ALPS水・海洋排水の12のウソのウソ⑤ 英語も苦手なんですね
「ALPS水・海洋排水の12のウソ」(烏賀陽弘道)のツッコミ5回目です。
今回は6章「ALPS水を海洋排水すればタンクはなくなる」、7章「風評被害をなくすことが必要だ」、「<補足> 日本政府が使った誤導のレトリック」にツッコみます。
まぁよくもこんな低レベルなデマを流せるな。
ALPS処理水の濃度まで放射性物質を除去できるということは、その濃度より濃いものは対処できるってことです。
そのため「日本政府の排水基準すら満たせません。それぐらい汚染がひどい。」なんていうのは「虚偽」です。
67%といっているのは、初期のALPSが性能不足等で処理しきれなかった「ALPS処理途上水」であって、ALPSで再処理すれば放出できる「ALPS処理水」になります。
詳細は「多核種除去設備等処理水の性状について」を参照のこと。
「タンクを無くせない」も「虚偽」ですね。
このツイートに絶句したと言っています。貴方のアホな主張に絶句しますわ。
政府が安全に対しての自信のあることと、それ以外の人が信用するかどうかは全く別のことです。
このお馬鹿な論理に従った簡単な例を出しましょう。
売れる商品だと自信があるのならば、有名人を使った広告は不要だ!
これを見た人はどう思いますかね。多くの人がお前はアホか⁉って思うでしょう。
「西洋」の権威も「根拠不明」ですね。
IAEAの包括報告書を見ればわかりますが「西洋」以外の中国、マーシャル諸島、韓国、ベトナム、ロシアがこの報告書を作るのに参加しています。
しかも、2009~2019年の間、日本人が事務局長をしていたのですよね。
赤字の部分が誤りです。
以下のグラフを見てもらえば、何を言っているのだこいつは?って思うでしょう。
※「令和4年度 福島県産農産物等流通実態調査の結果(ポイント)」より引用
※「品目別調査結果」より引用
そもそも「まったく」などと簡単に言う輩は信用ならないというべきです。
ちなみにGoogleで「福島県産 風評被害」と検索して一番上に出てくる「福島県産農産物の風評被害の推移と市場課題」を見ると、烏賀陽氏の主張を否定する内容です。
「stopの意味・使い方・読み方|英辞郎 on the WEB」から「STOP」の意味を引用します。
烏賀陽氏は、1.だけの意味で「虚偽」と言っています。恥ずかしいですね。
過去に東海再処理工場でALPS処理水と同等のものを排出していたが、茨城県では風評被害は発生していません。
科学的に同様のことをやったのに、結果が異なるということは、排出自体の問題ではありません。
風評被害が起きるとしたら、烏賀陽氏などのデマ屋による扇動が原因です。
恥を知れ!
最後に「風評被害はもうない。発生したら、それはALPS排水が原因である。」と書いているが、起きるとしたらお前らデマ屋が原因だ!
