体内にエントロピーが蓄積?何それ?

がんとエントロピー ―「からだ力」で立ちむかう』を読みました。

これは、和田洋巳京都大学名誉教授の著書です。

がん劇的寛解 アルカリ化食でがんを抑える」という本がAmazonの「ガン関連」でベストセラーとのこと。
世も末ですね。

理系の人が「がんとエントロピー」というタイトルを見たら、大部分の人がなんだこれ?と思うでしょうね。
まえがきに「免疫力」というトンデモを見分けるのに有効なキーワードが登場して、やっぱりソレ系なんでしょうとげんなりした。

まえがきの最後に次のようにありました。
がんを防ぐためには、いかい「からだ力」を高め、体内にエントロピーを溜めないようにするかということが極めて重要となる。
全く理解できませんねぇ。

物理や化学の世界では、反対の方向にも戻ることができる(可逆)のが一般的なのだが、そこに熱力学の第二法則である「エントロピー」という概念が入ると、戻ることができなくなる(不可逆)。
はあ?
何を言っているんだ。エントロピー増大の法則の概念が入ろうと入らまいと可逆のものは可逆だ。
不可逆であったら、星もできないし生命はど発生しない。宇宙はガスが単に薄まるだけのものとしかならない。

ミトコンドリアの中で処理しきれない活性酸素の量は2%程度といわれているが、ミトコンドリアが壊れ、活性酸素を処理する機能が衰えるとともに・・・
ミトコンドリアは生まれたら一度しか作られないものですか?
細胞は一度しか作られないものですか?
何を言っているんだか。

ここまで10ページ読んだが、あまりにもアホなことを書いていて全てを読む気力はありません。
目次で特におかしなことを書いていそうな箇所を探してぱらっと見ました。

生命力とエントロピーの関わり
 「エントロピー」という概念を使ってがんができる仕組みを説明してみよう。物質を分子のレベルで見てみると、秩序ある状態から次第に無秩序の状態へと変化している。「エントロピー」とは、この「無秩序さ」の度合いをいう。
 人体も分子で構成された物質である以上、「エントロピー」の法則が適用される。生命体は、エントロピーがゼロの状態で生まれ、エントロピーが最大に達して死を迎える。
 私たちが誕生した直後のエントロピーはゼロの状態であるが、生きていくうちに次第に体内にエントロピーが蓄積してゆく。はじめはゆっくりとしたカーブを描いて上昇してきたエントロピーは、ある時点を過ぎると急激に増加し始める。累積したエントロピーが許容量を超えた時点でその生命体は終わりを迎える。
全体的におバカなことを書いているが、赤字の部分がまるで意味不明。
毒素が溜まるような意味合いで書いていますね。
何かがどこかに溜まるということは、エントロピーが小さくなるはずなのだが、なんでしょうね?

体内にエントロピーが蓄積する具体的な現象が酸化であるということはすでに説明した。
「エントロピーが蓄積する」の意味が全くわからないが、酸化だからエントロピーが増加し、還元だから減少するというわけではない。
自由エネルギーが減る反応が酸化であれば酸化し、還元であれば還元し、エントロピーは増大する。

エセ科学もいいところですわ。

がんとエントロピー ―「からだ力」で立ちむかう
和田 洋巳
NTT出版
2011/4/22

この記事へのコメント

2022年08月15日 23:52
似非科学カルト