核デマ大国ニッポン ③科学もまるでダメですね

核大国ニッポン」を読みました。

自称国際ジャーナリストの堤未果氏の本です。
過去記事はタグを参照のこと。

第3回は、「3章 核なき世界 v.s. 核ある世界」の51ページが対象です。
「2章 戦勝国の歴史教育」の45ページは会話・引用が多かったのでスキップ。

核兵器解体の際は、分解した核弾頭から核物質が取り出され、余剰プルトニウムが処理される。
アメリカではこのプルトニウムを燃料とする商業利用計画に予算がつけられているが、ここで問題になるのが、使用済み核燃料棒からプルトニウムやトリチウムを取り出す過程で出る高レベル放射性廃液だ。
トリチウムはそう簡単に取り出せないし、取り出す必要がないのだが・・・
もしやトリチウムとトリウムを間違えています?

コロラド大学ボールダー校の大気宇宙物理研究所は、地域紛争で使用されがオゾン層破壊を招き、地球全体に深刻な被害を及ぼす可能性があることを警告した。
放射能によるオゾンの減少は紫外線の増加を招き、気温急上昇や急降下を引き起こし、人体のDNA損傷率は213%上昇するという。
「地域紛争で使用された核」って、過去形ですが世界大戦中に2回使われただけで、地域紛争では使われていないが、何を言っているのだろう?

「放射能」がオゾン層を破壊するというが、それはありません。「放射線」ならありうるが。

その後の文章もおかしいのですよね。
放射線⇒オゾン層破壊⇒気温急上下変動⇒DNA損傷 というメカニズムのよう読めるが、

放射線⇒オゾン層破壊⇒気温急上下変動
放射線⇒オゾン層破壊⇒DNA損傷
の2つの事象を書いていますよね?

なかには20年以上の半減期(放射性核種、または素粒子の半分が崩壊する期間)を持つものもあるのだ。
半減期の説明として間違っていないが、核物質の話をしているのになぜその説明で素粒子が出てくるのだ?
もしかして放射性核種と素粒子の違いがわかっていない?

核大国ニッポン
堤未果
小学館
2017/8/1

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