赤字の部分は誤りだと書いたのですが、ブログ公開前に自分の間違いに気づきました。
実際は「不正確」ですね。
政府だけではなく、東電も同様の文書を出しているからです。
政府:「東京電力(株)福島第一原子力発電所のサブドレン水等排水に対する要望書について」
東電:「東京電力(株)福島第一原子力発電所のサブドレン水等の排水に対する要望書に対する回答について」
政府は2015年8月24日、東電は8月25日で、内容はほぼ同じ(東電の方が少し細かく書いている)であり、政府と東電は認識合わせしたうえで回答したものとうかがえます。
政府の文書は経済産業省のページ上で公開されていなかったので今まで気づいていませんでした。
上記の後で、烏賀陽氏は次のように書いています。
虚偽と言いたいのだが、「意図はわかるのです」という個人の主張なので「ミスリード」が妥当ですね。
何故かを解説します。
先ほどの東電の回答書における該当箇所をちゃんと引用します。
「理解」と言ったのは、政府でなければ東電ですらなく、福島漁連なのです。
酷いでしょ。
3章で、地権者との契約を変更すれば中間貯蔵施設にタンクを置けると烏賀陽氏は言っていました。
東電は回答書で「発電所敷地内のタンクに貯留いたします」としているので、中間貯蔵施設に持っていったら、この回答に反する行為になるのですよね(政府の回答書ではタンクのことには言及していない)。
デマ屋はバカなことを言うものですね。
漁業者側から「理解」という言葉を使ってきたのだから、騙しだのミスリードなど何を言っているんだボケって感じですわ。
この著者は「極めて無能です」って言ってあげましょう。
まあ、「理解」と「合意」が全く異なることであると指摘したこと自体は誉めてあげましょう。
処理水放出に反対していた新聞は意図的だと思うが、「理解」と「合意」を混同させていた。
また、原発デマ仲間の朝日新聞の青木美希氏も「理解」と「合意」を混同させていました。
ALPS水・海洋排水の12のウソ
烏賀陽弘道
三和書籍
2023/11/10
今回は6章「ALPS水を海洋排水すればタンクはなくなる」、7章「風評被害をなくすことが必要だ」、「<補足> 日本政府が使った誤導のレトリック」にツッコみます。
6 「ALPS水を海洋排水すればタンクはなくなる」
「ALPS水を海洋排水すれば、福島第一原発の敷地に並んだタンクはみんなきれいさっばり消える」みたいに思っている人がいますが、誤解です。こんなデマを信じないでください。
海洋放出できるALPS水というのは、タンクに貯めてあるうちのわずか33パーセントにすぎない。汚染を国際問題化にまでしても、3分の2のタンクは残るのです。
・・・
67パーセントは、後述する日本政府の排水基準すら満たせません。それぐらい汚染がひどい。
日本政府の基準をもってしても、海洋放出することができないぐらいの高濃度の放射性物質です。どのみち海には捨てられません。日本政府が自分で基準を作っちゃいましたからね。
ですから「海洋排水をすれば、汚染水問題とタンク問題はすべて解決する」というのはウソです。信じないでください。
まぁよくもこんな低レベルなデマを流せるな。
ALPS処理水の濃度まで放射性物質を除去できるということは、その濃度より濃いものは対処できるってことです。
そのため「日本政府の排水基準すら満たせません。それぐらい汚染がひどい。」なんていうのは「虚偽」です。
67%といっているのは、初期のALPSが性能不足等で処理しきれなかった「ALPS処理途上水」であって、ALPSで再処理すれば放出できる「ALPS処理水」になります。
詳細は「多核種除去設備等処理水の性状について」を参照のこと。
「タンクを無くせない」も「虚偽」ですね。
7 「風評被害をなくすことが必要だ」
#ALPS処理水 の海洋放出が開始。国際社会の正確な理解と我が国の取組に対する支持を得る努力を継続し、日本産品に対する輸入規制撤廃や風評対策に全力を尽くします。最初の一滴の放出が始まったこの日から、最後の一滴の放出が終わる日まで、その責務を果たしてまいります。#STOP風評被害 pic.twitter.com/UJdko6sqBf
— 外務省 (@MofaJapan_jp) August 24, 2023
このツイートに絶句したと言っています。貴方のアホな主張に絶句しますわ。
しかし添付されている写真がIAEAの報告書だったので、腰が砕けました。日本政府の安全基準に完全な自信があるなら、別に国際機関のエンドースなど引用する必要はありません。日本政府の声明だけで十分なはずです。国際社会で通用する自信がないから「西洋」の権威を引かずにいられないのでしょう。安全基準に自信があるなら日本政府の声明だけで十分だという主張は「根拠不明」というか理解不能ですね。
政府が安全に対しての自信のあることと、それ以外の人が信用するかどうかは全く別のことです。
このお馬鹿な論理に従った簡単な例を出しましょう。
売れる商品だと自信があるのならば、有名人を使った広告は不要だ!
