食のデマ屋との戦争②

食の戦争」へのツッコミ第2回は、「第2章 食の安全を確保せよ - 食の安全をめぐる数々の懸念」が対象です。

これは、様々なデマを撒き散らしてきた鈴木宣弘東京大学教授の本です。
過去ログと重複する内容が結構あるので、それは割愛します。

BSE

たとえ全頭検査であっても、ある程度以上プリオンが蓄積した牛が市場に流通する可能性が残されているのである。その場合に、全頭検査だから100%安全と言えるかどうかということである。
「安全」ということをまるっきり理解していない(もしくは煽るだけの)記述ですね。
「安全」が何なのか知っていれば「100%安全」などという表現はしない。

「安全」とは「許容できないリスクが認められないこと」を指す。
そのため、○○%安全などという表現はおかしい。
そもそも、リスクが全くないものなどこの世の中に存在するのでしょうかね?

2011年に・・・アメリカへのお土産として表明したのは明らかなのに、「科学的根拠に基づく手続きでTPPとは無関係」と平気で言い続けた。・・・ついには、48か月齢以下まで基準(※輸入制限の記事のこと)を緩和することになる。
単なる個人的思い込みで「明らか」というし、「科学的根拠」をまるで言わず「科学的根拠に基づいていない」という大学教授はクソですね。

なお、鈴木教授などが絶賛するEUは2012年12月(この本は2013年8月出版)に次のようなプレスをしています。
健康と畜牛の BSE 検査は、BSE 有病率の変化を追跡するための正確な疫学データ収集を目的として、2001 年 1 月以降BSE サーベイランスシステムに組み込まれてきた。大部分の加盟国において、BSE の発生状況が著しく好転した結果、検査対象牛の最低月齢は 2009 年以降、30 か月齢超から 72 か月齢超へと段階的に引き上げられた。

そして、2012年の「食品安全委員会から1次答申」を見ても特段おかしなことは見当たらない。

遺伝子組み換え

「20年、30年という長期間食べ続けたら何か変異が起こるかもしれない」という消費者の不安に対し、絶対大丈夫だという100%の安全性を保証するものではない。そのような試験結果はどこにもないし、今のところ誰にもわからないように思われる。
そにもかかわらず、長期摂取の影響に関する消費者の不安に対しては直接回答せず、「実質的同等性」という認可基準を満たしているという「肩すかし」の回答が繰り返された。
アホだ。
遺伝子組み換えでない作物も目に見える問題が確認されていないだけで、何らかの病気の原因であるかもしれない。
単に調べられていないだけで、危険性に対して大した差はない。

『「実質的同等性」という認可基準』というは大間違い。
認可基準ではなく安全性評価をするかどうかの基準。
「安全性評価の対象にならない=流通できない」となる。

安全性評価をするのに何らかのベースとなる作物が無いと比較できないから、そのベースの部分を「実質的同等性」と言っている。
その「同等性」が無い部分に関して安全性を評価するのですよ。
詳細は『誤りだらけの「安田節子の遺伝子組み換え食品Q&A」』参照のこと。

この後で、フランスのデタラメ実験のことを書いている。
このデタラメっぷりは『遺伝子組換え食品 海外での“大事件”が報じられない日本(前篇) 「遺伝子組換えトウモロコシに発がん性」?』をご覧ください。

この実験の結果を喜んで本に書く鈴木教授のデタラメっぷりも知れるということです。

この後に、過去に触れたデマが出てくるので過去ログへのリンクだけ張ります。
インドのGM綿花栽培農家の自殺者増
牛成長ホルモン
日本の食品添加物は800種類だがアメリカは3000種類

食の戦争 米国の罠に落ちる日本
鈴木宣弘
文藝春秋
2013/8/21

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