この国を覆う憎悪と嘲笑の濁流の正体=それはおまえらだ!

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この国を覆う憎悪と嘲笑の濁流の正体」(青木理安田浩一)を読みました。

青木理氏が、自民党に投票し続けるのは「劣等民族だから」と言ったので久しぶりに彼の本を読んでみた次第です。

まえがき 切り捨ての時代を招いたもの(青木理)

時に信じがたいような差別煽動が政権や周辺者の口から吐き出されてきた。
創氏改名は朝鮮人が望んだ、慰安婦は売春婦だ、ナチスの手口に学べ、性的マイノリティには生産性がない、その権利を認めるなら痴漢の権利も認めろ、女性はいくらでも嘘をつく、沖縄の新聞は潰せ......。
■創氏改名は朝鮮人が望んだ
朝鮮人が望んでできたものではないので、そう言っている人がいれば誤りですね。

■慰安婦は売春婦だ
その通りですよ。
自ら望んでいない人もいましたが金をもらっていたし、止めることもできました。
本土人(当時は朝鮮人も日本人なので、対比するためにこういう呼び方を便宜的にします)もいました。

■性的マイノリティには生産性がない
その通りですよ。
男同士・女同士で子供を産めるものならばやってもらいましょうか。
できるから、そんなことを言うのでしょ?

■「ナチスの手口に学べ」「その権利を認めるなら痴漢の権利も認めろ」「女性はいくらでも嘘をつく」
どういう文脈で言ったのかは知らないので、何とも言えない。
ただし、少なくともいくらでも嘘をつく女性はいる(もちろん男性も)。主語が大きすぎるのは確か。

■沖縄の新聞は潰せ
偏向しまくりでデマ記事を出しまくる琉球新報、沖縄タイムスを潰したいと思う人がいるのは自業自得です。

例えば↓のような捏造社説を出しますからね。
<社説>米兵、本紙記者に銃口 取材への威嚇に抗議する - 琉球新報デジタル

第一章 対韓感情悪化の源流とそれをもたらした日本社会の構造的変化

青木理:もちろんメディアの使命は権力の監視であり、特に政治権力とは厳しく対峙すべきですが、現実には政治とメディアの関係、とくに政治権力と政治ジャーナリズムの関係は怪しげな表裏一体感がある。
日本のマスメディア・ジャーナリストのよくある大いなる勘違いですね。
「事実をありのままに伝える」ことが最も大事であって、権力監視はそれに従属するものです。
この根本がズレているのでダメダメなのですよね。

青木理:学術会議問題と通底するものがあります。政権が任命拒否のターゲットにした六人の言説すべてに目を通しているわけではありませんが、たとえば加藤陽子さんや宇野重規さんの言説はごく穏当であって、現在の歴史学や政治学の世界ではいずれも主流とされる学者です。
アホだ。専門分野における言説を問題にしているわけではないことすら分からないとは。
問題なのは政治的主張で専門外のことを捻じ曲げることなのです。それが理由で極端な6名は除外されたのでしょう。

加藤陽子氏は専門ではない共謀罪について「もの言えぬ時代 戦争・アメリカ・共謀罪」という本で、イデオロギーを優先したかは知らないがデタラメなことを書いています。
こういう学術から反した姿勢が拒否された理由でしょう。

青木理:官僚組織には忖度や萎縮が広がり、たとえば財務省では公文書改竄なども起きてしまったわけです。
官邸に忖度したという文脈でこれを書いています。
しかし、財務省の佐川元理財局長が国会で事実に反することを答弁したので、それに合わせるように公文書改竄をしたのです。
忖度したのは、官邸ではなく官僚である佐川元理財局長です。
こんな事実も正しく言えないとはクズですね。
捏造なので権力監視ですらない。ジャーナリストを語る資格はありません。

安田浩一:僕なんかが講演をやると必ず押しかけてくるネトウヨ軍団が、名古屋市内でも日章旗とか旭日旗を立てて側面支援をしています。
己の主張に合わないものを「ネトウヨ」と呼んでいるようですね。
ネトウヨって「ネット右翼」の略ですよ。ネットから離れた人は単なる右翼でしょうに。

劣等民族と呼んだのは青木氏だが、いわゆる「リベラル」の人たちには、己の主張に合わないものを否定する意識が根付いているように思えます。
それって、まったくリベラルとは言わないのですけどね。

