兵庫県知事選挙前後の新聞社説の主張

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兵庫県の斎藤元彦氏が出直し選挙で知事に返り咲きました。
告示前と選挙後の社説でこの件を論じたかをまとめました。

兵庫県知事選挙前後の新聞社説の主張
個人的にヤバそうな主張の順番に並べました。

選挙前(告示前)の最新の社説を対象にしています。
全て9月のものですが、東京新聞・日本経済新聞は月初、他は月末のもの。
2紙のタイミングは少し早いために論調が少しマイルドなのかもしれません。

選挙後のは、この件に関する最初のものを対象にしています。

百条委員会の結論が出ていないという事実を理解した上でその論説を見てみると面白いでしょう。
今回の件をもとにSNSについて新聞・テレビがどういう主張をしていくかを注視すべきだと思います。

公益通報についていろいろ語っていますが、まずは法律を見てみましょう。
公益通報者保護法 | e-Gov 法令検索

日経新聞の「自治体は法令解釈権を持つ」は本当なのですかね?
条例ならいざ知らず、公益通報者保護法に対してそんな権利をもつのでしょうか?
法令の種類と違い、および読み方や解釈の基礎 - BUSINESS LAWYERS」によると「行政解釈」を行っているだけのようですが。

社説一覧

上記の表にある新聞については選挙前後、その他の新聞については選挙後の社説のリンクです。
選挙前のは公示前の最新のもの。
共同通信については、山陰中央新報・東奥日報を参照のこと。
新聞社説
要約
毎日新聞兵庫県知事が失職へ 反省なき再出馬は疑問だ
議会から全会一致で突きつけられた不信任の重みを、正面から受け止めていないのではないか。
告発はパワハラだけでなく、不正経理疑惑など全部で7項目あった。県議会は知事の失職にかかわらず、徹底した調査で事実の解明に努めなければならない。
毎日新聞兵庫知事に斎藤氏再選 出直しは疑惑の解明から
SNS(ネット交流サービス)上を飛び交う情報が有権者の行動を左右した異例の選挙である。
斎藤氏は疑惑について正面から説明し、県議会は徹底した調査を続けなければならない。それが半年以上にわたって混乱した県政を立て直すための出発点である。
読売新聞兵庫知事失職へ 出直し選に臨む大義あるのか
公益通報への知事の対応に問題があったのは明白だ。議会が突きつけた不信任決議の意味を無視して出直し選に出馬する判断は間違っている。
3月の告発後、県政の混乱は深まるばかりだ。これ以上、県民不在の政治を続けてはならない。
読売新聞兵庫県知事選 真偽不明の情報が拡散した
民主主義の根幹である選挙で示された民意は尊重されねばならない。
県議会の百条委員会や県の第三者委員会は、公益通報に関する調査を続けている。斎藤氏に問題があったという結論が出たら、誰が、どう責任をとるのか。
朝日新聞兵庫知事選へ 疑惑解明は終わらない
公益通報制度の趣旨を踏みにじる対応や職員へのパワハラ行為、節操のない贈答品の受領など、斎藤元彦氏の兵庫県知事としての疑惑を解明する調査は道半ばだ。
特に3年前の知事選で斎藤氏を推薦した自民と維新は、問題を十分にチェックできなかった責任を自覚する必要がある。
朝日新聞兵庫県知事選 百条委の調査 貫徹を
兵庫県知事選で、前知事の斎藤元彦氏が当選した。
だが知事とともに県民を代表する議員には、知事へのチェック機能を十全に果たす重要な役割がある。県議会は百条委での調査を公正に尽くし、報告書をまとめてもらいたい。
山陰中央新報兵庫県知事失職 問題は公益通報の扱い
兵庫県議会から不信任を決議されていた斎藤元彦知事が30日付で自動失職、県政の改革を継続するためとして出直し知事選に出馬する考えを表明した。
議会の役割を果たすために、告発文書の真相究明を続けると同時に、疑惑に対する一連の議会対応についても、議会内で議論し検証することが必要だ。
東奥日報告発問題 終わっていない/兵庫知事に斎藤氏再選
兵庫県知事選で、前職の斎藤元彦氏が当選を果たした。知事だった時に自らのパワハラ疑惑などを告発する文書が配布され、側近らに告発者の特定を指示。
「犯人捜し」が横行すれば、組織は自浄力を失っていく。そうならないよう、制度の見直しを急がなくてはならない。
神戸新聞斎藤知事失職へ/「県民の負託」を裏切った末に
兵庫県の元西播磨県民局長が斎藤元彦知事らの疑惑を文書で告発した問題で、県議会の不信任決議を受けて去就が注目されていた斎藤知事は議会を解散せず、失職を選ぶことを明らかにした。
告発文書には昨年の阪神とオリックスの優勝パレードを巡る不正な補助金増額の疑惑も含まれ、核心は解明されていない。県議会は真相究明に一層努めるべきだ。
