意外に賢いナメクジ君

考えるナメクジ」を読みました。

この本の著者は、福岡女子大学の松尾亮太教授です。
女子大だから、学生に嫌がれないかとよく聞かれるそうです。
でも、ナメクジは獣の臭くない・赤い血が出ない・鳴かない・噛まないなど、それほどでもないらしいです。
女子大でクモの研究をしている人の本を以前読みましたが、それよりも受けが良さそうだ。

ナメクジという超マイナーな研究をしているので、同業者が少ないと書いていたが、h-indexを見ると15で、極端に低いわけではないですね(h-indexについては、こちら参照)。

読んでいて面白いと思ったことを書き連ねます。
・脳を含めた内臓は体液に浮いている状態なので、ヒトなどと違い薬剤を脳に注入するのが簡単(脳の研究をしやすい)
・雌雄同体で産卵は頭の横の管からする。精子を他の個体と交換し体内に保持する。
 体の一部が食べられるなど生命の危機に瀕すると、急に産卵する。
 ヒトだと近親交配すると遺伝的問題が発生するがナメクジではそれが無い。
・雑食。あるものはどんどん食べて、体はどんどん大きくなる。
 ヒトの脂肪細胞などは、細胞が膨れるのだが、ナメクジの場合は細胞が増える。
 だが、食べ物が少なくなっても体は小さくならない。
 体の大きさで産卵する数も変わる。
 エサが無くても湿り気さえあれば1ヶ月は生きられる
・寿命は1,2年
・日本で最もよく見かけるチャコウラナメクジは外来種、次に見かけるフタスジナメクジは在来種
・頭が良い
 ハエだと覚えても数日で忘れてしまうが、数ヶ月覚えていられる。
 「二次条件付け」という高次の学習ができる。
 記憶は脳だけではなく触覚にも記録される。
 ヒトの脳細胞は増えないが、食べ物があればいくらでも増える
・触覚は大小2セットあり、光も感じる。
 湿度が必要な事もあり、夜行性で目は良くない。
 目を取ってしまっても、脳で光を感じられる。




考えるナメクジ ―人間をしのぐ驚異の脳機能
松尾 亮太
さくら舎
2020/5/21

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