この本ではやたらと「ネトウヨ」という言葉が登場する。
己と異なる主張をする人達をまとめて「ネトウヨ」と呼んでいるように思えます。
そんな感じでは多くの人たちに受け入れられませんよ~(まぁ知ったことではないが)。

安田浩一:愛知県が左派メディアに牛耳られているなんていう実態はさらさらないし、中日新聞はしごく保守的だと僕は思っているんだけど・・・
なかなか面白いことを仰る。
右か左かはあくまでも相対的なものですから、安田氏の言うことは間違っていない。
単に安田氏が中日新聞よりも激しい左翼だということです。

安田浩一:実際、『WiLL』には桜井誠が登場していますからね。百田尚樹が桜井誠とネット上の自分のチャンネルで対談して「いい奴だった」と言ったりしている。本当に劣化したメディア状況になってるから嫌なんだけど、たしかに支持層と読者層の一部は重なっているでしょうね。
安田氏などがリベラルではないのがよくわかります。
彼らの中では、「いい奴である」=「意見の一致がある」が成り立つようです。
逆説的に「意見が一致しない」=「悪い奴である」ですから。狭量ですね。
多様性を尊重するリベラルとは全く別物で、左翼差別主義者でしょう。

安田浩一:たとえばある局の在日の記者は、取材先で不当な扱いを受けていた。自然災害の取材に出向いた先で、「韓国人には話すことがない」と言われたそうです。この記者は「韓国人は日本人の気持ちなど理解できるはずがない」とまで言われた。あまりに悔しくて、上司に「民族差別を受けたのだから、社として抗議できないか」と相談したのですが、「取材先に抗議などできない」と断られたそうです。仕方なく別の上司にも相談しましたが、返ってきたのは「取材拒否なんてよくある話だ」という言葉だけ。差別の深刻さというものをまるで理解していないのです。もちろん取材拒否なんて、どこの現場にだってある。だれもが幾度も経験する。たしかに珍しいことではない。しかし、このケースはたんなる拒否ではなく、明確差別であり、人権侵害です。その記者はこの一件があってから、退社を真剣に考えるようになったと言います。
「日本の大地震をお祝います」韓国チーム応援席に震災やゆの幕/芸能/デイリースポーツ online
こんなのがあったので、自然災害の取材で韓国人を拒否するのはわからんでもない(対象が韓国人というのは範囲が広すぎるけどね)。
取材を受けるか、誰から取材を受けるか、それを決めるのは取材先の自由であり、その権利がある。

このことによって、記者が差別されているわけでもなければ、人権侵害でもない。
在日に取材をさせるな!と会社にクレームを入れたり、世間にその主張を広めるのならば、差別・人権侵害だろうが、全くそれには該当しない。

例えば、レイプ被害女性を男性記者が取材しようとした時に「男には話すことがない」と拒否されたとして、これは差別・人権侵害か?という話だ。
属性を「在日韓国人」を「男性」に変えただけ。
属性を理由に公共の場所への立ち入りを拒否されたというのならば、バリ差別・人権侵害だがそうではない。

何様のつもり?
記者も安田氏もその傲慢さ(誰であろうと取材に応じる義務があると思っているように受け取れる)がわかる良い例ですね。

青木理:僕は当時、ソウルで取材していて、ある先輩特派員がこんなふうに評したのを覚えています。「朝鮮半島との関係で日本が戦後初めて〝被害者”の立場になったな」と。そのときはあまりピンとこなかったけれど、いま考えるとかなり核心を突いた分析でした。
・・・
戦前・戦中に日本が朝鮮半島を併合して言葉を奪い名前を奪い、人びとにとてつもない被害を与えた歴史を踏まえれば至極当然だと僕は思うけれど、日本人拉致という北朝鮮の国家的犯罪により、いわば日本は戦後初めて朝鮮半島との関係で被害者の立場になった。
日本の歴史に興味がないのか知らないが無知ですね。
分かり易いものだと竹島ですね。
漁業者が殺されました。
それより前だと、戦後朝鮮半島から戻る際にレイプ等の被害を受けました。
※竹島の件は「朝鮮の国家的犯罪」であり、レイプはそうではない。

