2024年08月19日

あなたが危ない！デマ本から逃げろ！

「あなたが危ない！不幸から逃げろ！」（江原啓之）を読みました。

江原氏はスピリチュアリストとのことで、お気持ちの話は読み飛ばし、科学・法律などお気持ちとは関係ない部分でツッコんでいきたいと思います。

「子どもを壊す食の闇」（山田正彦）というデマ本の中のデマを調べている時にこの本に関する記述を見かけたので読んでみた次第です。
十中八九デマ本だと思いますが見ていきましょう。

それはあなたに考える基礎学力がないだけです

お店に常温で置いてある総菜パンは、なぜ賞味期限が長く、カビが生えないのでしょうか。どう考えても添加物のおかげでしょう。

来ました。自分は無知ですって発表していますね。

絶え間ぬ衛生管理などのおかげです。
以下を全部読んで出直してこい！デマ屋よ。

・『イーストフード、乳化剤無添加パンのからくりは？「より安全、健康的」という消費者の誤認がある　Wedge ONLINE(ウェッジ・オンライン)』
・『ヤマザキパンはなぜカビないか – FOOCOM.NET』
・『【総括】ヤマザキパンはなぜカビないか – FOOCOM.NET』
・『山崎製パン | パンのカビ発生メカニズムと保存試験の結果について』
・『本当のプロなら「賞味期限1週間」は可能…「無添加の手作りマフィン」が食中毒を引き起こした"3つの問題" | 文春オンライン』

ダメ×ダメ

圓尾　最近では食べるプラスチックと言われるトランス脂肪酸なども問題です。とくに日本は海外より、農薬や添加物の基準値が緩い部分がある。

圓尾とあるのは、圓尾和紀という人です。
管理栄養士とのことですが、ダメダメですね。

日本では摂取量が少ないのでトランス脂肪酸は何の問題にもなっていません。
管理栄養士でも「農薬や添加物の基準値が緩い」と寝ぼけたことを言うのですね。
お話になりませんね。

そんなわかあるか！

家畜として飼われる動物のたましいは、自分たちが糧となる宿命を受け入れています。

肉食動物のように強靭な体を持たないヒトは、ライオンなどの「糧となる宿命を受け入れ」食われますか？
アホじゃね。あなたはアフリカに行って喜んでライオンに食われればよいですわ。

間違っていますね

フランスで売られる伝統的なフランスパンは、法律で添加物を入れることが禁止されているそうです。当然ながら材料はシンプルでヘルシーになります。

不正確かつ間違っていますね。

「Décret n°93-1074 du 13 septembre 1993 pris pour l'application de la loi du 1er août 1905 en ce qui concerne certaines catégories de pains」（1993年9月13日付政令第93-1074号は、1905年8月1日に制定された特定の種類のパンに関する法律を実施するものである）

政令であって法律ではない。
そして、「フランスで売られる伝統的なフランスパンは、法律で添加物を入れることが禁止されている」ではなく、
"pain de tradition française"、"pain traditionnel français"、"pain traditionnel de France"という名前で売りだすパンは添加物の利用が認められていないだけなので、
別の名前の「伝統的なフランスパン」ならば好きにできます。

材料はシンプルだが、「シンプル＝ヘルシー」である根拠は何でしょう。
この本では基本的に根拠はほとんど示されていませんが、これも同様です。