日本学術会議、会員6名任命拒否に対する新聞各紙の反応

日本学術会議に会員6名推薦して任命拒否された件が話題になっているので、新聞各紙が社説でどのような反応をしているかまとめました。

大手どころ・気になるころをピックアップして表にしています。表にある分も含めリンクはページ一番下にあります。
日本学術会議 会員6名任命拒否に対する新聞各紙の反応
凡例
◎:明確にそう言っている
○:他人の発言などして間接的にそう言っている
△:文脈からそう取れる
×:明確に否定している
空欄:言及なし

読売新聞・世界日報がこの件について社説を出していないので、産経新聞とそれ以外となり、新聞界としては、産経新聞えらいマイノリティですね。
※10/6 読売新聞・世界日報が社説出したので追加。産経新聞・読売新聞・世界日報とそれ以外の構図になります。

なお、共同通信自体は社説を出していませんが、共同通信の社説の下書きを佐賀新聞がそのまま掲載していますので、佐賀新聞をご覧ください。

しかし、日本学術会議が「学者の国会」と、どこの誰が言っているのでしょうね。
「学者の全人代」っていうのは見かけますが。



新聞社説
要約
朝日新聞学術会議人事 学問の自由 脅かす暴挙
法の趣旨をねじ曲げ、人事権を恣意(しい)的に行使することによって、独立・中立性が求められる組織を自由に操ろうとする。安倍前政権と同じことを、菅政権もしようというのか。
健全な批判精神は学問の深化に不可欠であり、それを失った社会に発展は望めない。首相はそのことに気づくべきだ。
毎日新聞学術会議6氏任命せず 看過できない政治介入だ
学問の自由を脅かす、重大な政治介入である。日本学術会議の会員改選で、推薦された候補者105人のうち6人を、菅義偉首相が任命しなかった。
異論や反論を排除しない自由な環境から科学は発展する。そうした環境が損なわれるようでは、日本の未来はない。
東京新聞学術会議人事 任命拒否の撤回求める
憲法が保障する学問の自由に権力が土足で踏み込む暴挙だ。菅義偉首相は国の特別機関「日本学術会議」の人事で、政府方針に批判的だった新会員候補六人の任命を拒否した。
学術会議や大学は、毅然(きぜん)とした対応で学問の自由を守るべきだ。社会全体でそれを支える必要がある。
日本経済新聞なぜ学者6人を外したのか
内閣府の所管だが、学者が自由に政策提言をしてきた特別機関「日本学術会議」が推薦した新会員候補105人のうち、6人が任命されなかった。いまの仕組みになった2004年度以降で初めてのことだ。
それとも特定の振る舞いを理由に除外したのか。問答無用ではすまない問題である。
産経新聞日本学術会議 人事を機に抜本改革せよ
学問の自由の侵害には当たらない。科学者で構成する政府機関「日本学術会議」が推薦した新会員候補の一部について、政府が任命を見送った一件だ。
軍事研究を行わないとする一方で、海外から集めた先端技術の軍事利用を図る中国から、多数の科学者を受け入れている事実には目を伏せたままだ。学術会議は、活動内容などを抜本的に改革すべきである。
読売新聞学術会議人事 混乱回避へ丁寧な説明が要る
学術研究に関わる組織を政争の場にしてはならない。問題の所在をきちんと整理すべきだ。
情報技術が飛躍的に発展した現在、科学の研究に「民生」と「軍事」の境界を設けるのは、無理がある。旧態依然とした発想を改めることも必要ではないか。
世界日報日本学術会議 任命拒否に問題はない
だが任命権者は首相であり、批判は当たらない。むしろ、政治問題化することに強い違和感を覚える。
抑止力高める技術研究を声明には「科学者コミュニティの戦争協力への反省」という文言がある。75年前の戦争にとらわれるあまり、抑止力向上にもつながる技術の研究に背を向けることがあってはなるまい。
琉球新報学術会議に政治介入 学問の自由否定する暴挙
学者の立場から政策提言する国の特別機関「日本学術会議」が推薦した新会員候補6人の任命を、菅義偉首相が拒否した。6人は安全保障関連法や辺野古新基地建設など安倍政権の政策に異論を唱えた経緯がある。
社会科学は、時の権力について耳の痛い知見を示すこともあろう。政権の意に沿わないから排除するというなら、学問の自由の侵害であり、憲法の否定である。