しかし、事実を捻じ曲げますね。
「言葉を奪い」と言うが、学校教育などで制限はされたが禁止されていない。
戦時下朝鮮における日本語普及政策
そもそも、ハングルを普及させたのは朝鮮総督府だ。
植民地朝鮮における言語政策とナショナリズム

「名前を奪い」もそうだ。
「創氏」は法的な強制はあったが、「改名」はそうではない。
「創氏改名」が残 した課題

青木理:戦後民主主義といわれるものを担ってきたと目された層、メディア界でいえば朝日・岩波的と括られるような層がある種のエスタブリッシュメント(権威)を構成し、それに対するバックラッシュが起きていたという指摘にはうなずける部分もあります。
エスタブリッシュメントに権威という意味があるのでしたっけ?
支配階層という意味じゃね?と思い調べました。

英語「establishment」の意味・使い方・読み方 | Weblio英和辞書
establishmentの意味・使い方・読み方|英辞郎 on the WEB

やはり「権威」という意味はありませんね。
歴史・政治・英語を苦手にしていることが分かりましたが、こんなので識者のふりをされても困りますなぁ。

第二章 友好から対立へ 日韓それぞれの事情

青木理:政権レベルの動きではありませんが、2005年には島根県が県条例で「竹島の日」を制定し、韓国世論の猛反発がわき起こります。
これをあまりくわしく話すと長くなるので手短に済ませますが、日韓が領有権を主張している竹島、韓国でいう独島は、韓国にとってみると単なる領土問題ではなく、歴史認識が濃密に絡んだ非常にセンシティブな問題なんですね。
領有権をめぐる日韓どちらの主張が理にかなっているかはともかく、朝鮮半島などの権益争いが背景にあった日露戦争に勝利した日本が1905年に竹島=独島の領有を閣議決定し、これが日本による植民地支配の大きな一歩になったと韓国側ではとらえられている。
だから単なる領土問題ではなく、歴史問題と直結した問題としてとらえられてしまう。
いや~。惚れ惚れするほどに歴史を知りませね。
閣議決定は1905年1月28日にありました。
そして日露戦争が終わったのは1905年9月5日。
日本の勝利に大きく影響した2つの出来事である日本海海戦とロシア革命は1905年5月27日、1905年6月に起きました。

閣議決定の1905年1月28日時点では勝てるかどうか見通せない状態でした。

誤った認識をもとにデタラメを量産しているのでしょうね。

青木理:当時ソウルで取材していた僕は、韓国政府の高官と懇談した際、こんなふうに尋ねられたのをいまも覚えています。靖国問題と教科書問題、そして独島=竹島問題に韓国政府はどう対処すべきだと思うか、と。
僕はおおむねでこんなふうに答えました。まず、竹島=独島問題には深入りしないほうがいいと。現実的に韓国が実効支配しているわけだし、いくら韓国にとって歴史認識が絡んだ重要問題だとしても、領土問題はどんな政権同士でも完全解決などするはずがなく、日本政府としても譲歩などできない。
また歴史教科書問題も、教科書検定に政府は直接介入できないのが一応の建前だから、これを外交問題としても小泉政権としては対応は難しい。
一方の靖国参拝は首相自身の信念と行為の問題だから、これは首相の判断で対応が可能かもしれないと、そんなことを言ったんです。
また余談になってしまいますが、この話を以前どこかでしたら、一部から辛辣に批判を浴びましてね。「ジャーナリストとしての領分を超えた政治への協力行為で、お前がいつも批判している政治と一体化した政治記者と同じじゃないか」って。なるほど、たしかにそう受け止められるのもわからなくはないけれど、僕は別にそれ以上のフィクサー的行動をとったわけじゃない。単に懇談の場で尋ねられたから答えただけにすぎないし、僕の発言が韓国政府に影響を与えるほどの力を持っているはずもない。
靖国・教科書・竹島に関する話はそんなにおかしなことを言っていません。

青木氏は2018年1月1日に「僕はジャーナリストであり、対案を出す立場ではない」とテレビで発言していましたが、言っていることが180度違いますね。
ぷぷっ。

青木理:世界から眉をひそめられたトランプ政権にも媚を売りまくり、目玉が飛び出るほど高額な兵器を爆買いさせられ、沖縄県・辺野古の基地建設や地位協定は見直しに言及することすらしない
ジャーナリスト様は凄いね。息をする如く嘘をつく。

