ジェネリック医薬品は安全か?

日経新聞の「ジェネリック普及に知恵絞れ」を読んで、先行医薬品が良くて、後発医薬品がダメだという理由は何なのか調べてみました。

ジェネリック医薬品の普及状況


先ず日本でどのくらいジェネリック医薬品が普及しているのか調べてみました。
OECDのデータをグラフにしました。
各国のジェネリック医薬品の数量割合
日経新聞の記事には、日本の普及率(使用割合)は70%台だと言っているので、保険が利くものでは左記の数字で、全体が上の40%という値なのでしょう。
上昇傾向にありますが、カナダに比べるとまだまだですね。

では、数量ではなく金額ベースだとどうなのか?以下を見てみましょう。
各国のジェネリック医薬品の数量・金額割合
流石に先行医薬品は高い。日本は特段おかしいわけではないですね。

スイスだけおかしい値を示しています。ここを見ると、ジェネリックの価格が周辺国の2倍あるらしい。
そのため、先行医薬品との差が無いのですね。



先行医薬品とジェネリック医薬品の違いは何か?


厚生労働省の「ジェネリック医薬品Q&A」にいろいろ説明があります。
以下にまとめてみます。
・添加剤(添加物)が違うだけで、有効成分は同一量含まれる
・承認に必要な試験項目が少ない。生物学的同等試験という血中濃度が同じ程度か調べる試験は行う。
・新有効成分含有医薬品のうち原薬の不純物に関するガイドライン(ICH)をジェネリックにも適用している
・輸入原薬は、先行医薬品でも使っているものもある
・先行医薬品と同様に、医薬品及び医薬部外品の製造管理及び品質管理の基準(GMP)に適合した工場でのみ製造可

添加物と原薬原産国


では、添加物がどのように違うか、高脂血症薬リポバス錠とそのジェネリック医薬品であるシンバスタチン錠を例に比べてみます。
高脂血症薬リポバス錠とそのジェネリック医薬品シンバスタチン錠の添加物比較および原薬原産国
先行・ジェネリック医薬品の情報は、日経メディカルの「処方薬事典」から、原薬原産国の情報は、各メーカーのサイトから引用しています。
原産国表示はここによると、自主的に行っている模様です。

添加物の内、名前だけで何なのかわからないのは、コメント欄に用途を書きました。
カプセルとか薬を吸収しやすくするためのモノがいくぶん違うようです。
もちろん認可されているものを使っているでしょう。

世間一般の評価


「ジェネリック 問題」で検索してみました。
ジェネリックの効果や安全性は大丈夫なのか?『ジェネリックは「先発品と同じ薬」ではありません~短絡的すぎる「薬剤費の抑制=ジェネリックの使用促進」という図式』
ジェネリックに変更して薬の効果が明らかに低下した症例や、添加物による副作用と思われるアレルギー症例を経験している医師は、私を含めて数多くいると思われます。

薬の効果が明らかに低下?
⇒生物学的同等試験を見ると、そもそも上下ある程度幅があります。
 その差は、良い方向に出るかもしれないし、悪い方向に出るかもしれない。
 同じ薬でも効き方は個人差がある。個人差に応じて処方量を変更するのが医者の役目。
 そもそも、ノセーボ効果ではないのか?医者が処方したのでは、統計的に有益な結果は得られない。
 今まで通り先行医薬品ですよって処方しないと効果はわからない。
 ジェネリックだからっていうのは短絡的。

添加物による副作用と思われるアレルギー症例?
⇒何にアレルギーがあるかは、人それぞれ。
 上記の高脂血症薬でもアレルゲンはある。
 クエン酸にアレルギーがある場合は、先行医薬品ではダメだが、武田テバではOKとなる。
 単に医者が何にアレルギーがあるか調べず(聞かず)に誤ったものを処方しただけなのでは?
 ジェネリックだから、アレルギー症状がでるっていうのは短絡的。
一番正当な方策は、「特許切れの先発品価格をジェネリックと同じ程度の価格にする」
いや、違うでしょ。
あう、あわないがあるのだから。

後発ARB製剤の発がん物質混入に関する申し入れ
中国の原薬メーカー製造の原薬に発がん物質とされるN-ニトロソジメチルアミン(NDMA)とN-ニトロソジエチルアミン(NDEA)が混入していたことがわかり、あすか製薬が自主回収いたしました。
他の記事をみると、中国・インドの工場がやり玉に挙がっている模様。
先行医薬品でも輸入原薬使っているところがあるとのことだから、別にジェネリック医薬品の問題ではないよね?
そこをはき違えてはいけない。

厚労省では、事務連絡を出し、160㎎(最大用量)を4年間毎日服用したとして生涯発がんリスクは1.5万~3万人に1人と推定し、公表しています。
ここを見ると、死亡原因が肺がんの人は男性で6%だそうです。
対して、こちらは1/15000*100=0.007%。しかも、がん発生率で死亡率ではない。
大騒ぎする話では無いな。
日本においては、独立行政法人医薬品医療機器総合機構(PMDA)が設立されていますが、今回のような事例で、海外製造の原薬を含めた医薬品の承認・管理において、PMDAが十分な役割を果たしたのかはなはだ疑問です。・・・・特にPMDAによる品質管理強化をすすめることを強く求めるものです。
あんたら、全国保険医団体連合会って言うぐらいだから医者=専門家団体ですよね。
だったら、何がダメで、どう改善するべきかを提言しなさいな。
ちゃんとしろ、だったら素人でも言える。

実は「危険」も多い「ジェネリック医薬品」品質問題
ジェネリック医薬品には効きが悪いのがあるって話です。

まとめ


輸入原薬に問題があるというケースがある。
問題の根本は、輸入原薬製造メーカーの品質がどうなのか?でジェネリックの話では無い。

ジェネリック医薬品メーカーで原産国表示するところもあるが、それでは原薬メーカーがどこだかわからない。
原薬等登録原簿(MF)を見るとある程度は絞ることはできるが、複数ある場合は特定できない。

 韓国:Kolon Life Science、Kyongbo Pharmaceutical
 日本:大原薬品工業、大阪合成有機化学研究所
 ハンガリー、インド:Teva Pharmaceutical Works Private

原薬メーカーごとに品質を管理する仕組みが必要であると感じた。
また、性能差があるようなので、それは情報共有して市場原理で追い出せば良いでしょう。
薬価はジェネリック医薬品ということで一律なのだから、価格が同じであるなら良いものを医者が使えば良い。

ただし、ドイツで9割ジェネリックという話で、日本も7割で、問題があるのなら、発がん性物質の例みたいに騒ぐでしょう。
(ダメだったメーカーも特定のロットだけのようだし)

薬はそもそも、体にとっては毒なのだから、日本のように大量に薬を摂取することは止めるべきだ。
先行・後発関係なく。

話は日経新聞の社説戻るが、「ジェネリック普及に知恵絞れ」とか言っているが、
かつて政府の行政刷新会議は先発薬と後発薬の薬価の差額の一部を、患者の自己負担にするよう提言した。これは患者側のコスト意識を高めるのに有用だろう。
こんな甘っちょろい話をせず、差額全額自己負担にすれば良いだけだ。

この記事へのコメント