「食の安全」で最初に読むのにオススメです

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お母さんのための「食の安全」教室』(松永和紀)を読みました。

これは科学ジャーナリストの松永和紀さんの著書です。
過去に「メディア・バイアス~あやしい健康情報とニセ科学~」などを読んでいます。
それ以外の本についてはタグ「食の安全」から見てください。

この本を読み始めた時に以下のツイートをしましたが、読み終えてもその感想は変わりません。


「お母さんのための」と冠しているので、あくまでも一般人向けなので、個人的にはそれほど目新しいことはなかったですが、「食の安全」についての基礎を知ることができるでしょう。

常に新しい情報をウォッチすることは無理なので、その基礎をベースに自分なりに判断していくしかないでしょう。

第1章 食品と放射性物質
第2章 生物から体を守る
第3章 化学物質から体を守る
第4章 思い込みの怖さを知る
第5章 リスクの考え方を知る

第1章の面白い事例を紹介します。
チェルノブイリの事故の際に半減期8日の放射性ヨウ素が原因で子供の甲状腺がんが多発した。

## チェルノブイリの話
放射性ヨウ素が降り注いだ

牧草を汚染し牛がそれを食べた

その牛の牛乳を飲む

甲状腺にヨウ素がたまる

がん化

## 福島の話
ヨウ素濃度が高い時期は地震の影響で牛乳出荷できず
 +放牧はチェルノブイリに比べ少ない
 +放射性ヨウ素の放出量は、チェルノブイリに比べて桁違いに低い

甲状腺がんの心配は無いが・・・

テレビで牛乳の代わりに豆乳を子供に飲ませる話がTVで放送された

それをまねた人がいた

だが、豆乳にはイソフラボンが多く含まれていて、高濃度のイソフラボンを与える動物実験で悪影響あり。
15歳未満の子供や妊婦には豆乳で上乗せ(豆腐や納豆で普通に食べる分に対して)することは推奨されない、とのこと。

量の問題とリスクの大きさの比較をすれば、福島原発事故の際に牛乳を避ける理由は無い。
基礎は大事ねっていう話です。

お母さんのための「食の安全」教室
松永和紀
女子栄養大学出版部
2012/12/1

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