デマ本が売られる⑥ 仕事編
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「日本が売られる」に対するツッコミ第六弾、仕事編です。
過去分はタグを参照ください。
今回のターゲットは「日本人の仕事が売られる」ということで、10ページの短いお話です。
「国家戦略特区ワーキンググループ」のページにある「国家戦略特区ワーキンググループ運営要領」には次のように書かれています。
ちなみに、だいぶ後の2017年に作られた「国家戦略特区ワーキンググループのヒアリングに関する運営細則」には、公開するとマズいものは、しないと書かれています。
なお、ワーキンググループのヒアリングではなく、ワーキンググループ本体の議事録は全て公開されています。
日本語では「移民」「移住者」と別の言葉がありますが英語だと「Migration」のみ。
国連広報センターのページにある通り、「移民」の国際的な確定した定義はありません(そのため、「だが国際的な定義はどうであれ」というのはナンセンス)。
※国連広報センターの説明も「移民」「移住」がごちゃ混ぜで説明としては適切ではないが。
ということで堤氏のを見直してみましょう。
『2015年のOECD外国人移住者ランキングで世界第4位に輝いた日本は、どこから見ても「移民大国だ」』
書いていて矛盾に感じないのでしょうかね?
「OECD外国人移民ランキング」ではなく「OECD外国人移住者ランキング」と書いています。
OECDの統計「International Migration Database」を「国際移民データベース」ではなく「国際移住者データベース」と認識している模様。
移住者ランキングで4位だと、なぜ「移住者大国」ではなく「移民大国」になるのでしょうか?
「永住者」を「移民」と認識していないと「移住者ランキング」という言葉にならないでしょう。
ちなみにOECDの別の統計で「Permanent immigrant inflows」というのがあります。
日本語にすると「恒久的な移住者の流入」≒「永住者の流入」≒「移民の流入」になるでしょうか。
この2つの統計から人口100万人以上のOECD加盟国で以下の表を作りました(間違って2017年の移住者データと2016年の永住者を使いました。2017年と2015年で日本のランキングは変わりません)。
アンポンタンな主張であることがあわかるでしょう。
移民のランキングは14位、人口比率では下から2番目、
移住者の人口比率では下から5番目。
上の例だと「最新調査」っていつのじゃ?、「1年で73%増加」っていつからの比較なのだ?っていうこと。
「社会保障費は1年で73%増加」ってアホですか?
調べるのもアホくさいですが、OECDの「Social Expenditure - Aggregated data」より社会保障費のGDP比のグラフを作りました。

嘘つくなボケ!
それに「因果関係があることが明らかにされた」ってホントかいな。
ドイツの大学で移民と犯罪に関して研究している人の記事(ドイツ語)によると「労働市場へのアクセス」のしやすさが重要で、移民うんぬんという話ではないと言っています。
公共機関がそう簡単に「因果関係」というとは思えない。
「相関関係」があると言ったのを堤氏が勝手に「因果関係」と言い換えているのでは?(社会保障費は1年で73%増加とかいう大嘘を見れば、他も大いに疑いたくなるが。)
日本が売られる
堤未果
幻冬舎
2018/10/4
過去分はタグを参照ください。
今回のターゲットは「日本人の仕事が売られる」ということで、10ページの短いお話です。
何ですか、そのルールは?
・・すぐにWGが関係省庁と10回にわたるヒアリングを開始した。何ですかねその「原則公開ルール」って。
奇妙なことに、この時の話し合いは10回中8階が原則公開ルールに反して非公開にされ、そこで何が話されたかは今も闇の中だ。
「国家戦略特区ワーキンググループ」のページにある「国家戦略特区ワーキンググループ運営要領」には次のように書かれています。
(審議の内容等の公表)適当と認める方法があれば公開するが、なければ公開しないってことですね。
第4条 座長は、ワーキンググループの内容等を適当と認める方法により、公表する。
ちなみに、だいぶ後の2017年に作られた「国家戦略特区ワーキンググループのヒアリングに関する運営細則」には、公開するとマズいものは、しないと書かれています。
なお、ワーキンググループのヒアリングではなく、ワーキンググループ本体の議事録は全て公開されています。
日本は世界で4位の移民大国?
2016年4月26日。介護・農業・旅館などへの外国人労働者受け入れを決めた時、自民党労働力特命委員会は、わざわざ原案に「移民とは、入国した時から永住を許可された人」と書き加えておいた。ツッコミどころ満載なのだが、まず移民について説明します。
2015年のOECD外国人移住者ランキングで世界第4位に輝いた日本は、どこから見ても「移民大国だ」。
だが国際的な定義はどうであれ、今の日本では、政府が移民じゃないといえば、彼らは移民じゃないのであった。
日本語では「移民」「移住者」と別の言葉がありますが英語だと「Migration」のみ。
国連広報センターのページにある通り、「移民」の国際的な確定した定義はありません(そのため、「だが国際的な定義はどうであれ」というのはナンセンス)。
※国連広報センターの説明も「移民」「移住」がごちゃ混ぜで説明としては適切ではないが。
ということで堤氏のを見直してみましょう。
『2015年のOECD外国人移住者ランキングで世界第4位に輝いた日本は、どこから見ても「移民大国だ」』
書いていて矛盾に感じないのでしょうかね?
