屋根の花園〜芝棟・草屋根を日本と世界に訪ねて〜

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屋根の花園〜芝棟・草屋根を日本と世界に訪ねて〜」(山口隆子)を読みました。

茅葺かやぶき屋根のてっぺんであるむねの部分に芝などを生やしたものを芝棟しばむねといい、それに関する本です。
日本には2011年時点で全国に600棟があり、そのほとんどが中部以東(例外的に大阪に1棟)に残っている。
岩手県、青森県、福島県、群馬県、神奈川県などにあるが、岩手県がダントツに多く9割の541棟がある。
岩手県以外は文化財になっていて人が住んでいないそうだ。

棟の部分が銅製のものは見たことがあるが、植物が植わった例は見たことがないなあ。

植えている植物は、イチハツ(アヤメ科)・イワヒバ(シダ植物)・シバ(ノシバ)・ユリ(ヤマユリ・コオニユリ)・カンゾウ(ユリに似た花を咲くワスレグサ科)・ネギ・ニラなどで乾燥に強いもの。
内陸部では困った時に食べられるユリ・ネギなどを植えているそうだ。
屋根を固定するとともに、雨漏りを防止するために植えているらしい。

イワヒバは盆栽としての価値があり、昔は茅を吹き替える時にそれを高値で買い取っていたそうだ。

フランスの芝棟は今も現役でベルサイユ宮殿でも使われている。
日本では、シバ土(切り芝)を盛るが、フランスでは土を盛ったところに植物を植える。

ノルウェーとアイスランドの中間にあるフェロー諸島では、普通に芝棟がある。
日本・フランスとは異なり、棟だけでなく屋根全体がシバで覆われている。植物の多様性はなくシバだけ。年平均気温が10℃と低く、風が強いからだろう。

屋根の花園〜芝棟・草屋根を日本と世界に訪ねて〜
山口隆子
八坂書房
2025/4/21

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