東大農学教授の倫理消滅 ①教訓編

農業消滅」の序章と第1章「2008年の教訓は生かされない」を読みました。

この本は、東京大学鈴木宣弘教授の本です。
教授のコラム等へのツッコミはタグを参照ください。重複する分はここでは触れません。

関連する過去ログは以下となります。
鶏卵の国内自給率は96%だが、それを0%という大学教授
米価についてミスリードする鈴木宣弘東大教授
江戸時代と現代の食糧自給率の違いは政策が原因 by 東大教授

鈴木教授のコラムにツッコミを入れていますが、この本はそのコラムとかなり重複する部分があります。

ハイチのコメ事情

コメを主食とするハイチは、IMF(国際通貨基金)の融資条件として、1995年に、輸入するコメの関税を3パーセントにまで下げることを約束させられていた。そのため、国内のコメの生産が大幅に減少していたところに、2008年の世界的なコメ輸出の規制で、お金を出しても米が買えないという状況になって暴動となり、死者が出る事態になってしまったのだ。
いつものように間違っています。

ハイチのコメの輸入と生産
※「Agriculture in and beyond the Haitian catastrophe」より引用

どこが「大幅に減少」じゃ!どう見ても横ばいでしょうに。

この記事によると、1986年に関税と保護を減らしたあります。
グラフを見ると、それ以来右肩上がりで、1995年の関税を35%→3%にした影響がどれだけあるかはわかりませんね。
また、現在は以前ほど輸入米と国内米で価格差は無いそうです。

ちなみに、暴動で死者が出たというのはこの記事にもあり、本当であるようです。


デマネットワーク活用できていますね

TPPに関することで次のように書いています。
新薬などの特許保護は強化して人の命よりも企業利益を増やそうとする。
デマ仲間の堤未果氏と同じこと言っていますね。
こちらに詳しく書いていますが、TPPに関係無く日本はすでに実施済みのことなので関係無いのですよね。
デマ屋に騙されてはいけません。

農業消滅: 農政の失敗がまねく国家存亡の危機
鈴木 宣弘
平凡社
2021/7/19

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