日米地位協定の見直しに関する主な経緯|沖縄県公式ホームページ」から、関係しそうな箇所を引用しましょう。
平成25年
12月25日 安倍総理大臣は「環境に関して日米地位協定を補足する新たな政府間協定を」作成するための、日米交渉を開始することで米側と合意したと発言。

平成26年
2月11日 環境補足協定に関する日米両政府間の協議開始
10月20日 日米両政府が、日米地位協定を補足する在日米軍に関連する環境の分野の管理における協力に関する協定について、実質合意

平成27年
9月29日 日米両政府が日米地位協定の環境補足協定を締結

平成28年
7月5日 軍属を含む日米地位協定上の地位を有する米国人の扱いの見直しに関する日米共同発表

平成29年
1月16日 日米両政府が日米地位協定の軍属に関する補足協定を締結
まあ、嘘か無知なのかは知らないが、事実に反することを言っていることには違いない。

安田浩一:日本に住んでるコリアンに対する見方にしても、日本社会では昔から差別と偏見を抱えている。
・・・
これは一度記事に書いたことがあるんだけど、「韓国の文句ばかり言ってるけど、アメリカとかロシアとかに言ったらいいじゃん」みたいな話をネトウヨにしたら、「あそこは外国だから」と答えた者がいました。一瞬わけがわからなくて。当然、韓国も外国なわけだけど、彼らにとっては、アメリカやロシアこそが外国なんですよ。
アホですね。
在日コリアンは日本国内の問題。
アメリカ・ロシアは、在日アメリカ・ロシア人を問題にしているのではないのですよ。
対象が違うものを比較していてどうしようもない。
こんなイカレタ論理を持ち出さないと棄損できないのですかね?

安田浩一:その典型が「在日特権」という言葉だと思うんです。在日コリアンは優遇されている、恵まれているそうした見方。日本人は苦しんでいるのに、在日は生活保護を優先的に利用できる、日本人から福祉を奪っている。あるいは大学入試でも、日本人は英語だ第二外国語だと苦労しているのに、在日は韓国語で入試を通ってしまう。なかには在日コリアンは電気、水道の料金も免除されているのだと主張する者もいる。すべてデマです。あり得ない話です。
「在日は生活保護を優先的に利用できる」かどうかは知りませんが、以下の事実はどう説明しますか?

国籍生活保護世帯数在留者数保護率
韓国または朝鮮28,966455,7496.4%
フィリピン5,124284,1651.8%
ブラジル1,680208,7980.8%
中国5,744785,0530.7%
カンボジア8317,7560.5%
アメリカ19259,5250.3%
ベトナム621451,0670.1%
日本1,636,9591億2339万1.3%

※外国人の世帯数の情報がなかったので在留者数を使用、日本人の情報は以下より

生活保護世帯数は「被保護者調査 3 世帯主が外国籍の被保護世帯数、世帯主の国籍別 | ファイル | 統計データを探す | 政府統計の総合窓口
在留者数は「在留外国人統計(旧登録外国人統計) 在留外国人統計 月次 2020年12月 | ファイル | 統計データを探す | 政府統計の総合窓口
のデータから作成。

なお、日本人の生活保護世帯は1.6%
日本人の人口は1億2339万人、生活保護世帯数は1,636,959なので1.3%。

何らかの力が働いているか知らないが、外国人のなかで飛びぬけて保護率が高く、日本人よりも高いというのは事実です。
朝鮮人には特別永住者が多いので、他の外国籍よりも保護率が高いだろうことは推察される。
 いつまでその特例を認めるのか?という議論はあってしかるべきだと思う。

第三章 恫喝と狡猾の政治が生む嫌な空気

青木理:そのうえで平嶋さんはこんなふうに指摘していました。
「要は人事権を持っている人間が一番強く、これでは『法治』ではなく『人治』です」
たしかにそのとおりで、振り返ってみれば、これは安倍時代から一貫している政権の特質です。
「平嶋さん」と言っているのは、総務官僚をしていた平嶋彰英氏のこと。
法律によって任命権を有する人による任命が『人治』とのこと。
憲法の上に中国共産党が位置する中国は『人治』と言えるでしょうが、日本がそうだって。アホですね。
中学社会からやり直すべきすわ。

