食のデマの属国日本⑨:在来品種は品種登録できん!

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食の属国日本」(鈴木宣弘)を読みました。

※既出のデマは基本的に細かく記載しません。過去ログのリンクかタグを見てください。

9回目は「第八章 種をいかに守っていくか」がツッコミ対象です。

他のデマ屋の上を行く

メキシコでは2012年、政府が「種子を保存し次の耕作に備える」という先祖代々受け継いでいる行為を犯罪として禁止した。
日本の種苗法と同様に登録品種に対して制限が付くだけで、「先祖代々受け継いでいる」ような一般品種は今まで通りに自由です。
禁止したというが、その法案は提出されたものの廃案となっています。
何から何まで大嘘です。

デマ仲間デマ新聞でさえ廃案になったとしている(示している法案の内容は事実に反する)のに、東大教授はその上を行くデマを発するとは世も末ですね。

デマなど見ずに一次情報である「Gaceta Parlamentaria, año XV, núMero 3487-III, martes 10 de abril de 2012」を見ましょう。

メキシコの後にコロンビア・チリの件が書かれていて、どうせデマなのだろうが英語圏でないところであり、面倒なのでスキップします。

新品種でなければ品種登録できないことをいつになったら理解する?

自治体が条例で、地方の多様な在来品種を発掘調査し、保存・管理し、優良な在来種の品種登録をする
「在来品種」「在来種」言葉がぶれていてイライラしますね。
種苗法で登録できるのは「品種」であり「種」ではありません。

在来品種と読み替えてもそんなことはできません。
種苗法違反です。
過去に↓のような事を言っていますが、そこらに転がっている在来品種から新たな品種を育成したら在来品種と言えないでしょう。

嘘ばっか

取り締まりを原則猶予していたかに見えた国が、今、農家が登録品種を使っているかどうかを調べ上げる機関を作り、企業が農家を訴えるためのデータ整備を始めた。モンサント社が自社の遺伝子組み換えの種が勝手に使われていないかを調べて、農家を訴えるために作っていた「モンサント警察」のような私的警察を、日本は、何と、国が企業のために公的に肩代わりしようとしているのだ。
これも騙しです。
国内に対してではなく、海外流出を防ぐためのものです。
海外流出防止に向けた農産物の知的財産管理に関する検討会:農林水産省
(お知らせ) 育成者権を管理する法人の設立に向け、関係者と「育成者権管理機関支援事業実施協議会」を立ち上げ育成者権管理の取組を開始 | プレスリリース・広報

■既出デマ
改正された新農業基本法には、種に関する記述が存在しない
農業競争力強化支援法による公共種子の譲渡の義務づけ
民間種子販売を妨げる農家の自家採種を制限するための種苗法の改悪
主要農作物種子法(種子法)をもとに「都道府県が優良な品種を開発」した
種子法は安く種子を提供することを目的としていた
種子法では国が種子を管理することになっていた
アメリカでは「遺伝子組み換えの種子の急速な拡大の影響を受け、大豆やトウモロコシの種子が3~4倍に値上がりしている」

食の属国日本: 命を守る農業再生
鈴木宣弘
三和書籍
2025/3/5

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