沖縄タイムス[学術会議任命拒否]学問の自由脅かす圧力
菅義偉首相が、日本学術会議の新会員候補のうち6人の任命を拒否した。任命拒否は、現行の推薦制となった2004年以降で初めてだ。
政府による今回の学者の排除は、単に異論を封じるだけでなく憲法が保障する学問の自由を脅かす。戦前の滝川事件や天皇機関説事件のような弾圧にもつながりかねない極めて異常な事態だ。
しんぶん赤旗学術会議任命拒否/前代未聞の政治介入撤回せよ
日本学術会議の人事への菅義偉首相の介入が大問題になっています。日本の科学者を内外に代表する機関である日本学術会議が新会員候補として105人を推薦したのに対して、その任期開始の直前に菅首相が6人の任命を拒否しました。
法律解釈をその時々の政府の都合で変えてしまう、安倍晋三前政権がもっていた異常な特質を菅政権は継承し、学問の自由を踏みにじる極めて危険な本質を表しています。日本共産党は、学問の自由と日本学術会議の独立性を守るため、国民や科学者と連帯し、野党共闘の力で、任命拒否の撤回へ全力をあげます。
信濃毎日新聞学術会議人事 学問の自由侵す強権介入
日本学術会議は、国内の研究者を代表する機関として政治権力からの独立が何より重んじられなければならない。政府が任命権限や監督権を振りかざして介入することは認められない。
憲法が思想や言論の自由とは別に条文を置き、学問の自由を保障している意味もそこにある。政府の強権的な任命拒否に強く抗議する。
京都新聞学術会議人事 萎縮生む不当な介入だ
学術の立場から政府に政策提言する「日本学術会議」の新会員について、菅義偉首相が同会議推薦の候補者105人のうち6人を任命しなかった。首相が一部の候補者を「排除」した形だ。
学術会議はきのうの定例総会で、菅首相に対し、任命を見送った理由の明確化と、改めて6人を任命するよう求める要望書の提出を決めた。政府は真摯(しんし)に応じるべきだ。
新潟日報学術会議と首相 人事を盾に異論の排除か
政権の意に沿わない考えを持つ学者は、排除しても構わないということか。強権的なやり方に息苦しさを覚える。
今月下旬には臨時国会が開かれる方向だ。菅首相にはしっかりと説明責任を果たしてもらわなければならない。
西日本新聞学術会議の人事 任命権の乱用は許されぬ
政府の意に沿わない学者は任命権を行使して排除する。そんな意図を秘めた拒否であれば、不当な権力の乱用にほかならない。
加藤勝信官房長官は「人事上の問題で理由は回答できない」と説明を拒んでいる。国民が納得する説明を任命権者の首相に求めたい。
河北新報学術会議に人事介入/あなたも強権か 即撤回を
日本人初のノーベル賞受賞者である湯川秀樹氏は、核廃絶運動に身を投じ、反戦平和を進めたことで知られる。博士は戦時中、国の原爆開発に関心を寄せていたとされる。
世界の研究者に対しても恥ずかしい思いである。一般市民と政権の感覚のずれが、ここにも現れている。
神戸新聞学術会議任命拒否/学問の自由を侵す暴挙だ
日本の研究者を代表する「日本学術会議」への政治介入が明らかになった。菅義偉首相は、会議側が推薦した新会員候補105人のうち法律学者ら6人の任命を拒んだ。
学問の自由を侵すことは、その恩恵を享受すべき国民の権利も脅かす。菅首相は自戒し、任命拒否を撤回すべきだ。
中国新聞学術会議への人事介入 学問の自由、侵す暴挙だ
独立の立場で政策を提言する科学者の代表機関「日本学術会議」に対し、政権の人事介入が明らかになった。学術会議が新会員として推薦した候補者105人のうち、6人の任命を菅義偉首相が見送った。
現代社会が抱える課題と向き合い、批判的な視点で分析を試みる学問分野の意義を認めるつもりがないように映る。政権に都合の悪いことを言えば、学術会議の会員にはなれないという、あしき前例をつくらせてはならない。
福井新聞学術会議会員、任命拒否/「学問の自由」が侵される
「既得権益、前例主義の打破」を掲げて誕生した菅義偉政権。これもその一つというのだろうか。
加藤官房長官は「人事を通じて一定の監督権を行使することは法律上可能となっている」と述べている。「学問の自由」が侵される事態と言わざるを得ない。
山陰中央新報学術会議会員任命拒否/根幹を揺るがす暴挙だ
