オスプレイは危険だから日本で訓練するな(by北海道新聞)

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オスプレイ訓練 不安無視の強行認めぬ」なんてのがあったので、本当に危険なのかまず検証してみます。

CV-22とMV-22


オスプレイには、以下の2種類あることをまず知っておく必要があります。

CV-22:米空軍仕様で特殊作戦機として使用
MV-22:米海兵隊仕様で輸送機として使用

違いは以下(「CV-22オスプレイについて」より引用)であるが、CV-22に作戦用の追加装備があるだけで、飛行機能による差は無さそうです。
海兵隊仕様のオスプレイMV-22と空軍仕様CV-22の比較

オスプレイの性能


以下見て頂くと各段に性能が違います「(MV-22オスプレイ)より引用」その分の高いですが(CH-47Fの2倍弱)。
海兵隊仕様のオスプレイMV-22とCH-46の基本性能比較

Wikipedaiに比較表があります。

オスプレイのクラスA事故率


事故率とは以下のように定義されている(「MV-22オスプレイ事故率について」より引用)」
○ クラスA
 政府及び政府所有財産への被害総額が200万ドル以上、国防省所属航空機の損壊、あるいは、死亡又は全身不随に至る傷害もしくは職業に起因する病気等を引き起こした場合
○ クラスB
 政府及び政府所有財産への被害総額が50万ドル以上200万ドル未満、一件の事故の結果として、負傷又は職業上の疾病が恒久的な部分的障害をもたらす場合、又は3名以上が入院した場合
○ クラスC
 政府及び政府所有財産に対する被害総額が5万ドル以上50万ドル未満、あるいは、当日を除いて1日以上の欠勤をもたらす負傷又は疾病を引き起こした場合

見てもらうわかるように、高い航空機ほど物損事故によるクラスが高くなる。

2012年の資料(MV-22オスプレイ事故率について より引用)では以下のようになっている。
海兵隊仕様のオスプレイMV-22のクラスA事故率(10万飛行時間当たりの重大事故数)
1.93(2018年では、3.26)
で、海兵隊平均の2.45(2012年)に比べ特段悪いわけではない。

ちなみに、CV-22の方は6.22(空軍の方は生データをここで公開している)で、枯れていないF22と同程度。

C130:0.82(最初の10年は2.04)
F35:3.11(運用開始10未満)

他と比べても特段おかしなものではない。

騒音


騒音も以下のように特出するものはない(「CV-22オスプレイについて」より引用)
海兵隊仕様のMV-22と空軍仕様のCV-22(ともにオスプレイ)の騒音の違い

米軍横田基地配備のCV22


しんぶん赤旗で「米軍横田基地配備のCV22オスプレイ 最重大事故率が上昇 2年連続」と、横田基地に配備されるCV-22の事故率が6.22と高く、けしからんと言っています。

しかし、「オスプレイの安全性について」で、以下のように書かれています。
米側は、CV-22の日本国内における飛行運用に際しては、既に配備されているMV-22に関する日米合同委員会合意(平成24年9月)の内容を含め、既存の全ての日米間の合意を遵守する旨、明言。
MV-22と同じ基準で運用するとのこと。
合意には「米軍の施設及び区域内においてのみ垂直離着陸モードで飛行」とあるので、CV-22特有の特殊作戦活動での事故は民家とかには関係ないことになる。

まとめ


MV-22については、それほど問題はない。日本で運用する上ではCV-22も特段の危険性は無い。
全てをいっしょくたにして、オスプレイだから危険だっていう記事は信用ならんということがわかって頂けたと思う。

北海道新聞の社説


在沖縄米海兵隊の輸送機オスプレイが参加する日米共同訓練が22日~2月8日に道内で予定されている。
海兵隊と言っているので、MV-22のことですね。

 日米両政府は米軍基地が集中する沖縄県の負担軽減を理由に、訓練の県外移転を進める。今回もその一環と位置づける。

 だが、訓練移転によって沖縄県内の基地の米軍機発着は減っていないとの調査がある。
中国等のリスクが高まっているから訓練が増えているが、分散させることで、沖縄の負担を相対的に減らしているって、別におかしな話では無いでしょう。

 本当の意味で沖縄の負担軽減を図るのなら、オスプレイの訓練も基地も、国外で住民被害のない場所に移すべきだ。
沖縄の負担減らしてあげてよ、でも、自分のところは嫌よ~ってか?
気候・地理・人工物の具合など、実際に近い環境でやらないと訓練にならんでしょうに。
諸島防衛が基本の日本を想定した訓練をしたいのに、住民被害のないからといってコロラドの真ん中で訓練しても仕方ない。

道民の不安を無視して、訓練を強行することは認められない。
だからさ、薬漬けにして思考能力を無くす以外に不安を完全になくすことは出来ないんだって。上の方に書いたように、安全性が認められているものを不安だ!って騒ぐ人達は無視するしかないでしょ。

自衛隊が運用しているのはMV-22で、北海道で訓練するものと同じ。
別の社説」で「警察や消防、自衛隊は土砂崩れなどの二次災害に十分警戒しつつ、不明者の捜索と救出に全力を尽くしてほしい。」などと述べている。
災害時対応で自衛隊に来てほしいが、自分のところでは訓練するなとは、エライ自分勝手な話だ。
 厳冬期の訓練は初めてで、積雪寒冷地での飛行実績がないだけに、安全性への疑念が膨らむ。
なんて書いているが、だからこそ訓練が必要なのでは?
訓練しないで冬北海道が災害が起きて、電車・港湾施設・空港が大ダメージを受けて、大量に輸送が必要になった時、訓練もしていないし実績も無いMV-22をいきなり投入しろと言うのですか?
お話になりませんね。

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