食のデマの属国日本⑩:月20回講演に勤しむ東大特任教授

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食の属国日本」(鈴木宣弘)を読みました。

※既出のデマは基本的に細かく記載しません。過去ログのリンクかタグを見てください。

最終回の10回目は「第九章 農を守ることこそ真の国防」「緊急レポート 令和の米騒動」がツッコミ対象です。

第九章 農を守ることこそ真の国防

比較方法がおかしい

各国の農業予算比較
このおかしな表がありました。
まず、中身の話ではなく表の作り方の問題を指摘しましょうか。
・「※」があるが、1から始まっておらず、表中には「※2」しか登場しない
・為替レートは少数2桁までしかないのに、表内の「円」は3桁となっていてあり得ない
・米国が「100.0」「100」が混在していて統一されていない

この表の根本的な問題は農家当たりの金額を示しているところだ。
非効率であるほど一人当たりの予算額が減るということ。
そんなものを示しても意味がないので、一人当たり耕地面積で補正します。

各国の農業予算比較(農家1軒当たりの耕地面積を考慮)
※耕地面積はFAOSTAT農家の割合人口は世界銀行のデータを使用

まるっきり別物が出てきたと思います。一人当たり耕地を3倍くらいにしないと話にならないということですね。

また作り話ですか?

もう一つ強調しておきたいことがある。私が聞いたところでは、みどり戦略が数値目標として提示している有機減農薬・無農薬農業に取り組む耕地面積目標100万ヘクタールのほとんどを、農水省の担当者は「水田で考えている」と明言しているということだ。有機農業を広めていくうえで、大前提となるのは水田を残すことなのだ。
また胡散臭い話が出てきましたね。
検索してもほとんどを水田で考えているというものは鈴木教授の話しか出てこない。

国内の有機JAS認証の推移
※「有機農業の実施状況に関する分析―農業経営体の規模との関連性に焦点を当てて―」より引用

水田は耕地の約半分であり、上記からもとてもではないが「ほとんど(一般的に8割以上)」が水田となるとは思えない。

■既出デマ
2020年の中国からEUへの有機農産物の輸出は世界一で、日本は2トン
日本が、世界で最も農薬基準の緩い国
RNA農薬は遺伝子操作農薬
ゲノム編集は予期せぬ遺伝子損傷がある

緊急レポート 令和の米騒動

この教授は、これでも畜産が専門なのですよ

オレンジ・牛肉の話で次のことを書いている。
今や国産の農畜産物の方が米国産より安くなってきている
アホか!
不作などスポット価格だけをつまみ食いをしてこんなことを書いている。
日本の方が安いのならば、関税も無くし輸出すればよい。日本の農業保護が足りないと散々書いておきながらこんなことを書くとはアホすぎる。

お忙しいですね

月20回前後の全国各地での講演に加え、ほぼ全ての政党から勉強会の要請があったので、各党で話をさせていただいた。国民民主党の勉強会では、この考え方を取り入れて政策を組み立てたいとの賛同をいただいた。
大学での仕事を丸でしていないと思っていたが、月20回も小金を稼いでいるとは。
国民民主党を含め、こんなデマ屋の言うことは聞いてはダメですよ。

食の属国日本: 命を守る農業再生
鈴木宣弘
三和書籍
2025/3/5

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