菅義偉首相は日本学術会議が推薦した新会員候補105人のうち憲法学など人文・社会科学系の学者計6人を任命しなかった。同会議の推薦に基づいて首相が任命する現行制度になった2004年度以降、候補が任命されなかったのは初めてで、極めて異常な事態だ。
任命拒否は学問の自由を侵害し、民主主義の根幹を揺るがす暴挙と言える。学術会議が改めて求める6人の任命に応じるべきだ。
佐賀新聞学術会議会員任命拒否
菅義偉首相は日本学術会議が推薦した新会員候補105人のうち憲法学など人文・社会科学系の学者計6人を任命しなかった。同会議の推薦に基づいて首相が任命する現行制度になった2004年度以降、候補が任命されなかったのは初めてで、極めて異常な事態だ。
任命拒否は学問の自由を侵害し、民主主義の根幹を揺るがす暴挙と言える。学術会議が改めて求める6人の任命に応じるべきだ。
時事通信「前例打破」強気崩さず 菅政権、早くも火種―学術会議の任命拒否
内閣府が所管する日本学術会議が推薦した会員候補6人の任命を菅義偉首相が拒んだ問題は、「学問の自由への不当介入」との批判を招き、発足から間もない政権は早くも火種を抱えることになった。首相自ら掲げた「前例打破」を実行に移したもので、強大な人事権をてこに中央省庁を掌握してきた従来の手法を継続する意思を示した形だ。
「豪腕は後を引く」。政権の浮沈を左右するかもしれない状況に急きょ直面し、ある政府高官はこうつぶやいた。
北海道新聞学術会議の人選 中立性侵す政権の介入
日本の科学者の代表機関「日本学術会議」は、政府から独立した立場で数々の政策提言をしてきた。その自主的な運営と中立性を侵すことは許されない。
前例のない検察官の定年延長では、首相官邸に近い検察官を検事総長にするのが目的ではなかったかとの疑念に対し、いまだ納得できる説明はない。前政権のあしき人事介入を続けることは断じて認められない。
高知新聞【学術会議人事】「任命拒否」を撤回せよ
学問の自由への不当な政治介入と言われても仕方がない。日本学術会議が新会員に推薦した候補6人の任命を、菅義偉首相が拒否した。
なぜ、どのような経緯で拒否に至ったのか。詳細に説明する責任がある。
南日本新聞[学術会議新会員] 任命拒否 撤回すべきだ
菅義偉首相は、学術の立場から政策を提言する政府機関「日本学術会議」が推薦した新会員候補のうち、法律学者ら6人の任命を見送った。会議の推薦に基づいて首相が任命する現行の選考制度になった2004年度以降、推薦候補が任命されなかったのは初めてで、極めて異例だ。
首相は官房長官時代から人事権を振りかざし官僚組織を掌握してきた。従わない者を排除する手法を学術の世界に持ち込めば、萎縮を招き、学問の発展を阻みかねないことを自覚すべきだ。
愛媛新聞学術会議会員任命拒否 首相は「強行」の理由を説明せよ
学術の立場から政策を提言する政府機関「日本学術会議」が推薦した新会員候補6人について、菅義偉首相が説明もなく任命を拒否した。推薦の新会員候補が任命されなかったのは現在の選考制度になった2004年度以降、初めてのことだ。
学術会議は一種の政府機関であり、透明化に尽くすのは当然の責務である。説明責任の放棄は国民軽視とのそしりを免れず政治への信を揺るがすことになると首相は認識すべきだ。
山陽新聞日本学術会議人事 任命拒否は一方的すぎる
菅義偉首相は日本学術会議の新会員候補の一部について任命を見送った。問答無用の政治介入といえ、学問の自由を脅かしかねない。
選考方法や議論の中身について、指摘したいことがあるなら、政府は法改正も検討できるはずだ。人事で操るのではなく、国会の場で正々堂々と議論しなければならない。
熊本日日新聞日本学術会議任命拒否 「学問の自由」への介入だ
日本の研究者の代表機関である「日本学術会議」が新会員として推薦した候補者105人のうち6人の学者の任命を、菅義偉首相が拒んだことが分かった。6人に共通するのは安全保障関連法制や特定秘密保護法の制定など安倍晋三前政権の政策に批判の声を上げていたことである。
どのようにして今回の決定がなされたのかの説明責任も問われる。納得できる理由が示されないのであれば、直ちに決定を撤回すべきだ。

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