「OECD外国人移民ランキング」ではなく「OECD外国人移住者ランキング」と書いています。
OECDの統計「International Migration Database」を「国際移民データベース」ではなく「国際移住者データベース」と認識している模様。
移住者ランキングで4位だと、なぜ「移住者大国」ではなく「移民大国」になるのでしょうか?
「永住者」を「移民」と認識していないと「移住者ランキング」という言葉にならないでしょう。
ちなみにOECDの別の統計で「Permanent immigrant inflows」というのがあります。
日本語にすると「恒久的な移住者の流入」≒「永住者の流入」≒「移民の流入」になるでしょうか。
この2つの統計から人口100万人以上のOECD加盟国で以下の表を作りました(間違って2017年の移住者データと2016年の永住者を使いました。2017年と2015年で日本のランキングは変わりません)。
| 国 | 人口 | 移住者数 | 10万人当たり移住者数 | 永住者数 | 10万人当たり永住者数 |
|---|---|---|---|---|---|
| アメリカ | 325,122,128 | 1,127,167 | 347 | 1,183,505 | 364 |
| ドイツ | 82,657,000 | 1,384,018 | 1,674 | 1,051,013 | 1,272 |
| イギリス | 66,040,229 | 520,000 | 787 | 350,085 | 530 |
| カナダ | 36,545,295 | 286,485 | 784 | 296,379 | 811 |
| フランス | 66,883,314 | 245,902 | 368 | 258,851 | 387 |
| オーストラリア | 24,601,860 | 224,220 | 911 | 223,474 | 908 |
| スペイン | 46,532,869 | 454,424 | 977 | 214,969 | 462 |
| イタリア | 60,002,254 | 301,071 | 502 | 212,094 | 353 |
| オランダ | 17,131,295 | 183,856 | 1,073 | 138,542 | 809 |
| スウェーデン | 10,057,695 | 124,976 | 1,243 | 138,154 | 1,374 |
| スイス | 8,451,834 | 137,803 | 1,630 | 125,008 | 1,479 |
| オーストリア | 8,795,073 | 139,329 | 1,584 | 105,645 | 1,201 |
| ベルギー | 11,349,081 | 109,515 | 965 | 100,190 | 883 |
| 日本 | 126,706,210 | 474,996 | 375 | 95,196 | 75 |
| 韓国 | 51,361,911 | 452,657 | 881 | 88,515 | 172 |
| デンマーク | 5,760,694 | 49,046 | 851 | 60,788 | 1,055 |
| ノルウェー | 5,276,965 | 49,774 | 943 | 58,114 | 1,101 |
| ニュージーランド | 4,813,600 | 105,275 | 2,187 | 55,689 | 1,157 |
| アイルランド | 4,792,490 | 57,200 | 1,194 | 41,922 | 875 |
| メキシコ | 124,041,731 | 32,778 | 26 | 34,883 | 28 |
| ポルトガル | 10,300,300 | 61,413 | 596 | 33,985 | 330 |
| イスラエル | 8,713,268 | 26,357 | 302 | 31,418 | 361 |
| フィンランド | 5,508,209 | 23,735 | 431 | 27,274 | 495 |
アンポンタンな主張であることがあわかるでしょう。
移民のランキングは14位、人口比率では下から2番目、
移住者の人口比率では下から5番目。
ドイツの社会保障費は移民受け入れで大幅増?
ドイツの家族省の最新調査では、移民の流入時期と犯罪率の増加に因果関係があることが明らかにされた。社会保障費は1年で73%増加し、2017年の総選挙では、反移民政党が第三党に躍進している。この人の悪いところは(悪いところばかりなのだが)、いつのことであるかを書かない。
上の例だと「最新調査」っていつのじゃ?、「1年で73%増加」っていつからの比較なのだ?っていうこと。
「社会保障費は1年で73%増加」ってアホですか?
調べるのもアホくさいですが、OECDの「Social Expenditure - Aggregated data」より社会保障費のGDP比のグラフを作りました。

嘘つくなボケ!
それに「因果関係があることが明らかにされた」ってホントかいな。
ドイツの大学で移民と犯罪に関して研究している人の記事(ドイツ語)によると「労働市場へのアクセス」のしやすさが重要で、移民うんぬんという話ではないと言っています。
公共機関がそう簡単に「因果関係」というとは思えない。
「相関関係」があると言ったのを堤氏が勝手に「因果関係」と言い換えているのでは?(社会保障費は1年で73%増加とかいう大嘘を見れば、他も大いに疑いたくなるが。)
日本が売られる堤未果
幻冬舎
2018/10/4
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