青木理:その菅義偉という政治家の本性について、官房長官時代の番記者だった毎日新聞の秋山信一記者が少し前、『菅義偉とメディア』(毎日新聞出版、2020年)という本で興味深いエピソードを記していましたよね。
官房長官としての在職日数記録が話題になった際、「権力の重み」について記者に問われた菅が「快感」と漏らし、秋山記者が「快感ですか?」と尋ねると「重みと感じるか、快感と思えるかどうか」とつぶやいたらしい。
一人の人間の人生を潰しかねない人事権を放埒に振るい、そのことへの痛みとか恐れを抱くよりむしろ快感を覚えるという冷酷さ。
・・・
権力を振るうことで人を屈服させ、恐れさせることに快感を覚える卑小な治安官憲的体質。
考えてみると、ヘイト言説をがなる連中の心性とどこか通底するところがある気もします。
権力に翻弄される者の立場を慮ったり、弱い立場の者への想像力を働かせるより、そうした者たちをさらに痛めつける罵声を浴びせて薄っぺらな快感にひたっている排外主義者たちの心性。
それは安酒を食らった際の悪酔いにも似ているとだれかが指摘していて、僕もまったくそのとおりだと思いましたけれど。
赤字の部分は本当ですかね?
「重みと感じるか、快感と思えるかどうか」って、その後に何か言っているような感じであり、都合よく切り取ったものではないか?と疑問に思った。

仕方がないので「菅義偉とメディア」という本の該当部分を読んでみました。
その発言部分を抽出して引用します(p.221)。
2019年1月1日、安倍首相としての通算在職日数が歴代最長に並んだ夜
菅:長く続けていることは別におめでたいわけじゃない。走っている最中には感慨はない

「権力の重み」について問うと
菅:というか快感
秋山:快感ですか?
菅:重みと感じるか、快感と思えるかどうか
マジでこれだけなのです。
権力の何について「快感と思える」かが一切示されていないのです。

そのため、青木氏の下線部分は勝手な妄想です。
特に「一人の人間の人生を潰しかねない人事権を放埒に振るい、そのことへの痛みとか恐れを抱くよりむしろ快感を覚えるという冷酷さ」は全く読み取れないことです。
ヒドイですね。


青木理:霞が関には忖度と萎縮とゴマスリが蔓延し、引き起こされたのは不祥事の山です。前政権期から各省庁で続発した信じ難いほどの不祥事を振り返れば、財務省の公文書改竄はもちろんのこと、防衛省の日報隠蔽にしても厚労省の統計不正などにしても、すべては政権中枢の無茶な指示や大言壮語に現場官僚が右往左往し、辻褄合わせのために引き起こされたものばかりでしょう。
ふ~ん。では「厚労省の統計不正」を例に見てみましょう。

問題の核心は!?徹底検証・統計不正 - NHK クローズアップ現代 全記録
これによると、統計不正が始まったのは平成16年とのことです。
「前政権期から」と言っているので、第1次安倍内閣時代からの問題と言いたいのでしょう。
第1次安倍内閣は平成18年から始まっています。

安倍内閣関係ないじゃん。口から出まかせを言わないでもらえますか。

青木理:皮肉を込めて言えば、岸信介あたりから知性や智力をすべて削ぎ落としたのが安倍晋三であり、野中広務あたりから弱者への視線などを削ぎ落としたのが菅義偉なのかもしれません。しかも両者とも真っ当な歴史観すら欠落している
岸氏、安倍氏、野中氏、菅氏が実際にどのような人かは知らない。
だが、青木氏に「両者とも真っ当な歴史観すら欠落している」と言わせるのだから、まともな歴史観を持っているのでしょう。

しかし「知性や智力をすべて削ぎ落としたのが安倍晋三」とは凄い物言いですね。
2021年の本なので、安倍氏は生きており国会議員をしている。
こういう物言いを見て、安倍氏支持者や無党派層がどう感じるかということに思いつかないのでしょうね。