神戸新聞斎藤氏が再選/県政への信頼を取り戻せるか
自らの失職に伴う兵庫県知事選で、出直し選に臨んだ前知事・斎藤元彦氏が、過去最多の7人による混戦を制し、再選を決めた。
言論や表現の自由などに配慮しつつ、ネットと選挙のあるべき姿を真剣に考えなくてはならない。
東京新聞兵庫知事の疑惑 県政の混乱を収めねば
兵庫県政の動揺が続いている。県局長だった男性が3月、斎藤元彦知事のパワハラなどを告発する文書を公表後に死亡して以降、疑惑は深まるばかりだ。
県民は今、自分たちが選んだ知事がどう振る舞うか注視していよう。
東京新聞兵庫知事が再選 「帳消し」とはならない
一連の騒動は何だったのかと首をひねった人も少なくなかろう。兵庫県知事選で、斎藤元彦前知事が再選を果たした。
行財政改革の実績や公約が有権者に評価されたのはまぎれもない事実なのだから、選挙戦でみせた真摯(しんし)な姿勢を継続し「災いを転じて福」となしてほしい。
日本経済新聞公益通報の軽視は看過できぬ
兵庫県の斎藤元彦知事をめぐる告発文書問題で、知事側が公益通報制度をないがしろにしてきた実態が明らかになってきた。公益通報は組織の健全性を保つ手段の一つだ。
私自身顧みて罪万死に値する」と述べた。政治家の道義的責任はそれほど重いことを自覚してほしい。
日本経済新聞SNS選挙の功罪突きつけた兵庫知事選
日本でもSNSが選挙結果に影響を及ぼす画期になったといえよう。兵庫県知事選で前知事の斎藤元彦氏が動画発信を駆使し、再選を果たした。
日本では1人を選ぶ自治体の首長選挙が該当する。そこから分断の芽を広げぬよう、SNS選挙の功罪を踏まえ、その質を高めていく方策を考えるときである。
産経新聞出直し知事選へ 兵庫県民の判断問われる
兵庫県議会で不信任が全会一致で決議された斎藤元彦知事は、30日付で自動失職した上で出直し知事選挙に立候補する意向を明らかにした。
百条委では、告発に対する県の対応は、通報者に対する不利益な扱いを禁じる公益通報者保護法に違反するとの指摘が相次いだ。再発防止策の構築も急ぐ必要がある。
産経新聞兵庫知事に斎藤氏 疑惑対応と県政両立せよ
兵庫県の出直し知事選で、パワハラ疑惑などを内部告発された問題で失職した斎藤元彦前知事が、再選を果たした。
斎藤氏はぎくしゃくした県職員との信頼関係を取り戻し、県政を立て直す責任がある。斎藤氏も県議会も、疑惑解明と政策遂行の双方に努めてほしい。
沖縄タイムス兵庫知事に斎藤氏 SNSの功罪が表面化
パワハラなどの疑惑告発文書問題で兵庫県知事を失職した斎藤元彦氏が、新人6人を抑え再選された。
斎藤氏は「選挙が終わればオール兵庫だ」としたが、できた溝を埋めることができるのか。SNS選挙の可能性と危うさが表面化した選挙だった。
信濃毎日新聞兵庫知事の再選 疑念は解かれていない
兵庫県知事選で、前知事の斎藤元彦氏が再選された。県議会から全会一致の不信任決議を受け、自ら失職を選んで臨んだ選挙だった。
選挙後に伝えられた有権者の声が印象深い。選挙を左右する情報のあり方も、大きく問われる選挙戦だった。
京都新聞斎藤氏の再選 疑惑対応と信頼回復が急務
兵庫県知事選で、失職して出直し選に臨んだ前職の斎藤元彦氏が再選を果たした。
疑惑対応の是非や県政課題の争点が明確にならなかったのは残念である。メディアの報道も含め、重い問いかけを残した。
山陰中央新報兵庫知事に斎藤氏 告発問題解明と説明を
兵庫県知事選で、前職の斎藤元彦氏が当選を果たした。知事だった時に自らのパワハラ疑惑などを告発する文書が配布され、側近らに告発者の特定を指示。
「犯人捜し」が横行すれば組織は自浄力を失っていく。そうならないよう、制度の見直しを急がなくてはならない。
神戸新聞斎藤県政再始動/政策推進へ対話と協調を
「知事の資質」が大きな争点となった兵庫県知事選で、県民は再び前職の斎藤元彦氏を選んだ。きょう2期目が始動するが、県政は半年以上にわたり停滞している。
斎藤氏は、自身に厳しい目を向けた県議会や県内市町の首長らとの溝を埋める努力も重ね、混乱の早期収束に尽くさねばならない。
中国新聞兵庫知事出直し選 信頼回復は真実の究明で
自らの失職に伴う兵庫県知事出直し選挙で、斎藤元彦・前知事が再選を果たした。
信頼回復には真実の究明が欠かせない。県政の正常化はそこが出発点であるはずだ。
山陽新聞兵庫県知事の再選 公益通報の検証怠りなく
県議会で全会一致の不信任決議を受けて失職した前職が再選されるという異例の結果だ。17日投開票の兵庫県知事選で、斎藤元彦氏が再選を果たした。
得票結果に大きく影響し始めているネット選挙や、選挙制度の在り方があらためて問われる。

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