農業トンデモ発信者が衆院選長崎3区から立候補している!

山田正彦元農林水産大臣の息子であり、第49回衆議院議員総選挙に衆院選長崎3区から立候補した山田勝彦氏の動画「私たちの食卓の安全を守る」を見ました。
私が見たときには「248 回視聴 2021/08/22」でした・・・
それに対するツッコミです。



主要農作物種子法

まずは、種子法(正式名:主要農作物種子法)に関する話です。
(2分40秒頃から)国民をもう二度と飢えさせない、その思いで主要農作物、日本の伝統的な種国の責任で安定的に生産して、地域の農家さんに安く提供していく、いう役割を、種子法は担っていました。
これが実際の農場試験場各都道府県にあります。こういったところで専門の指導員が専門的な知識やノウハウを持って、その地域に適した。種を品種改良をしていく、こういった作業はプロによってなされていた、まさに公的に種を管理し、そして供給されていた。
赤字の部分が間違いです。

「伝統的な種」ではなく「優良な種子」です。
(目的)
第一条 この法律は、主要農作物の優良な種子の生産及び普及を促進するため、種子の生産についてほ場審査その他の措置を行うことを目的とする。
何を優秀とするかは、基準に依るので、伝統的な種子が優秀とは限らない。

「国の責任」ではなく「都道府県の責任」です。
(ほ場の指定)
第三条 都道府県は、あらかじめ農林水産大臣が都道府県別、主要農作物の種類別に定めた種子生産ほ場の面積を超えない範囲内において、譲渡の目的をもつて、又は委託を受けて、主要農作物の種子を生産する者が経営するほ場を指定種子生産ほ場として指定する
(原種及び原原種の生産)
第七条 都道府県は、主要農作物の原種ほ及び原原種ほの設置等により、指定種子生産ほ場において主要農作物の優良な種子の生産を行うために必要な主要農作物の原種及び当該原種の生産を行うために必要な主要農作物の原原種の確保が図られるよう主要農作物の原種及び原原種の生産を行わなければならない


「安く提供」するかどうかは種子法では規定されていません。
目的に「優良な種子の生産及び普及を促進」とある通り、生産と普及が促進されればよく、十分普及したら価格など関知する話ではありません。
そもそも普及させるのに「安い」ことは必須ではなく適正価格であればよいのです。

「種を品種改良をしていく」ことに種子法は関係ありません。
目的を見てもらえばわかる通り、「優秀な品種の種」ではなく「優秀な種子」なので、「劣等品種のなかの優秀な種子」でも種子法は構わないわけです。
種子法は全八条しかないので、品種改良のことが全く関係ないことは読めばすぐにわかります。


農業競争力強化支援法

(3分15秒頃)種子法は2014年4月に国会で廃止が決まります。そのわずか1ヶ月後、農業競争力強化支援法、この法律が交付され、8月に施行されています。
8条4項ですね、ここで、これまでに本が蓄積したが、米などの優良品種、この知見を民間に提供しなさいというのが、農業競争力強化支援法でうたわれています。

「優良品種、この知見」ではなく「種苗の生産に関する知見」であり、「提供しなさい」ではなく「提供を促進すること」です。
(農業資材事業に係る事業環境の整備)
第八条 国は、良質かつ低廉な農業資材の供給を実現する上で必要な事業環境の整備のため、次に掲げる措置その他の措置を講ずるものとする。
四 種子その他の種苗について、民間事業者が行う技術開発及び新品種の育成その他の種苗の生産及び供給を促進するとともに、独立行政法人の試験研究機関及び都道府県が有する種苗の生産に関する知見の民間事業者への提供を促進すること
「品種の権利だったりを提供しろ」とは言っておらず、単に「種子生産のための知見の提供を推進しましょう」と言っているだけ。

農業競争力強化支援法の八条四項の詳細は「農業関係で胡散臭い人の見分け方」参照のこと。

種苗法改正

(8分頃)種苗法の改正自家採種を原則禁止にする方向で改正が進められようとしている。
原則禁止ではありません。権利が失効していない品種に関しては許諾性となります。
農林水産省のページを見れば一発でわかります。

ここまで事実を皆様にお伝えしてきました。
「事実」ではなく「事実に反すること」ですよね。

日本でグリホサートは規制されている?

(16分45秒頃)グリホサート系除草剤の規制強化が始まっている。さらに、各自治体のレベルでも、これだけの地域を食の安全を守るために、グリホサートの除草剤を制限するという動きが起きていて、日本でもですね、福岡県の宇美町とかで東京都の西東京市なども独自の条例を制定しながらグリホサートの除草剤を規制する動きがあっています。
はじめて聞きましたね。
各国のグリホサートの規制情報(らしい)
あ~、印鑰智哉氏の資料より抜粋ですか・・・
ラウンドアップ/グリホサートの規制状況(2019年5月16日現在)
※印鑰智哉氏の「ラウンドアップ/グリホサートの規制状況(2019年5月16日現在)」より引用
 サウジアラビア、クウェート、アラブ首長国連邦、バーレーン、オマーンは2019年初めに禁止は解除されていて、この資料は間違っています(日産化学の資料より)。
 結果として、その資料を鵜呑みにし一次情報を確認してない山田勝彦氏も誤っていることを発信しています。

この資料を見る限り、少なくとも西東京市は規制でも何でもなく、方針を決めただけで条例でも何でもありませんね。

福岡県の宇美町を調べると2016年6月2019年6月の2つの資料が見つかりました。
宇美町2016年6月
宇美町2019年6月
公園で使わないといっているだけで、こちらも規制でも条例でもない。
印鑰氏の資料ですら「条例」との言葉は書かれていないが。。。

遺伝子組み換えで健康被害?

明治の「ほほえみ」で健康被害が起きたらしい(by山田勝彦氏)
(18分55秒頃)粉ミルクの遺伝子組み換え、こういったメーカーさん各社、どれだけの遺伝子組み換えの原料を使っているかと。
数字なんですけれども、僕はこのデータを見て衝撃を受けました。6歳の息子がいるんですが、実際その息子、子育てしてるとき、この粉ミルクをその息子に与えていた。実は、この明治の「ほほえみ」さん、一番遺伝子組み換えの原料が使われているこの粉ミルクを我が子に与えていました。
本当にこのことを3年ほど前の専門家の方から教えてもらったときに、衝撃を受けた。怖い思いをしました。我が子に健康被害起こってしまったら。
うわ~、何を根拠に健康被害が起きそうだと言っているのでしょう。

大丈夫ですか?

(22分50秒頃)ゲノム編集によって、どういう食べ物が生まれてくるか、例えば、トマトの熟成遺伝子情報をカットします。そうすると、そのトマトは青いままで何年間もの間、保管が可能である。そして、出荷したいタイミングで熟成を流す特殊なガスをかけて、そして赤くして出荷する。
青いままのドライトマトか、腐ったトマトが出来ますわ。

好きに自家増殖したらよろしい

(22分50秒頃)本来農家さんたちの権利である。種を自家採種していく。その地域に根ざした在来種や固定種と言われる伝統的な種を、ちゃんとその地域の多様性を生かして保存して次の世代につないでいく、そういった方向で法律を作っていく必要があるので、ないかと思っています。
種苗法改正されても、在来種・固定種の自家増殖に関してなんの影響も受けません。
好きなだけ自家増殖すればよろしい。

オーガニック給食で健康になる?

(40分20秒頃)このオーガニック給食の素晴らしいところ。当然、子供たちが健康になっていく大変たい素晴らしいことです。
何がどう当然健康になるのですかね?科学的に示していただきたい。

この記事へのコメント