トランプ支持派の議会乱入に日本の新聞はどう報じる?
トランプ支持派が議会に乱入して死者が出たというニュースに驚いたのだが、日本の新聞がどう報じているか気になり社説を調べました。
※共同通信は、佐賀新聞・山陰中央新報などを見て下さい
日本で最右翼に近いだろう世界日報以外はトランプ大統領が扇動したと主張しています。
朝日・毎日・東京などはいつものことだから驚かないが、産経・読売・日経もほぼ同じで、トランプが悪って論調です。
特出した記事を紹介します。
■朝日新聞
そう解釈するのは勝手だが、トランプ大統領がそう言ったかのように書くとは社説として失格です。
事実をまず伝えて、それに対して新聞社の意見がどうであるか述べるのが社説なのに、事実と主張をごちゃ混ぜにしている。
■東京新聞
「保守派の判事」≠「政治的保守」なのですよね。
「保守派の判事」=「法に従い判決を下す判事」なのです。
現状、トランプ陣営がひっくり返すだけの法的根拠を見いだせないので却下したのです。
立場が逆だった場合(トランプ陣営に大規模な不正疑惑があり、革新派の判事が多数)は、ひっくり返す判決を出したでしょう。
「革新派の判事」=「民意に従い判決を下す判事」ですから。
■日経新聞
トランプ氏が扇動したという確たる証拠もなしにこう言ってのけるとは、報道機関として致命的ですな。
日経新聞は○○を煽っているとして(それに事実であるかどうか関係無く)、発行禁止となっても、それが妥当な判断だと言うのですね。
では、「議会に暴徒がなだれ込んだら、その状態を引き出せる」とトランプ大統領が事前に考えていたかどうかが、扇動であるかの判断ポイントとなる。
とてもではないが、そんな風に考えていたとは思えない。
そんな事をすれば、中立派だった人だって反発するだろうことは容易に想像できる。
各紙の論調にも、そう考えてたと裏づける証拠などは一切提示されていない。
不正選挙に証拠が無いというのなら、ちゃんと証拠を示して扇動だと主張すべきだ。
イギリスの公共放送BBCはトランプ大統領が次のように呼びかけたとしている。
デモ行進することで、躊躇している上院議員・下院議員を促そうって言っているに過ぎない。
各紙の主張

日本で最右翼に近いだろう世界日報以外はトランプ大統領が扇動したと主張しています。
朝日・毎日・東京などはいつものことだから驚かないが、産経・読売・日経もほぼ同じで、トランプが悪って論調です。
特出した記事を紹介します。
■朝日新聞
今回の発端となった集会でも、選挙結果を覆すための「戦闘」が呼びかけられていた。恐れ入りました。さすが捏造新聞ですな。「行進」を呼びかけたのであって「戦闘」は呼びかけていない。
そう解釈するのは勝手だが、トランプ大統領がそう言ったかのように書くとは社説として失格です。
事実をまず伝えて、それに対して新聞社の意見がどうであるか述べるのが社説なのに、事実と主張をごちゃ混ぜにしている。
■東京新聞
ただ、トランプサイドが大統領選の不正を訴えて起こした約六十件の訴訟のほとんどを、裁判所は退けた。東京新聞は大いなる勘違い(無知?)をしていますな。
トランプ氏が指名した三人の判事によって保守派が多数を占める連邦最高裁判所も却下した。
民主主義は「トランプ」というストレステストをしのぎ、崩壊をからくも免れた。
「保守派の判事」≠「政治的保守」なのですよね。
「保守派の判事」=「法に従い判決を下す判事」なのです。
現状、トランプ陣営がひっくり返すだけの法的根拠を見いだせないので却下したのです。
立場が逆だった場合(トランプ陣営に大規模な不正疑惑があり、革新派の判事が多数)は、ひっくり返す判決を出したでしょう。
「革新派の判事」=「民意に従い判決を下す判事」ですから。
■日経新聞
議事堂周辺の騒乱は軍を出動させることで鎮圧されたが、トランプ氏の熱狂的な支持者が今後も同様の事態を引き起こすおそれは消えていない。ツイッター社がトランプ氏のアカウントを停止したのは妥当な判断だ。恐ろしいことをしれっと書いていますね。
トランプ氏が扇動したという確たる証拠もなしにこう言ってのけるとは、報道機関として致命的ですな。
日経新聞は○○を煽っているとして(それに事実であるかどうか関係無く)、発行禁止となっても、それが妥当な判断だと言うのですね。
トランプ大統領の行動は扇動なのか?