ところがアジアでは敗戦国日本の統治から解放された朝鮮半島が分断され、いまなお統一が果たされずに南北が厳しく対峙している。南半分の韓国は多くの犠牲をはらって民主化と経済成長を成し遂げたけれど、首都ソウルなどにも広大な米軍基地を抱え、沖縄と同様に米兵がらみの事件や環境汚染などがたびたび政治問題化してきました。沖縄に基地の大半を押しつけてきた日本とは対照的です。
地理的考慮を全く無視している。
このお馬鹿さんは、首都が国境近くにあり中心部から北朝鮮まで40kmくらいしか離れていない韓国と、沖縄-東京で1600kmも離れている日本を同列に比較しているよ。

昔は地上部隊主体だったから良かったが、長距離ミサイルなどがあり近すぎるので、米軍基地はソウルから離れようとしているのですよ。

安田浩一:この間、僕はある同業者と議論になったんだけれども、「沖縄に毎年3000億も渡してるのに何やってんだよ」などと言う。メディアの人間がそうしたことを平気で口にする。
・・・
各都道府県が各省庁から予算を獲得しているのと違って、沖縄だけは一括配分されているということであって、3000億というのは他都道府県と比べて極端に高いわけではない。
ふ~ん。

安田氏の「学校では教えてくれない差別と排除の話」という本でおかしなことを書いていたので過去にツッコみました。
その時に人口が144万人の沖縄と141万人の滋賀県で平成29年予算を比較してみました。

沖縄県と滋賀県の平成29年歳入比較
これで極端に高くないのですね。ふ~ん。

安田浩一:繰り返すことになるけれど、学術会議の任命拒否の問題というのは、単に学問の自由を侵す憲法違反ということだけではない。学術会議は少なくとも政策提言する集団であったことは間違いありません。
1950年、日本学術会議は戦争を目的とする科学研究には従わない声明を出しているし、1952年には破防法(破壊活動防止法)に対して廃案を求める声明を出しています。
日本学術会議法で任命権は内閣総理大臣であるとされています。
任命しなかったことが憲法違反だというのならば日本学術会議法自体が憲法違反だということになる。
だが、そんなことはない。

日本国憲法には次の規定がある。
「第十五条 公務員を選定し、及びこれを罷免することは、国民固有の権利である。」
学術会議会員も国家公務員であり、内閣総理大臣による間接的な選定権が排される方が逆に憲法違反になるのだよ。

日本学術会議が戦争に関する研究を排していることがどストレートの憲法違反です。

「学術会議は少なくとも政策提言する集団」というのは確かだが、学術的見地から逸脱したイデオロギーに従った提言をしている今の学術会議は不要です。
学術的見地でない主張は政治家だけで十分です。

純粋に学術的見地から出された提言を、学術的見地に限らない判断を国会・政府が下すというのがあるべき姿なのです。

第四章 社会を蝕む憎悪の病理 ヘイトクライムを生む確信犯的無責任と無知

青木理:それでもかつての保守政治家や知識人、メディア人もかろうじてそのことへの自覚は共有していました。少なくとも気づいてはいたわけです。
・・・
かつて統治して塗炭の苦しみを与えた朝鮮半島が分断され、いまなお統一が果たされないまま煩悶していることを。
北朝鮮が分断されたことは冷戦の結果として本人たちだけの問題とは言えないかもしれないが、統一できないのは本人たちの問題。
それを日本のせいにするな!

統治時代が「塗炭の苦しみを与えた」だと?
ほとんどが自分の意思で日本に渡り、そして1943年までは日本軍に大量に志願していました。
そして朝鮮半島への空襲は、ほとんどありませんでした。
確かに徴兵されて亡くなった人は多くいましたが、それは日本人としてであり、加害者側です。

それでもそう言いますか?
一方的に侵略された中国がそう言うのならばわかるが。

青木理:たしかに1965年の正常化交渉では日本が韓国に無償3億ドル、有償2億ドルの「経済支援」を行うかわりに互いの請求権問題は「完全かつ最終的に解決された」とうたっています。
ですから、当時は問題として顕在化していなかった元慰安婦問題などはともかく、元徴用工への賠償を日本企業に命じた韓国司法の判断は納得しがたいと日本側が主張するのは一理あるのかもしれない。
・・・
一方、そうした軍事独裁政権との政治的妥協だったため、韓国の民衆の意向などは完全に置き去りにされ、補償や権利などは完全に踏みつけにされました。
アホですね。
これこそ、先ほど自分達が非難していた「人治」です。
そもそも、慰安婦も徴用工も日本が個別に補償しようとしたのを韓国政府が自分でやると正常化交渉で言っているのです。

