絵本戦争 禁書されるアメリカの未来

「絵本戦争 禁書されるアメリカの未来」(堂本かおる)を読みました。
「禁書」とあるが、本として出版を禁止していることではなく、学区ごとの決定や州法により学校の図書館に置けなくなることを、本書では「禁書」と呼んでいる。
「はじめに」にその禁書の定義、アメリカにおける各州での統計情報などが載っているとよかったのだが、そうではなかった。
禁書の定義がどこに載っているかは書かれていたが、途中かつ分散して記されていた。
日本においても「はだしのゲン」を置くな!とかあるので、それと似た感じですね。
出版可能なものは図書館に置くことを禁止してはダメですね。
絵本のあらすじだけをダラダラ書いているところが多々あった。
絵本の内容に対して、どのような理由で禁書になったのか、市中でどのような反応があるかなどを必ずセットで書いてほしかった。
禁書にしているのは右派(特に白人キリスト教系)が主導していると書かれているが、左派側の話がまるで書かれていなかった。
アメリカにおいて左派はしないのだろうか?と疑問に思った。
日本では、左派が出版社に圧力をかけて「トランスジェンダーになりたい少女たち」を出させないようにしていました(本を読んだがヘイトでも何でもないものだった)。
こういう系はアメリカではないの?
もう一点、気になったのは、右派が禁書しようとした理由が書かれていないこと。
日本には日教組などの狂った左派はいるが、それに近いモノへの反動が最初のトリガーなのではないのか?と思うのだが、その辺が書かれていない。
「あとがき」に「学校の図書館や公共図書館には司書や教師がより広い教育的見地から選んだ絵本が並んでいる」とあるが、これもどうだろう?と思った。
「原発・放射能関係のデマ本はどのくらい図書館にある?」
これを見てもらうと、「教育的見地」ではなく「政治的見地」で選書しているのでは?と疑われても仕方のない状況であることがわかるでしょう。
以下、目に留まったことを羅列します。
・黒人は縮れ毛が多いが整髪剤などで直毛のようにすることを強要されてきた。
それに対し、個別の毛質に基づく髪形を理由に罰してはならないとする「クラウン法(王冠法)」と呼ばれる法律ができた。
2019年のカリフォルニア州が最初で2022年には連邦法ができた。
・黒人が主人公の絵本が最初に出たのは1962年。
日本ではいつだろう?と調べると1953年の「ちびくろサンボ」が最初のようだ。
アメリカからの移入なのだが、もともとインド系だったのがアメリカで黒人系に変わったようで、純然たる黒人を主人公にしたものではないという判断なのでしょう。
・MLBのチームで「インディアンズ」というのがあったが、先住民への侮蔑であり文化の盗用だということで「ガーディアンズ」と改名されたそうだ。
侮蔑かどうかは微妙だが、文化の盗用を理由にするのはナンセンスですね。他の文化を取り入れて何が悪い。
じゃあ先住民は他の文化を取り入れていないのか?野球は白人発祥のスポーツだが先住民はやらないのか?って思う。
絵本戦争 禁書されるアメリカの未来
堂本かおる
太田出版
2025/1/28
「禁書」とあるが、本として出版を禁止していることではなく、学区ごとの決定や州法により学校の図書館に置けなくなることを、本書では「禁書」と呼んでいる。
「はじめに」にその禁書の定義、アメリカにおける各州での統計情報などが載っているとよかったのだが、そうではなかった。
禁書の定義がどこに載っているかは書かれていたが、途中かつ分散して記されていた。
日本においても「はだしのゲン」を置くな!とかあるので、それと似た感じですね。
出版可能なものは図書館に置くことを禁止してはダメですね。
絵本のあらすじだけをダラダラ書いているところが多々あった。
絵本の内容に対して、どのような理由で禁書になったのか、市中でどのような反応があるかなどを必ずセットで書いてほしかった。
禁書にしているのは右派(特に白人キリスト教系)が主導していると書かれているが、左派側の話がまるで書かれていなかった。
アメリカにおいて左派はしないのだろうか?と疑問に思った。
日本では、左派が出版社に圧力をかけて「トランスジェンダーになりたい少女たち」を出させないようにしていました(本を読んだがヘイトでも何でもないものだった)。
こういう系はアメリカではないの?
もう一点、気になったのは、右派が禁書しようとした理由が書かれていないこと。
日本には日教組などの狂った左派はいるが、それに近いモノへの反動が最初のトリガーなのではないのか?と思うのだが、その辺が書かれていない。
「あとがき」に「学校の図書館や公共図書館には司書や教師がより広い教育的見地から選んだ絵本が並んでいる」とあるが、これもどうだろう?と思った。
「原発・放射能関係のデマ本はどのくらい図書館にある?」
これを見てもらうと、「教育的見地」ではなく「政治的見地」で選書しているのでは?と疑われても仕方のない状況であることがわかるでしょう。
以下、目に留まったことを羅列します。
・黒人は縮れ毛が多いが整髪剤などで直毛のようにすることを強要されてきた。
それに対し、個別の毛質に基づく髪形を理由に罰してはならないとする「クラウン法(王冠法)」と呼ばれる法律ができた。
2019年のカリフォルニア州が最初で2022年には連邦法ができた。
・黒人が主人公の絵本が最初に出たのは1962年。
日本ではいつだろう?と調べると1953年の「ちびくろサンボ」が最初のようだ。
アメリカからの移入なのだが、もともとインド系だったのがアメリカで黒人系に変わったようで、純然たる黒人を主人公にしたものではないという判断なのでしょう。
・MLBのチームで「インディアンズ」というのがあったが、先住民への侮蔑であり文化の盗用だということで「ガーディアンズ」と改名されたそうだ。
侮蔑かどうかは微妙だが、文化の盗用を理由にするのはナンセンスですね。他の文化を取り入れて何が悪い。
じゃあ先住民は他の文化を取り入れていないのか?野球は白人発祥のスポーツだが先住民はやらないのか?って思う。

堂本かおる
太田出版
2025/1/28
この記事へのコメント
一方左派はキャンセルカルチャーやヘイトスピーチ違反など、そもそも出版させない行動が多い、実際"トランスジェンダーになりたい少女たち"もアメリカでは日本以上の反発や邪魔を受けました。
ありがとうございます。
日本もそうですがキャンセルカルチャーはクソですね。
あれで「リベラル」だと言っているのだから笑えますね。