Wikipediaの「扇動」では次のように定義している。巧みな演説や論説などを駆使することによって群集心理を操作し、大多数の者を自分たちにとって都合のよい状態に置き換えるという行為トランプ大統領にとって都合の良い状態とは「議会でバイデン氏の当選が否定されること」だろう。
では、「議会に暴徒がなだれ込んだら、その状態を引き出せる」とトランプ大統領が事前に考えていたかどうかが、扇動であるかの判断ポイントとなる。
とてもではないが、そんな風に考えていたとは思えない。
そんな事をすれば、中立派だった人だって反発するだろうことは容易に想像できる。
各紙の論調にも、そう考えてたと裏づける証拠などは一切提示されていない。
不正選挙に証拠が無いというのなら、ちゃんと証拠を示して扇動だと主張すべきだ。
イギリスの公共放送BBCはトランプ大統領が次のように呼びかけたとしている。
議会はいま 我々の民主主義に対するとんでもない攻撃に直面しているこれを普通に読むと、暴徒と化せなどと言っているとは思えない。
この後我々は行進する
私も一緒に行こう
議事堂へ行進しよう
勇敢な上院議員や下院議員を励ますんだ
デモ行進することで、躊躇している上院議員・下院議員を促そうって言っているに過ぎない。
社説一覧
新聞 | 社説 |
---|---|
要約 | |
日本経済新聞 | 米政権の円滑な移行を望む |
米政治史における最大級の汚点として記憶されるに違いない。米連邦議会の議事堂に、バイデン次期大統領の当選を認めないデモ隊が乱入し、死者が出る惨事となった。 下院に続き、上院も多数を確保したが、強引な議会運営をすれば新たな暴動の火種になりかねない。世界を安心させる米国になってほしい。 | |
朝日新聞 | 米議事堂騒乱 民主主義の無残な凋落 |
世界に民主主義の範を垂れる。そう自負してきた超大国の無残な凋落(ちょうらく)ぶりである。 政党や政権が目先の利益を追うあまり、国民全体の持続可能な暮らしと幸福を保障する政治が見失われていないか。危機にあえぐ民主主義の立て直しは、日本を含む主要国にとって喫緊の課題である。 | |
毎日新聞 | トランプ派の議会乱入 民主大国の歴史的汚点だ |
目を疑う暴力と混乱が、米国の連邦議会議事堂を襲った。バリケードを破って乱入するデモ隊、鎮圧しようと催涙ガスを噴射する警官隊、防護マスクを着けて安全区域に駆け込む議員、場内を占拠し闊歩(かっぽ)する暴徒――。 中国やロシアなど敵対国は米国の民主主義の弱体化をほくそ笑んでいるに違いない。トランプ政権はあまりに大きな裂傷を米国政治と社会に残した。 | |
東京新聞 | トランプ政権終焉 民主主義をむしばんだ |
米国の混迷は目を覆うばかりだ。それでも民主主義はかろうじて踏みとどまった。 それでも米国民は自由と平等をうたった建国の精神を思い出してほしい。米国が輝きを失わないために。 | |
読売新聞 | 米議事堂占拠 民主主義の先導役の名が泣く |
世界の民主主義を先導してきた米国で、目を疑う光景が広がった。トランプ大統領が煽(あお)り立てた社会の分断と陰謀論は、選挙と議会を否定する暴挙に行き着いたといえる。 新型コロナウイルス対策や経済の回復策は待ったなしである。目に見える成果を上げるために、新政権と議会が協力するべきだ。 | |
産経新聞 | 米議会へ乱入 民主主義の大きな汚点だ |
平和的な政権交代は民主主義の核心である。それを阻もうと暴力に訴えることは、あってはならない。 ようやく事実上の敗北宣言をしたことになる。トランプ氏の残る任期はわずかだが、民主主義を傷つけた言動を反省し、責任ある政権移行に努めてもらいたい。 | |
世界日報 | 米次期大統領確定 民主主義の前途を覆う暗雲 |
しかし大規模な不正で当選した可能性のある大統領との見方を、少なからぬ米国民が持っている。米国の民主主義がどうなっていくのか、世界中が注目しているのは当然のことだ。 これをバイデン次期政権は克服して世界の指導国にとどまることができるのか。バイデン次期大統領に課せられた課題はあまりにも大きい。 | |
北海道新聞 | 米議会騒乱 トランプ氏の罪 重大だ |
民主主義のリーダーを自負してきた米国の歴史に、恥辱と汚点が刻まれた。バイデン次期大統領を正式に選出する会議を行っていた連邦議会の議事堂に、トランプ大統領の支持者が乱入し、一時占拠した。 まずは傷ついた民主主義の立て直しが欠かせまい。シリーズ「コロナの先へ」は休みました。 | |
