組織人であれば面従腹背であるのは仕方ない

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面従腹背」を読みました。
前川喜平氏の著書です。

党派性が無い所では、まともなことを書いています(例えば、教員の免許更新制とか。免許を取る時に審査されていないものが、更新の時に審査されるというのはおかしいという主張はごもっとも)。
イデオロギーが思考を歪める典型的な例でしょうね。

前川氏(左派)に限らず、右派もそうだが、どちらかに偏っている人は、極論に陥りやすい。
教育基本法に関して次のように書いている。
「教育は法律の定めるところにより行われるべきもの」とする規定が盛り込まれた。家庭教育については1条が設けられ、「保護者の第一義的責任」が規定され、生活習慣を身に付けさせることなどに「努力するものとする」と法的義務を科す規定が設けられた。こうして、法律さえあれば、国家が学校教育のみならず家庭教育に対しても介入できる法的根拠ができたのである。教育に対する全面的な国家統制に通じる門が開かれたと見ることができる。
ねっ。極論ですよね。

0~100の段階があって、現状10だったとする。これが15になったから、100になる!って騒いでいるのと一緒です。

日本国憲法に国民の義務として以下がありますが、していないと国家から何らかの罰を受けますか?っていう話です。
第二十七条 すべて国民は、勤労の権利を有し、義務を負ふ。
第三十条 国民は、法律の定めるところにより、納税の義務を負ふ。


教育勅語についても、おもしろい事を言っています。
教育勅語は1948年に国会で憲法・教育基本法と相容れないものとして排除・失効確認が決議されているものであるから、「憲法・教育基本法に反しないような形」で用いる余地は無いと考えるべきである。この閣議決定(※2017年3月31日安倍内閣によるもの)は、・・・国会決議を覆すものであり、教育勅語との関係において憲法解釈を変更する意味を持っていると言えよう
むちゃくちゃな論理ですね。
国会決議は、参議院のページに書かれれている通り法的拘束力はありません。

ちなみに一番最初の国会決議は「石炭増産感謝決議」です。
石炭増産しようとせず、石炭火力発電を減らせというのは「憲法解釈を変更する意味を持っている」と言えるのでしょうか?
ちゃんちゃら可笑しい。

ちなみに、「教育勅語等の失効確認に関する決議」には、教育から排除するとは書かれていません。
教育勅語等の失効確認に関する決議

 われらは、さきに日本国憲法の人類普遍の原理に則り、教育基本法を制定して、わが国家及びわが民族を中心とする教育の誤りを徹底的に払拭し、真理と平和とを希求する人間を育成する民主主義的教育理念をおごそかに宣明した。その結果として、教育勅語は、軍人に賜はりたる勅諭、戊申詔書、青少年学徒に賜はりたる勅語その他の諸詔勅とともに、既に廃止せられその効力を失つている。
 しかし教育勅語等が、あるいは従来の如き効力を今日なお保有するかの疑いを懐く者あるをおもんばかり、われらはとくに、それらが既に効力を失つている事実を明確にするとともに、政府をして教育勅語その他の諸詔勅の謄本をもれなく回収せしめる。
 われらはここに、教育の真の権威の確立と国民道徳の振興のために、全国民が一致して教育基本法の明示する新教育理念の普及徹底に努力をいたすべきことを期する。
 右決議する。
教育勅語等が、従来のような効力を持っていないことを明示しているに過ぎない。

教育勅語の内容については、こちらで触れています。

面従腹背
前川 喜平
毎日新聞出版
2018/6/27

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