これを見た人はどう思いますかね。多くの人がお前はアホか⁉って思うでしょう。
「西洋」の権威も「根拠不明」ですね。
IAEAの包括報告書を見ればわかりますが「西洋」以外の中国、マーシャル諸島、韓国、ベトナム、ロシアがこの報告書を作るのに参加しています。
しかも、2009~2019年の間、日本人が事務局長をしていたのですよね。
「風評被害は実在するのか」を私は2021年に取材したことがあります。原発事故10年を契機として「福島県の農産物は、消費者市場において回復したのか、していないのか」を調べてみたのです。「数字は嘘をつかないが嘘つきは数字を使う」というが、これはそれなのか、それとも無能でまともな調査ができないのか知りませんが「誤り」です。
・・・
結論を先に言うと、2021年末時点で、風評被害はすでに存在しませんでした。
詳しくは前述の拙稿を読んでください。ここでは福島県産コメを例に取ります。原発事故以降、コメの取引価格は2014年ごろ、がくんと下がります。しかしその後、力強く回復し、2020年には原発事故前の2010年より価格が高くなります。
・・・
夏キュウリは福島県の名産品です。驚いたことに、福島県産キュウリは、原発事故後もまったく値段が下がらないし、出荷量もまったく変化がない。福島のキュウリは原発事故にも負けない人気者なのです。
同じく牛肉もまったく変化していません。
赤字の部分が誤りです。
以下のグラフを見てもらえば、何を言っているのだこいつは?って思うでしょう。
※「令和4年度 福島県産農産物等流通実態調査の結果(ポイント)」より引用
※「品目別調査結果」より引用
そもそも「まったく」などと簡単に言う輩は信用ならないというべきです。
ちなみにGoogleで「福島県産 風評被害」と検索して一番上に出てくる「福島県産農産物の風評被害の推移と市場課題」を見ると、烏賀陽氏の主張を否定する内容です。
結論。2023年8月24日以前、福島県産の農産食品、魚介類に「風評被害」は存在しません。あっても限りなくゼロに近い。これは、烏賀陽氏に英語力がないのか理由は知りませんが「誤り」ですね。
この時点ですでに、外務省がいうスローガン「STOP風評被害」は虚偽だとわかります。存在しないものをストップすることはできません。
「stopの意味・使い方・読み方|英辞郎 on the WEB」から「STOP」の意味を引用します。
1.〔動作や行為などを〕やめる、中断するこれから起きることに対しては2.の意味、始めてしまったものに対しては1.の意味で使われますね。
2.〔人が~するのを〕阻止する、思いとどまらせる
烏賀陽氏は、1.だけの意味で「虚偽」と言っています。恥ずかしいですね。
ということは、ALPS水の海洋排水が始まって、消費者が「福島県産の食品を買うのはやめよう」という買い控えがもし起きるなら、それは「政府・東電がALPS水を海洋排水したから」という結論に至ります。つまり、ALPS水の海洋排水が買い控えの原因なのです。これは「ミスリード」ですね。
過去に東海再処理工場でALPS処理水と同等のものを排出していたが、茨城県では風評被害は発生していません。
科学的に同様のことをやったのに、結果が異なるということは、排出自体の問題ではありません。
風評被害が起きるとしたら、烏賀陽氏などのデマ屋による扇動が原因です。
これは倒錯した話です。放火の常習犯が「火の用心~カチカチ マッチ一本火事の元~」と訴えて夜回りしているみたいなケッタイな話です。自分自身がマッチポンプをやっているのによく言うよ。
恥を知れ!
最後に「風評被害はもうない。発生したら、それはALPS排水が原因である。」と書いているが、起きるとしたらお前らデマ屋が原因だ!