京都新聞 | 米議会占拠 トランプ政治の末路だ |
米国の民主主義にとってあるまじき光景だった。昨年の大統領選の結果に抗議するトランプ大統領の支持者らが連邦議会議事堂を占拠し、5人が死亡する惨事が起きた。 地に落ちた米国の民主主義を立て直す重い責任が民主、共和両党に突きつけられた。20日に誕生するバイデン新政権は、難しいかじ取りが求められる。 | |
佐賀新聞 | 米議会に暴徒乱入 |
これがトランプ時代4年間の米国の帰結なのだろう。バイデン次期米大統領の大統領選当選を認定する上下両院合同会議が進んでいた米議会議事堂に、トランプ大統領支持者が暴徒化して乱入、占拠する驚愕(きょうがく)の事態が起きた。 世界中で政治の劣化が顕在化し中国型の強権主義が影響力を広げている。日本も含めて民主主義国は危機感を共有すべきだ。 | |
東亜日報 | 米民主主義の歴史に致命的な汚点を残した不服と分裂の政治 |
トランプ米大統領の大統領選の結果受け入れ拒否に同調する支持者らが6日、バイデン次期大統領の当選を確定させるための上下両院合同会議が開かれていた連邦議会議事堂に乱入し、議員が避難する騒動が起こった。議会を占拠した支持者らと警察官が対峙し、警察官に撃たれた死亡者を含め支持者4人が死亡し、52人が逮捕された。 特に、共和党の票田だったジョージア州が、大統領選に続き民主党に上院議員2議席を与えたことは、バイデン氏に癒しと統合を期待する反対陣営の声も少なくないことを意味する。このような米国の状況は、和解と共生よりも分裂と極端、嫌悪が乱舞している韓国の政界にも示唆するところが大きい。 | |
ハンギョレ新聞 | 米国の民主主義の墜落を示した議事堂乱入事態 |
6日(現地時間)は米国の民主主義が地に落ちた日として歴史に記録されることになった。米国のドナルド・トランプ大統領の支持者がジョー・バイデン次期大統領が勝利した大統領選挙の結果を最終認定する上下両院合同会議が開かれていた議会を暴力で占拠した。 米国が極端に走る憎悪の政治を乗りこえられるか、世界が質問を投げかけている。20日に就任するバイデン大統領が深刻な混乱を収拾できる指導力を発揮することを願う。 | |
人民報 | 【国際観察】自ら強引に広めた「民主」に逆にかみつかれた米国式民主 |
米国の首都ワシントンで現地時間6日午後、暴力的なデモが発生した。バイデン氏の勝利を認めぬよう議会を脅迫するため、トランプ大統領の支持者が議事堂を突破し、上下両院は合同会議の中断を余儀なくされた。 今や現実の反作用が欧米に警告を発している。米議事堂の銃声は、「民主」に逆にかみつかれるという苦々しい果実を、最終的にはやはり創始者自身が咀嚼し、吞み込まなければならないことを物語っている。 | |
信濃毎日新聞 | 米連邦議会占拠 扇動したトランプ氏の罪 |
トランプ米大統領の支持者が連邦議会議事堂に乱入し、一時占拠するという前代未聞の事態が起きた。上下両院がバイデン次期大統領の当選を確定する手続きを進めている最中だった。 共和党とも協力しながら二極化を和らげ、市民間の溝を根気よく埋めていってもらいたい。民主社会の修復に欠かせない。 | |
琉球新報 | 米連邦議会占拠 民主主義を取り戻そう |
1月6日は「米国議会史における暗黒の日」(ペンス副大統領)として刻まれた。トランプ大統領の支持者が米連邦議会議事堂に乱入し、一時占拠したからだ。 米国の民主主義は危機的状況にあるが、自由と正義という良心がなくなったわけではない。コロナ禍による閉塞(へいそく)感や経済格差、既存の権威への反感など課題は山積するが、それを乗り越える力が米国民にあることを信じる。 | |
西日本新聞 | 米議事堂乱入 民主政治を揺るがす汚点 |
これが民主主義の盟主をうたう国の出来事なのか。目を覆うばかりの光景だった。 その修復には与野党の枠を超えて格差の是正に取り組み、民主政治を再建しなければならない。それが次期政権にとって最大の課題となる。 | |
中国新聞 | 米議会へ暴徒乱入 トランプ氏の罪、明白だ |
