それだけで、アメリカの全コストの3倍。
JAから糞高い肥料とか買わされているからでしょう。

「畦畔(けいはん)管理などが担い手の負担になっている」

小さい農地単位のままやっているから、畦も管理が大変。田畑を合体し管理できるように制度を変えればよい。

「中小規模の農家の離農をできるだけ食い止めることが先決」

兼業農家にはさっさと退場頂いた方が良い。農地の広さに対して農家が多すぎるからコスト高になっている。

「農地の遊休化につながる恐れすらある」

遊牧地にしたら?

赤字:根拠不明、太字:客観的ではない、下線: 矛盾している箇所。斜体: 特別にそれについてコメントするもの。

悪夢の食卓 TPP批准・農協解体がもたらす未来
鈴木 宣弘
KADOKAWA
2016/6/29

諸悪の根源のひとつが書いた本でしょう。

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