●<補足> 日本政府が使った誤導のレトリック
私が非常に奇異に感じたのは、ALPS水の海洋排水が始まった日のテレビニュース、翌日の紙面が「約束は守られませんでした」という詠嘆で埋まっていたことです。※下線は原文のまま
・・・
2015年、政府(経産省)が福島県漁連に対して文書で伝えた「関係者の理解なしには、いかなる(汚染水)処分も行わない」という一節が根拠になっています。
赤字の部分は誤りだと書いたのですが、ブログ公開前に自分の間違いに気づきました。
実際は「不正確」ですね。
政府だけではなく、東電も同様の文書を出しているからです。
政府:「東京電力(株)福島第一原子力発電所のサブドレン水等排水に対する要望書について」
東電:「東京電力(株)福島第一原子力発電所のサブドレン水等の排水に対する要望書に対する回答について」
政府は2015年8月24日、東電は8月25日で、内容はほぼ同じ(東電の方が少し細かく書いている)であり、政府と東電は認識合わせしたうえで回答したものとうかがえます。
政府の文書は経済産業省のページ上で公開されていなかったので今まで気づいていませんでした。
上記の後で、烏賀陽氏は次のように書いています。
「同意」と 言わず「理解」と言った時点で、政府の意図はわかるのです。ぷっ。笑わせますね。
虚偽と言いたいのだが、「意図はわかるのです」という個人の主張なので「ミスリード」が妥当ですね。
何故かを解説します。
先ほどの東電の回答書における該当箇所をちゃんと引用します。
4.建屋内の水は多核種除去設備等で処理した後も、発電所内のタンクにて責任を持って厳重に保管管理を行い、漁業者、国民の理解を得られない海洋放出は絶対に行わない事福島漁連が「理解」なしに放出するなと言ったので、東電はそうしますと回答したのですよね。
(回答)
・建屋内の汚染水を多核種除去設備で処理した後に残るトリチウムを含む水については、現在、国(汚染水処理対策委員会トリチウム水タスクフォース)において、その取扱いに係る様々な技術的な選択肢、及び効果等が検証されております。また、トリチウム分離技術の実証試験も実施中です。
・検証等の結果については、漁業者をはじめ、関係者への丁寧な説明等必要な取組を行うこととしており、こうしたプロセスや関係者の理解なしには、いかなる処分も行わず、多核種除去設備で処理した水は発電所敷地内のタンクに貯留いたします。
「理解」と言ったのは、政府でなければ東電ですらなく、福島漁連なのです。
酷いでしょ。
3章で、地権者との契約を変更すれば中間貯蔵施設にタンクを置けると烏賀陽氏は言っていました。
東電は回答書で「発電所敷地内のタンクに貯留いたします」としているので、中間貯蔵施設に持っていったら、この回答に反する行為になるのですよね(政府の回答書ではタンクのことには言及していない)。
デマ屋はバカなことを言うものですね。
これは壮大な「騙しのレトリック」です。控えめに言っても、相手を混乱させ、誤解に 導くワナをしかけた「誤導」(ミスリード)です。ば~か。
そもそも、ALPS水を海洋排水するという歴史的な政策決定に、このような罠を仕掛ける政府は、極めて不誠実です。
しかし、漁業者はじめ一般国民に、このトリックを見破る力を期待するのは無理がある。
漁業者側から「理解」という言葉を使ってきたのだから、騙しだのミスリードなど何を言っているんだボケって感じですわ。
この著者は「極めて無能です」って言ってあげましょう。
まあ、「理解」と「合意」が全く異なることであると指摘したこと自体は誉めてあげましょう。
処理水放出に反対していた新聞は意図的だと思うが、「理解」と「合意」を混同させていた。
また、原発デマ仲間の朝日新聞の青木美希氏も「理解」と「合意」を混同させていました。
ALPS水・海洋排水の12のウソ
烏賀陽弘道
三和書籍
2023/11/10
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