本当に小川淳也君は総理大臣になれない

「本当に君は総理大臣になれないのか」(小川淳也、中原一歩)を読みました。
ただし、2章と4章の中原一歩氏の書いた文章は除外し、小川淳也氏へのインタビュー部分だけ読みました。
理系だったら「エネルギーの消費量を無限大に増やし続けてきた」こんな表現はしないでしょう。
地球も太陽も有限なので、無限大には消費できない。
宇宙だって有限だと言われているのだから。
そして、「エネルギー効率を上げれば上げるほど、持続可能性は脆弱になる」は、何を言っているかさっぱりわからない。
エネルギー効率を上げれば、化石燃料の持続可能性は高まる。本当にわからん。
インタビューアーは疑問に思わないのかな?
「原子力に依存した文明を見直し」と「核融合エネルギーの利活用」は矛盾します。
既存の原子力発電(核分裂)と核融合は両方とも「原子力」です。
暇なんだから文系でもそのくらいは勉強しましょう。
後の方で「すべてのエネルギーの源でもある太陽光」と言っているのも無知の賜物ですね。
核分裂・核融合・地熱・潮汐および偏西風・貿易風など自転に伴う風力は太陽光とは関係ありません。
お次は、綻びを指摘しましょう。
「核融合エネルギーの利活用の可能性について研究開発」は現状もやっています。
核融合ができれば、蓄電池・再生可能エネルギーは不要になります。
そもそも、蓄電池・再生可能エネルギーはエネルギー密度が低いのでもの凄い革新的な発明でもない限り主電源にはなり得ない。
核融合を前提とするのならば、環境税など上げる必要はない。単に日本の国際競争力を下げるだけ。
環境税など最たる「規制」です。少なくとも製造業はダメになります。
雇用のもとになる製造業を潰してどうする?
後の方で家のソーラーパネルを義務付けるなど書いているが、中国からの輸入を増やすだけです。
おかしな反原発思想で今使える「国産エネルギー」を捨てるのはアホですわ。
「希望する中学生から大学生の国費による国民皆留学を実現」もアホです。
「能力が高い」人であれば、大学・大学院・ポスドクなどの留学を補助するのはわかる。
だが、希望する人全員ってあり得ない。AIの登場でホワイトカラーが余るので、馬鹿みたいに頭でっかちを作っても仕方がない。
「人口減少局面で日本列島を開放し活力を維持増進」「訪日のハードルを引き下げ」
これも外国人低スキル人材受け入れを意味するのならばアウト。今は労働力不足ですが、AIなどで余ります。
後の方で高等教育無償化についても書いていたが、同じ理由で論外です。
ということで「矛盾や綻び」を簡単に指摘ができました。
素晴らしいですね。
この前の代表戦に出ませんでしたがどういうことでしょうかね?
総選挙で立憲民主党がぼろ負け→野田氏が退陣→代表選再実施→来年自民党が総選挙をするのですね。
素晴らしいタイムテーブルです。
しかし、MMT信奉者だったとは。
この人の政策は聞くに値しないことがよ~くわかりました。
民主党政権の埋蔵金よりもひどいです。お話にならない。
MMTについては次のように言っている。
単に金の価値が希釈されるだけ。
海外からの投資、サービス・物品の輸出による外貨獲得がないとダメなのだが、国民にばら撒くことはそれに寄与しない。
円安やインフレにどう対処するかに対しての具体策は何も言及していない。
ゴミですね。
種苗法改正の内容を正しく知って反対している人は、単に反対したいだけ(その目的はデマで利益を得たい、反権力をしたいなど)でしょう。
法案は別に難しい内容ではないのだが、それを正しく理解できない議員がいるのならば、理解力が著しく低いので議員をやめた方が良いです。
それで党が割れるというのならば、そんなゴミ政党は消滅してしまえという感じです。
「自民、日本維新の会、国民は与党とその補完勢力だ」とご本人が言ったそうですが、お笑いですな。
以下を見てもらえば、維新・国民民主との差は5%程度しかなく、大差はない。
種苗法も含め難癖をつけて日本の足を引っ張ることを問題にしているのですよ。
■各政党の衆議院での法案等の反対・賛成傾向
詳細は「各政党の国会での法案等の反対・賛成傾向」参照。
法案の重大な問題を思い切り突けば良いでしょうに。何で突くのがスキャンダルでないといけないのだ?
