子どもを壊す食のデマの闇⑩ 特別栽培米を有機米と呼ぶな!

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子どもを壊す食の闇」(山田正彦)を読みました。

「第十章 地域から変わる学校給食~市民の取り組み~」にツッコミます。

さっそく嘘が書かれています

次はこの章の最初の部分ですが噓が書かれています。
学校給食をオーガニックにすることに成功した自治体を見てみると、おもに次の二つのいずれかに当てはまります。
一つめは、首長さんが学校給食のオーガニック化に意欲的で、農家や関係者を巻き込んで進めていくトップダウン型。二つめは、市民の声が学校を動かしたボトムアップ型です。
トップダウン型で成功したのは、2017年から全国に先駆けて、市内の小中高すべての学校給食に使用する米を有機にすることに成功した千葉県いすみ市。
100%有機米を使用する
というのは、かなり画期的なことなので、当時はメディアの取材も押し寄せ一躍有名になりました。
いすみ市における有機米の学校給食使用と有機米産地化の取組みに対する自己分析 鮫田 晋」によると次のように全量有機JAS認証は受けていないので「有機米」を名乗れません。
2017 年の収穫をもって学校給食の 100%使用 42 トンを達成した.この年から有機 JAS 認証の取得をはじめ,販路開拓に成功し産地化が実現した.

上記の鮫田氏の資料では《有機米の商品展開においては「いすみっこ」という銘柄でブランド化を図っている》とあるが、この記述も誤りです。
いすみっこ」は、公式サイトやパッケージを見てもらえばわかるが「特別栽培米」とあり、有機米ではない。

特別栽培は、慣行農業の一部であり、有機農業ではないのです。
※特別栽培について「特別栽培農産物に係る表示ガイドライン:農林水産省」を参照のこと

山田氏も先の記述の後で次のように間違ったことを書いています。
今では、有機米は学校給食に使用されるだけでなく、「いすみっこ」というブランドで一般向けにも販売されるまでに規模が拡大しています。

デタラメな「有機農業」を語る人が沢山いて困りますね。

悪しき有機農業体験

総合学習のプログラムを作り、鮫田さんご自身が年間15回ほど(各45分×15回)学校に出向いて授業を行います。授業の内容は、まさに実践です。有機の田んぼに素足で入って、「ほら、たくさんカエルがいるでしょう」と。
こりゃだめだ。素足で田んぼに入るのは破傷風菌感染などするのでNGです。
破傷風(詳細版)|国立健康危機管理研究機構 感染症情報提供サイト

有機農業の話をする前に、勝手に田畑に入るな、何が危険なのかを先ず説明すべきですが、素足で田んぼに入るって論外です。

農薬を使っていないからカエルがたくさんいるんだよ。
またまた有害な教育ですね。
カエルがいるのは、水管理のおかげであり、農薬の効果はあるにしてもごくわずかです。
どのような科学的根拠をもとに言っているのでしょうか?

↓を読めば、そのようなことは言えないのだが、お気持ちオンリーですかね?
(PDF) Effects of Water Management, Connectivity, and Surrounding Land Use on Habitat Use by Frogs in Rice Paddies in Japan

有機農業を体験しても、学校では環境や食の安全とはほど遠い、入札で提供された米が出されているとなるとガッカリしますよね。
有機農業と慣行農業で食の安全に有意差はありません。
どこで見たか忘れましたが、認証されていないなんちゃって有機農業だと未熟成堆肥のせいで大腸菌が多いという論文がありました。

今治市

1999年には、今治市の学校給食すべてのお米を今治市産の特別栽培米に切り替えることに成功します。
・・・
当時、今治市では一粒の小麦も生産していなかったそうですが、九州や沖縄で、西南暖地向けのパン用小麦の品種開発に成功したというニュースを聞き、これを今治市でも採用。
デマ屋は0、100の話をよくします。
この件は0の話ですね。この様な極端な話が出てきたらまずは疑うという習慣を皆さんつけて欲しいですね。

作物統計調査 市町村別データ 長期累年 麦類麦類累年統計 | 統計表・グラフ表示 | 政府統計の総合窓口」を見ると、1998、1999年で1トン、1997年で4トンの生産があり、「今治市では一粒の小麦も生産していなかった」は事実に反します。
「そうですが」と伝聞のようだが、事実確認をしていないのでどちらにしてもアウトです。

さすがデマネットワーク

確かに私も太平洋戦争中に生まれましたが、物心ついた頃に五島列島でも、進駐軍(米軍)のジープが「米を食べると頭が悪くなる」と放送して回っていました。東大の鈴木宣弘教授も、当時慶應大学の教授がそのような本を書いてベストセラーになったと語っていました。
デマ屋が親交のあるデマ屋のデマを流しています。
その本では「米を食べると頭が悪くなる」とは書いていません。
ビタミンB不足で脳機能に影響が出るので、パン食にするか、ビタミンBを補う食事をすべきと書いてあるだけです。
※詳細は「こちら」参照

子どもを壊す食の闇
山田正彦
河出書房新社
2023/10/21

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