森林経営管理法でも大間違いを撒き散らす人

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鈴木宣弘東京大学教授の記事へのツッコミです。

【鈴木宣弘・食料・農業問題 本質と裏側】類似の手法に注意 ~畜安法・森林管理法・種子法・漁業法をめぐる類似性~

森林経営管理法の部分に対して指摘します。
(最初に書きますが、この記事を鵜呑みすると、あり得ねーこと国がするな、と思うでしょう。でも、実際は全く異なります)

 森林経営管理法の19条には、本人の同意がなくとも、「不同意森林の自然的経済的社会的諸条件、その周辺の地域における土地の利用の動向その他の事情を勘案して、当該確知所有者不同意森林の経営管理権を当該申請をした市町村に集積することが必要かつ適当であると認める場合には、裁定をするものとする。」とあり、「経営意欲の低い経営者」として強制的に経営権を剥奪するかどうかは、いかようにも恣意的に判断可能なものとなっている。
いつものごとく、大事なことを書いていません。

森林経営管理法の第十九条は次のようになっています。
第十九条 都道府県知事は、第十七条の規定による申請に係る確知所有者不同意森林について、現に経営管理が行われておらず、かつ、前条第一項の意見書の内容、当該確知所有者不同意森林の自然的経済的社会的諸条件、その周辺の地域における土地の利用の動向その他の事情を勘案して、当該確知所有者不同意森林の経営管理権を当該申請をした市町村に集積することが必要かつ適当であると認める場合には、裁定をするものとする。
下線の部分が書かれておらず、大事な「現に経営管理が行われておらず」を引用していないのです。

「経営意欲の低い経営者」と「現に経営管理が行われておらず」では全く違う。
後者は全く森林を管理していない森林所有者だ。
家とかでも、今にも崩れそうで周辺が危険で行政が指示しても所有者が解体しない場合、仕方なく行政代執行で解体することがある。
それと同じ考えだ。

無断で人の木を切って販売して自分の利益にするというのは、盗伐に匹敵するほどの財産権の侵害で、憲法29条に抵触しかねない。既存漁業者から漁業権を剥奪するのと同様である。
ふ~ん。
第十九条2の五項で以下のように規定されています。
五 販売収益から伐採等に要する経費を控除してなお利益がある場合において確知森林所有者に支払われるべき金銭の額の算定方法並びに当該金銭の支払の時期、相手方及び方法
どこに利益分配する盗伐者がいますか?

しかも、伐採が増えてハゲ山を増やしかねない事業に森林環境税で手助けして、さらに、異常気象と洪水発生を頻発させていくという悪循環が増幅されかねない。
またALL憶測でものを言っています。森林経営管理法に次の条項があります。
(計画的かつ確実な伐採後の植栽及び保育の実施)
第三十八条 林業経営者は、販売収益について伐採後の植栽及び保育に要すると見込まれる額を適切に留保し、これらに要する経費に充てることにより、計画的かつ確実な伐採後の植栽及び保育を実施しなければならない。
はげ山にする前提の計画は認められないのですよ。
計画と違うことをしたら、指定解除できますが、罰則はありません。
そもそも、企業だろうと個人だろうと、はげ山のまま放置してはダメなのは同じで、森林法で規定されている。
罰則が無いのを問題とするのなら、森林法を改正すべき話で、森林経営管理法の話ではない。
もちろん、鈴木教授そんなことは言っていません。


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