えっ!?不勉強すぎて法案の重大な問題を見つけられない?
それなら国会議員を辞めてくださいな。
これにて「本当に君は総理大臣になれないのか」へのツッコミは終了です。
総理大臣どころか立憲共産党の代表にすらなれるか、そもそも次の衆議院選の小選挙区で勝てるか疑わしい小川淳也さんの素晴らしい本でした。
本当に君は総理大臣になれないのか
小川淳也、中原一歩
講談社
2021/6/16
ただし、2章と4章の中原一歩氏の書いた文章は除外し、小川淳也氏へのインタビュー部分だけ読みました。
まるっきり意味不明
石炭や石油のよ化石燃料、あるいは原子力発電所などに頼らずに人生と社会が維持されたのは江戸時代が最後です。言っている内容からして理系じゃないなと思ったら法学部出身ですね。
それが明治以降、今日に至るまで、人間は化石燃料や原発のようなエネルギーを際限なく使い続け、エネルギーの消費量を無限大に増やし続けてきた。
エネルギー効率を上げれば上げるほど、持続可能性は脆弱になる。
つまり、大量のエネルギーを消費しなかった江戸時代以前は、平穏な持続可能性を保っていた時代であって、いっぽう明治以降から近年までの人口急増時代は歴史全体から言えば、持続可能性の大きなリスクを伴った時代だということです。
理系だったら「エネルギーの消費量を無限大に増やし続けてきた」こんな表現はしないでしょう。
地球も太陽も有限なので、無限大には消費できない。
宇宙だって有限だと言われているのだから。
そして、「エネルギー効率を上げれば上げるほど、持続可能性は脆弱になる」は、何を言っているかさっぱりわからない。
エネルギー効率を上げれば、化石燃料の持続可能性は高まる。本当にわからん。
インタビューアーは疑問に思わないのかな?
それは期待が持てますね
僕は自分のことを政策オタクだと思っていまして、日本の政策について考えてきたこと、思ってきたと生半可ではないです。本当です。ほう。それは楽しみですね。
本当に自分で言うのもなんですけど、相当考えてきたし、相当調べてきたので(「日本改革原案」に書いた)政策の要諦はちょっとやそっとではビクともしない。
7年前に出た本ですし、時代の変化にあわせて社会保障や税制の面などで細かい数値の微修正が必要かなと思うところはありますが、基本的には、どこから突かれても、どこから覗かれても矛盾や綻びがないんですよ。体系が出来上がりすぎているので。その点は自信があります。
総論「矛盾や綻びがない」そうですが、まずは矛盾を指摘しましょう。
一 超長寿社会にふさわしい生涯現役社会の構築
一 人口減少局面で日本列島を開放し活力を維持増進
一 化石燃料と原子力に依存した文明を見直し持続可能性を回復
一 日本が世界のモデルとなって世界の変革を主導
生涯現役
一 年功賃金から能力別賃金に移行。多様な雇用形態と雇用の流動化促進
一 退職金優遇税制は10年かけて段階的に廃止
一 社会保障を統合し、年齢区分を廃止、窓口負担は能力別に
一 給付は最低保障に特化し、それを上回る部分は整理縮小、総給付費は2割合理化(★)
一 財源は全世代型負担とし消費税率は減税後、長期的にはまず25%まで安定的に引き上げ。現役世代と事業主の社会保険料負担を引き下げ(★)
一 相続課税に際し社会保障給付費と保険料の差額を社会に還元
列島開放
一 世界の国々からの訪日のハードルを引き下げ
一 国際空港・港湾の利用料の引き下げと利用促進
一 民間の知恵と努力を引き出す徹底した規制緩和
一 法人減税による国内企業の競争力強化と外国企業の誘致(★)
一 希望する中学生から大学生の国費による国民皆留学を実現
一 国際的に開かれた街づくり、インフラ整備
一 宇宙やエネルギーなど世界を牽引する技術開発に積極的に投資
環境革命
一 環境税の引き上げを財源とする再生可能エネルギーの導入促進