あとがき 矛盾から逃げてはいけない(安田浩一)

コラムニストの伊是名夏子さんが、この駅に旅行で向かおうとしたのは2020年の春だった。伊是名さんは先天性骨形成不全症という、骨がもろくて折れやすい障がいを持つ電動車いすユーザーだ。
「来宮駅は階段しかないので案内はできない」
出発駅で、駅員からそう言われた。事実上の乗車拒否といってもよいだろう。
長い交渉の結果、最終的には来宮駅の一つ手前の熱海駅で駅員が四人待っていて、「今回は特別」として来宮駅の階段移動を手伝ってくれた。だが、公共交通機関が車いすユーザー利用者として想定していないと感じた彼女は、この経緯を自らのブログに記した。
これが、ネット上で激しいバッシングを招くことになる。
・・・
伊是名さんは自らの経験から、公共交通機関におけるバリアフリーのありかたを問うたにすぎない。
こういうデタラメを書くから支持されないのだよ。
熱海の車椅子タクシーは空いていたのでそれを使えば良いだけなのだが、それをしない。
「バリアフリー当たり屋」は障害者の敵(アーカイブ記事) | アゴラ 言論プラットフォーム』参照。


在留資格の切れ外国人を犯罪者として扱い、人権も命も軽視する。難民認定率が1パーセントにも及ばな排他的な国家の姿である。
そんな社会に私たちは生きている。
日本下げご苦労様です。
在留資格がないのに日本にいるのは法律違反であり犯罪者です。
「人治」だと文句を言っていましたが、日本は「法治」国家なので、法に従います。
自分たちの志向に合うから合法にするなど「人治」はしません。

難民認定率を日韓で比較してみますか。
さぞかし韓国の値は高いでしょう。

日韓における難民申請者等への対応」にある2009年から2018年までの10年間の平均は、日本は 0.38%、韓国は 1.60%。

2019年2020年
カナダ55.7%54.9%
英国46.2%47.6%
ドイツ25.9%41.7%
米国29.6%25.7%
フランス18.5%14.6%
オーストラリア19.6%14.1%
イタリア10.8%11.3%
韓国0.6%0.8%
日本0.4%0.5%
※「統計データ:G7諸国+韓国・オーストラリアにおける難民認定数等の比較 2019-2021上半期 – 入管・難民法改正の関連情報」のデータから作成

目くそ鼻くそですね。

だが、先に触れたように、それでも私たちはまだ生き続ける。あきらめない。社会の不当を訴え続ける。矛盾から逃げない。ジャーナリズムの世界で生きる私たちの義務だ。
先に書いた通りジャーナリストの本分は「事実をありのままに伝える」ことです。
間違っても角度をつけて伝えることではありません。それを肝に銘じてもらえるのであれば応援します(まぁ無理でしょうけど)。


やっと読み終えました。
この本で「この国を覆う憎悪と嘲笑の濁流の正体」が何であるかを明示していません。

私に言わせると、左右限らず事実に反することを言い続ける輩がその正体ですね。
青木氏・安田氏がいる左側はマスコミ・学術界(特に文系)・法曹界(特に弁護士)を牛耳っているので特に有害です。
面白いことに、青木氏・安田氏は有害なそれらに含まれないと認識していて、それ以外が問題だと思っています。

青木理氏が、自民党に投票し続けるのは「劣等民族だから」と発言したことにも通ずる話だと思います。
自分たちは崇高な存在であって、それ以外は劣等・悪だと。

まあ、「劣等民族だから」発言自体はどうでもよいです。
好きに呼べば良いと思います。
ますますボリュームゾーンから支持されなくなるだけですから。

なお、「女性は話が長い」といった強度が低い事象を理由に他人を批判するのはやめろ!と言いたい。
「劣等民族だから」発言を過去の他の人たちが霞むような謝罪等をしたのならば話は別ですが、雲隠れしているようでは話にならない。

この国を覆う憎悪と嘲笑の濁流の正体
青木理、安田浩一
講談社
2021/6/18

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