種苗法改定に対し未だに支離滅裂な東大鈴木宣弘教授

シリーズとなっている鈴木宣弘・東京大学教授の記事へのツッコミです。
共有資源的な種苗の性質をどう考慮するか【鈴木宣弘:食料・農業問題 本質と裏側】
懲りずに種苗法改正について書いています。

他人がやれば不倫、自分がやればロマンス

各地域の伝統的な種は地域農家と地域全体にとって地域の食文化とも結びついた一種の共有資源であり、個々の所有権は馴染まない。何千年もの間、皆で育て改良し、種を交換して、引き継いできたものである。それには、莫大なコストもかかっているといえる。そうやって皆で引き継いできた種を企業が勝手に素材にして品種改良して登録して独占的に儲けるのは、「ただ乗り」して利益だけ得る行為である。
種苗法改正前の現状は、育成者に『「ただ乗り」して利益だけ得る行為』なのですけど。
言ってはなんですが、育成者は大企業とは限らない。
自分の権利は守らなければならないが、他人の権利は侵害しても良いという論理は成り立ちません。

参考までに農林水産省の「品種登録の業種別出願・登録件数」に登録品種申請者の割合が書かれているので、それを紹介します。
個人:26%、種苗会社 :53%、食品会社:5%、農協:1%、大学:1%、都道府県:10%、国:4%



種苗法改正されても在来種の自家増殖できる

だから、農家が種苗を自家増殖したり交換したりするのは、種苗の共有資源、共有財産的側面を考慮すると、自然な行為であり、守られるべき権利という側面がある。諸外国においても、米国では特許法で特許が取られている品種を除き、種苗法では自家増殖は禁止されていない。EUでは飼料作物、穀類、ばれいしょ、油糧及ひ繊維作物は自家増殖禁止の例外に指定されている。小規模農家は許諾料が免除される。オーストラリアは原則自家増殖可能で、育成者が契約で自家増殖を制限できる(印鑰智哉氏、久保田裕子氏)。
学者としてあるまじき書き方ですね。どこから、どこまでが引用であるかわからない。

それは置いといて、なんでしょうね、この書き方。
日本では自家増殖禁止であるとように文脈上読める。悪質ですね。
種苗法改正の日本は、アメリカと対して変わらない。在来種は自家増殖自由で、登録品種は許可が必要(許可が出ない場合はある)。

種苗法改正では、育成者の権限を強化していない

そもそも、今回の種苗法改定の目的の一つは、すでに廃止された種子法と新たに制定された農業競争力強化支援法によって公共育種事業の民間への移行を進めたうえで、種苗法改定で、育種家の権限を強め、民間育種事業の拡大を支援することとされている。
強めていません。UPOV条約に規定されている権利と同等にしただけです。
国内だけで見た場合、強めたように見えるかもしれないが、今までが条約に適合していなかっただけで、是正しているだけなのですよ。

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