一 蓄電池やスマートシティなど次世代を先取るインフラ整備に投資し、世界に先駆けて持続可能性を回復
一 核融合エネルギーの利活用の可能性について研究開発
国際社会の変革
一 国際公益を考える政府部門を設置し、国際社会の変革をリード
注:社会情勢の変化のため、(★)の3ヵ所については2021年5月現在再検討を行っている
「原子力に依存した文明を見直し」と「核融合エネルギーの利活用」は矛盾します。
既存の原子力発電(核分裂)と核融合は両方とも「原子力」です。
暇なんだから文系でもそのくらいは勉強しましょう。
後の方で「すべてのエネルギーの源でもある太陽光」と言っているのも無知の賜物ですね。
核分裂・核融合・地熱・潮汐および偏西風・貿易風など自転に伴う風力は太陽光とは関係ありません。
お次は、綻びを指摘しましょう。
「核融合エネルギーの利活用の可能性について研究開発」は現状もやっています。
核融合ができれば、蓄電池・再生可能エネルギーは不要になります。
そもそも、蓄電池・再生可能エネルギーはエネルギー密度が低いのでもの凄い革新的な発明でもない限り主電源にはなり得ない。
核融合を前提とするのならば、環境税など上げる必要はない。単に日本の国際競争力を下げるだけ。
環境税など最たる「規制」です。少なくとも製造業はダメになります。
雇用のもとになる製造業を潰してどうする?
後の方で家のソーラーパネルを義務付けるなど書いているが、中国からの輸入を増やすだけです。
おかしな反原発思想で今使える「国産エネルギー」を捨てるのはアホですわ。
「希望する中学生から大学生の国費による国民皆留学を実現」もアホです。
「能力が高い」人であれば、大学・大学院・ポスドクなどの留学を補助するのはわかる。
だが、希望する人全員ってあり得ない。AIの登場でホワイトカラーが余るので、馬鹿みたいに頭でっかちを作っても仕方がない。
「人口減少局面で日本列島を開放し活力を維持増進」「訪日のハードルを引き下げ」
これも外国人低スキル人材受け入れを意味するのならばアウト。今は労働力不足ですが、AIなどで余ります。
後の方で高等教育無償化についても書いていたが、同じ理由で論外です。
ということで「矛盾や綻び」を簡単に指摘ができました。
素晴らしいですね。
撤収!
「小川淳也日本改革原案のタイムテーブル」ということで次が示されています。202a年このタイムテーブルで進めるには、遅くとも2024年に立憲民主党の代表にならないといけません。
■党の新代表に就任
■党内の党議拘束を解除
■国民とともに政権公約を作成
202b年
■総選挙実施政権交代とともに総理大臣就任
202c年
■政権与党の事前審査を廃止
新型コロナウイルス問題が長引いた場合
■検査を抜本拡大かつ無償化
■隔離療養態勢の抜本拡充
■医療資源の配置に一定公的関与
■全国すべてのクリニックにワクチン接種を行ってもらう制度の検討
■感染災害に即応できるような自衛隊の再編
202d年
■国連総会において「新たな国際政治の確立」「国際課税の強化」「国際的再分配」「気候変動対策」を訴える
202e年
■社会保障改革国民会議の公募・設置
■MMTによる新金融緩和の開始
■MMTによる試験的ベーシックインカムの導入
■炭素課税の開始
■再生可能エネルギー本格導入(再始動)
■「所得税・法人税・相続税課税適正化及び漸次消費増税・本格的ベーシックインカム・教育社会福祉無償化法案」徹底審議の上可決成立
■同法施行のための国民投票法案可決成立
■同法国民投票
■10年間の集中改革期間を経て、社会保障改革・税制改革を漸次実行に移す
202f年
■地方制度改革関連法案審議·可決成立
■希望する圏域は道州制に移行
この前の代表戦に出ませんでしたがどういうことでしょうかね?