米国の民主主義にとって、恥辱にまみれた最悪の日として歴史に刻まれるに違いない。トランプ米大統領の支持者が、バイデン次期大統領を正式に認定する会議が行われていた連邦議会の議事堂に乱入し、実力行使で一時占拠した。 人種や宗教、文化の対立、経済格差などが複雑に絡み合い、幾重にも分断された米国がまとまりを取り戻すのは至難の業だ。バイデン次期大統領には、二極化している市民間の溝を埋めながら、トランプ政権の4年間で深く傷ついた米国社会の修復に努めることが求められる。 | |
山陽新聞 | 米議事堂の占拠 民主大国に深い傷残した |
民主主義の盟主を自任してきた米国の歴史に深い傷痕を残すことになった。トランプ大統領の支持者らが連邦議会の議事堂に侵入して一時占拠。 与野党がともに政治への信頼を取り戻す歩みを始めなければならない。困難な道のりとなるが、米国の民主主義の底力を見せてほしい。 | |
秋田魁新報 | トランプ派の騒乱 米国民主主義の汚点だ |
米大統領選を巡り、異例の騒乱が起きた。選挙に敗れたトランプ大統領の支持者らが連邦議会議事堂に乱入し一時占拠、5人が死亡する事態となった。 世界最多の感染者が発生している新型コロナウイルスへの対策、外交では対中国関係やイラン核合意を巡る対応など、米国が抱える課題は山積みだ。国内外の融和を唱えるバイデン氏にとって、共和党支持者も含めた幅広い国民からの信頼獲得が当面の大きな課題となる。 | |
山形新聞 | 米議会乱入 扇動政治家の危険学べ |
驚愕(きょうがく)の事態だが、これがトランプ時代4年間の米国の帰結なのだろう。バイデン次期米大統領の大統領選当選を認定する上下両院合同会議が進んでいた米議会議事堂に、トランプ大統領支持者が暴徒化して乱入、占拠した。 世界中で政治の劣化が顕在化し中国型の強権主義が影響力を広げている。日本も含めて民主主義国は危機感を共有すべきだ。 | |
山陰中央新報 | 米議会乱入/民主主義の危機共有を |
これがトランプ時代4年間の米国の帰結なのだろう。バイデン次期米大統領の大統領選当選を認定する上下両院合同会議が進んでいた米議会議事堂に、トランプ大統領支持者が暴徒化して乱入、占拠する驚愕(きょうがく)の事態が起きた。 世界中で政治の劣化が顕在化し、中国型の強権主義が影響力を広げている。日本も含めて民主主義国は危機感を共有すべきだ。 | |
高知新聞 | 【米議事堂占拠】民主主義を壊すのか |
米大統領選を巡り、トランプ大統領の支持者らが連邦議会議事堂を占拠し、死傷者が出る事態となった。議事堂では、バイデン次期大統領の当選を正式に認定する手続きが行われていた。 一方、党内左派が主張を強めている。対話を通したきめ細かな施策で融和の道を探るしかない。 | |
熊本日日新聞 | トランプ派の暴挙 米民主主義に汚点残した |
米首都ワシントンで6日、大統領選敗北の結果に抗議するトランプ大統領の支持者らが、連邦議会議事堂を一時占拠。警察と衝突して複数の死者が出る惨事となった。 米国が世界のリーダーとしての誇りと信頼を取り戻すには、全国民が支持政党の壁を超え、暴力では何も解決しないという「当たり前のこと」を共有するところからやり直すほかあるまい。日本をはじめとする世界の民主主義国も、米国で広がった対立の本質を理解し、分断や憎悪ではなく、互いを思いやることを優先する国づくりを進めるべきだ。 | |
陸奥新報 | 米国大統領選の後遺症「対立と分断の克服を」 |
目を疑う光景だった。米大統領選のバイデン次期大統領の勝利を確定する手続きを行っていた連邦議会に多数のトランプ大統領支持者が侵入した前代未聞の騒乱。 世界で拡大するコロナ禍に立ち向かうには、これまで以上の国際協調が必要だが、カギを握るのはやはり米国だろう。日本にとって、さまざまな面で最も重要なパートナーである米国の動向をこれからも注意深く見守っていきたい。 | |
南日本新聞 | [米議会占拠] 民主主義の盟主 再生を |
民主主義の盟主を自任する米国の歴史に汚点を残す日となった。トランプ大統領支持派が暴徒と化して首都ワシントンの連邦議会議事堂内を一時占拠し、バイデン次期大統領の当選認定手続きを妨害する事件が起きた。 国民の分断が顕在化しているのは米国だけではない。中国型の強権主義が影響力を広げる中、日本を含む民主主義国家は危機感を共有したい。 |
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