核デマ大国ニッポン ⑤盗用万歳!
「核大国ニッポン」を読みました。
自称国際ジャーナリストの堤未果氏の本です。
過去記事はタグを参照のこと。
最後となる第5回は、「エピローグ、あとがき」の14ページが対象です。
赤字の部分は誤りなのでそれを解説していきます。
上記の内容は、ひ孫引きした記事を元にして書いていて、元に書かれていないこと、誤った内容がくっついている。
①ABCニュース「Fukushima clean-up chief still hunting for 600 tonnes of melted radioactive fuel」
↓
②エポックタイムズ「Fukushima Nuclear Plant Operator Says 600 Tons of Melted Fuel Is Missing」
↓
③CounterPunch「Fukushima: Worse Than a Disaster」
↓
④日本語訳した個人ブログ
↓
⑤堤未果「核大国ニッポン」
上記の順で引用されている。
②~④は引用元が書かれているので確かであるが⑤は次のことからそう判定した。
堤氏は「溶融炉心コリウム」と書いているが、①②では「コリウム」という言葉は登場しない。
そして、③では「hot molten core, or corium(炉心融解または/すなわちコリウム【炉心溶融物】)」で④ではそれが融合し「溶融炉心コリウム」となっている。
このことから、堤氏は④の日本語個人ブログを盗用(結果として①~③の分も)していると言えるでしょう。
これが国際ジャーナリストのお仕事なのですね(せめて英語サイトから盗めって思うが、日本語訳の労力すらかけないところが徹底している)。
■600トンの核燃料
ABCニュースの記事タイトルがそもそも間違っている。
600トンのメルトダウンした核燃料(600 tonnes of melted radioactive fuel)とタイトルにあるが、記事の中では核燃料・瓦礫・コンクリートを合計して600トンと書かれている。
核燃料が600トンになるわけがないのですよ。
「福島第一・第二原子力発電所の燃料貯蔵量 - 福島県ホームページ」によると1~3号機の核燃料は1496体。
日経新聞によると1体あたり250kgなので、全部溶け出していたとしても374トン。
■早急に対応する?
そんなことは言っていない。
「できるだけ早く見つけることが重要です。」と言っている。
■即座に否定
「燃料を取り出せない可能性もある」と、できない可能性を指摘しただけ。
■地下深くに潜った~地底から取り出す技術を、日本は持っていないのだ。
「正確な位置は謎」であるだけで、「地下深くに潜った」可能性には言及していない。
そもそも、床に損傷は見つかっていない。
③は左翼オンラインニュースサイトだが、そこの時点で元の内容から改変されている。
イデオロギーに凝り固まった人が情報を捻じ曲げる良い例ですね。
核大国ニッポン
堤未果
小学館
2017/8/1
自称国際ジャーナリストの堤未果氏の本です。
過去記事はタグを参照のこと。
最後となる第5回は、「エピローグ、あとがき」の14ページが対象です。
そのとき感じた違和感ふむ。文に「頭痛が痛い」みたいない違和感がありますね。
2016年5月24日。またデタラメを。
東京電力福島第一廃炉推進カンパニーの増田尚弘最高責任者は、福島第一原発事故で溶けた600トンの核燃料(溶融炉心コリウム)がゆく目不明である事実を公表した。増田氏は、地下のどこかでコントロール不能な核分裂を続けるこの燃料に「早急に対応する」必要性を口にしたが、元アメリカ原子力規制委員会のグレゴリー・ヤツコ元委員長はそれを即座に否定している。
地下深くに潜った燃料を見つけること自体が極めて困難なうえ、たとえ運よく見つかったとしても、溶けた核燃料を地底から取り出す技術を、日本は持っていないのだ。
赤字の部分は誤りなのでそれを解説していきます。
上記の内容は、ひ孫引きした記事を元にして書いていて、元に書かれていないこと、誤った内容がくっついている。
①ABCニュース「Fukushima clean-up chief still hunting for 600 tonnes of melted radioactive fuel」
↓
②エポックタイムズ「Fukushima Nuclear Plant Operator Says 600 Tons of Melted Fuel Is Missing」
↓
③CounterPunch「Fukushima: Worse Than a Disaster」
↓
④日本語訳した個人ブログ
↓
⑤堤未果「核大国ニッポン」
上記の順で引用されている。
②~④は引用元が書かれているので確かであるが⑤は次のことからそう判定した。
堤氏は「溶融炉心コリウム」と書いているが、①②では「コリウム」という言葉は登場しない。
そして、③では「hot molten core, or corium(炉心融解または/すなわちコリウム【炉心溶融物】)」で④ではそれが融合し「溶融炉心コリウム」となっている。
このことから、堤氏は④の日本語個人ブログを盗用(結果として①~③の分も)していると言えるでしょう。
これが国際ジャーナリストのお仕事なのですね(せめて英語サイトから盗めって思うが、日本語訳の労力すらかけないところが徹底している)。
■600トンの核燃料
ABCニュースの記事タイトルがそもそも間違っている。
600トンのメルトダウンした核燃料(600 tonnes of melted radioactive fuel)とタイトルにあるが、記事の中では核燃料・瓦礫・コンクリートを合計して600トンと書かれている。
核燃料が600トンになるわけがないのですよ。
「福島第一・第二原子力発電所の燃料貯蔵量 - 福島県ホームページ」によると1~3号機の核燃料は1496体。
日経新聞によると1体あたり250kgなので、全部溶け出していたとしても374トン。
■早急に対応する?
そんなことは言っていない。
「できるだけ早く見つけることが重要です。」と言っている。
■即座に否定
「燃料を取り出せない可能性もある」と、できない可能性を指摘しただけ。
■地下深くに潜った~地底から取り出す技術を、日本は持っていないのだ。
「正確な位置は謎」であるだけで、「地下深くに潜った」可能性には言及していない。
そもそも、床に損傷は見つかっていない。
③は左翼オンラインニュースサイトだが、そこの時点で元の内容から改変されている。
イデオロギーに凝り固まった人が情報を捻じ曲げる良い例ですね。

堤未果
小学館
2017/8/1
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