総選挙で立憲民主党がぼろ負け→野田氏が退陣→代表選再実施→来年自民党が総選挙をするのですね。
素晴らしいタイムテーブルです。
しかし、MMT信奉者だったとは。
この人の政策は聞くに値しないことがよ~くわかりました。
民主党政権の埋蔵金よりもひどいです。お話にならない。
MMTについては次のように言っている。
次に検討されるべきは、この創造マネーを、株や不動産を持たない一般国民への直接給付に充てられないかという、さらなる異次元の措置です。もちろん大きなリスクが伴います。国が莫大な借金をするわけですから明らかに円の価値は下がるでしょう。諸外国や国際金融市場の厳しい視線を覚悟する必要もあります。極端な円安や急激なインフレーション、金利上昇に警戒する必要も出てくるはずです。国民に金をばらまいたら成長するのか?
単に金の価値が希釈されるだけ。
海外からの投資、サービス・物品の輸出による外貨獲得がないとダメなのだが、国民にばら撒くことはそれに寄与しない。
円安やインフレにどう対処するかに対しての具体策は何も言及していない。
ゴミですね。
種苗法改正
原発やTPP(環太平洋パートナーシップ協定)、2020年の国会で言うと改正種苗法もそうですが、党議拘束というシステムのせい党が分裂してしまうような割れ目や裂け目がそこら中に潜んでいる。アホですね。
種苗法改正の内容を正しく知って反対している人は、単に反対したいだけ(その目的はデマで利益を得たい、反権力をしたいなど)でしょう。
法案は別に難しい内容ではないのだが、それを正しく理解できない議員がいるのならば、理解力が著しく低いので議員をやめた方が良いです。
それで党が割れるというのならば、そんなゴミ政党は消滅してしまえという感じです。
年100本ぐらいの法案が提出されます。共産党さんが反対する法案の数は一番多いんですけど、(私が所属する)立憲民主党は全体の7割から8割ぐらいの法案には賛成しているんですよ。はいはい。それは良かったですね。
・・・
提出された法案の中で2割から3割ぐらいの法案には反対しています。その中でも、たとえば一国会に一つか二つ、年金改革とか、安保法制とか、消費税とか、大きなテーマがあるじゃないですか。
こういう(与野党が争う)大きなテーマばかりテレビや新聞でクローズアップされるために、いつも与党と野党はいがみあっている、というイメージばかりが増幅されてしまうのではないかと思います。
「自民、日本維新の会、国民は与党とその補完勢力だ」とご本人が言ったそうですが、お笑いですな。
以下を見てもらえば、維新・国民民主との差は5%程度しかなく、大差はない。
種苗法も含め難癖をつけて日本の足を引っ張ることを問題にしているのですよ。
■各政党の衆議院での法案等の反対・賛成傾向
政党 | 賛成 | 反対 |
---|---|---|
自由民主党 | 95.7% | 4.3% |
公明党 | 95.7% | 4.3% |
日本維新の会 | 84.0% | 16.0% |
国民民主党 | 83.9% | 16.1% |
立憲民主党 | 79.5% | 20.5% |
社会民主党 | 75.0% | 25.0% |
日本共産党 | 50.7% | 49.3% |
国会で週刊誌の話題ばかりすることに対するアホな言い訳
国会には会期がありますので、与党の一方的な議事進行野党が食い止めるには、ハッキリ言って、なんだかんだとイチャモンをつけて日程闘争に持ち込むか、あるいは、政府や与党議員の間に湧いたスキャンダルを突くか、それぐらいしか方法がないんです。本来、法案や政策について議論しあう場であるはずの国会が与党のスキャンダル追及の場になってしまうのには、そういう事情がある。アホか。
法案の重大な問題を思い切り突けば良いでしょうに。何で突くのがスキャンダルでないといけないのだ?
えっ!?不勉強すぎて法案の重大な問題を見つけられない?
それなら国会議員を辞めてくださいな。
これにて「本当に君は総理大臣になれないのか」へのツッコミは終了です。
総理大臣どころか立憲共産党の代表にすらなれるか、そもそも次の衆議院選の小選挙区で勝てるか疑わしい小川淳也さんの素晴らしい本でした。

小川淳也、中原一歩
講談社
2021/6/16
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