憲法に関するおかしな主張(東京新聞)

憲法に関して最近よく話題に上がるので、各紙のおかしな主張を社説から拾ってみました。
第2回は東京新聞です。なお、憲法全文はこちら参照。

先にまとめを書きますが、はっきり言って東京新聞は酷い。
朝日新聞は、主張はおかしいが、元としている事実は間違えはあまりない。
しかし、東京新聞は「種苗法改正について、大いなる誤りを書く東京新聞(中日新聞)」もそうですが、確認すればすぐわかることをしないで、自分の思い(想像)だけで社説を書くようです。
本当に日本国憲法読んだことがあるか、甚だ疑問になる記述ばかりです。



検察と政治 独立性を担保せねば

憲法には「検察官は、最高裁判所の定める規則に従わなければならない」と定められ、良心に従い独立して、その職権を行うことが求められる。
憲法77条のことですね。
〔最高裁判所の規則制定権〕
第七十七条 最高裁判所は、訴訟に関する手続、弁護士、裁判所の内部規律及び司法事務処理に関する事項について、規則を定める権限を有する。
2 検察官は、最高裁判所の定める規則に従はなければならない。
裁判する上で、弁護士・検察官ともに、最高裁判所が決めたルールに従いなさいと言っているだけ。

赤字の部分がヒドイ。完全に誤り。
「良心に~」は裁判官のことで、検察官に対しての規定は憲法ではされていない。
憲法76条「すべて裁判官は、その良心に従ひ独立してその職権を行ひ、この憲法及び法律にのみ拘束される。」
なお「検察」が憲法に登場するのは、77条の2のみです。

安保法施行4年 危機にある国会の統制

国会による文民統制は、専守防衛や非核三原則などとともに憲法九条の平和主義の根幹を成す。その文民統制が失われれば、戦後日本の平和主義も蝕(むしば)まれることになる。憲法の危機にほかならない。
国会議員が文民でなければならない規定は憲法にはありません。大臣が文民であることは66条で規定されています。
第六十六条 内閣は、法律の定めるところにより、その首長たる内閣総理大臣及びその他の国務大臣でこれを組織する。
2 内閣総理大臣その他の国務大臣は、文民でなければならない。
そのため、上記の記述は全くの誤りです。

根本的な話に気付きました。
文民の対義語は軍人ですね。そして、憲法9条が本当に軍の保有を禁じているのならば、わざわざ大臣が文民であることを書く必要は無い。
軍が無ければ軍人もいないので、軍人が大臣にはなりえない。もちろん国会議員にも。

このとから、現在の憲法9条の解釈は正しいということですね。
国際紛争を解決するための軍は持たないが、その目的以外の軍は持ちうる。
軍はあるので軍人もいるが、軍人は大臣にはなれない。
憲法にすっきりマッチします。

週のはじめに考える 権力は「無罪」なのか

確かに民主主義は最終的には多数派の意見がものごとを決める仕組みです。その一方で、立憲主義とは多数派でも覆せない原理を憲法に書き込み、権力を縛っています。例えば基本的人権や国民主権を多数派が奪おうとしても、奪うことができないように…。
Wikipediaの外見的立憲主義によると「憲法によって国家権力が制限されなければならない」とあります。
「多数派でも覆せない」というのなら、国会で2/3以上・国民が過半数で憲法改正したものも認めないということになる。

検察官定年延長 三権分立を損なう暴挙

憲法は「法律案は…両議院で可決したとき法律となる」と定め、内閣に「法律を誠実に執行」することを求めている。
国会で可決した法律の解釈を、政府が勝手に変えることは、憲法違反の行為にほかならない。
それが許されるなら、国会は不要となり、三権分立は崩壊する。
国会は立法府であって、法律を制定するところであって、法律の解釈を決める場所ではない。
解釈が違法であるのなら、裁判所で正すなり、国会で法律を修正するなりすれば良い。
行政の判断を裁判所・国会が牽制できます。
赤字のところはあり得ない記述だ。

新型肺炎と改憲 不安に付け込む悪質さ

政府の対応に不備があるとしたら、憲法の問題ではなく、法律の運用や政府の姿勢の問題だ。
検察官定年延長のところと真逆を言っています。
法律の解釈は法律の運用の範疇です。それをしようとして「三権分立を損なう」「憲法違反」などと言いますからね。

日米安保改定60年 「盾と矛」関係の変質

自衛隊は長距離巡航ミサイル導入や事実上の空母保有など、憲法上許される「必要最小限度」を超えかねない装備を持ち、憲法解釈の変更で限定的ながら海外で米国とともに戦えるようになった。
憲法のどこに必要最小限度の武器しか持ちえないと書いてあるのよ。

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