自民党総裁選4候補の新聞各紙の評価は?
自民党総裁選の4候補、岸田文雄・河野太郎・高市早苗・野田聖子(敬称略)を新聞各紙がどう評価しているかまとめました。

2021年9月1日~2021年9月18日で、候補者に関して触れている社説を対象とした。
「登場」:見つかった社説の回数。
「肯定」:肯定的に評価している政策などの個数。
「否定」:否定的に評価している政策などの個数。
※「肯定」/「否定」について、総裁選における主張と過去のものが異なる場合は、過去のみを対象とした。
総裁選のための方便で根本的なところでは変わらないだろうから。
以下、各紙の主張をピックアップしています。
各紙の意見の部分に背景色を付けています。「肯定」「否定」
各紙の評価部分の社説抜粋:しんぶん赤旗、琉球新報、共同通信、東京新聞、沖縄タイムス、信濃毎日新聞、新潟日報、朝日新聞、毎日新聞、京都新聞、北海道新聞、神戸新聞

2021年9月1日~2021年9月18日で、候補者に関して触れている社説を対象とした。
「登場」:見つかった社説の回数。
「肯定」:肯定的に評価している政策などの個数。
「否定」:否定的に評価している政策などの個数。
※「肯定」/「否定」について、総裁選における主張と過去のものが異なる場合は、過去のみを対象とした。
総裁選のための方便で根本的なところでは変わらないだろうから。
以下、各紙の主張をピックアップしています。
各紙の意見の部分に背景色を付けています。「肯定」「否定」
各紙の評価部分の社説抜粋:しんぶん赤旗、琉球新報、共同通信、東京新聞、沖縄タイムス、信濃毎日新聞、新潟日報、朝日新聞、毎日新聞、京都新聞、北海道新聞、神戸新聞
しんぶん赤旗
■岸田文雄岸田文雄前政調会長は、第2次安倍政権発足の12年から5年近く外相を務め戦争法などを推進しました。
安倍政権末期に与党の政調会長としてコロナ対策で後手にまわってきたことには言及していません。・・岸田氏の経済政策を経団連が全面支持しているように、大企業本位の立場を転換する姿勢はありません。・・軍拡では各氏が競い合っています。軍事費を・・岸田氏も「1%などの数字には縛られない」と主張・・改憲の推進でも4氏は共通しています。改憲路線を引き継ぐ立場は国民の声に逆らうものです。・・岸田氏は学問の自由を破壊した日本学術会議介入も撤回しようとしません。■河野太郎
河野太郎規制改革担当相は菅首相の側近で、担当したワクチン接種では供給不足で混乱を起こした責任があります。
河野氏が「安全が確認された原発は活用」すると再稼働を容認している・・軍拡では各氏が競い合っています。・・河野氏も「総額としては増やさざるを得ない」としています。・・河野氏は安倍政権で外相と防衛相を経験しています。日米軍事同盟強化の推進者です。改憲の推進でも4氏は共通しています。■高市早苗
高市早苗前総務相は大臣在職中に靖国神社を参拝するなどのタカ派です。同氏は総裁選で安倍氏の支援を受けたことを売り物にしています。
高市氏が掲げる「サナエノミクス」は破綻した「アベノミクス」の焼き直しです。・・高市氏は、軍事費を「GDP(国内総生産)の2%に」といい・・改憲の推進でも4氏は共通しています。・・高市氏は最近の雑誌インタビューで自衛隊を「国防軍」にとまで公言しています。■野田聖子
改憲の推進でも4氏は共通しています。
信濃毎日新聞
■岸田文雄岸田氏は安倍政権の森友学園問題について「さらなる説明をしないといけない」と述べたのに、その後、「再調査は考えていない」と軌道修正した。・・経済政策では、岸田氏は「新自由主義的な政策を転換する」と主張する。■河野太郎
脱原発を掲げていた河野氏は再稼働を認めた。女系天皇容認も撤回し、森友問題の再調査も否定した。・・エネルギー政策では、河野氏が原発の使用済み核燃料を再処理して使う核燃料サイクル政策の中止を改めて表明した。■高市早苗
高市氏は安倍氏や保守派の意向に沿う主張を展開している。
それなのに野田氏以外は、森友学園問題などの再調査に否定的な発言を続けた。■野田聖子
それなのに野田氏以外は、森友学園問題などの再調査に否定的な発言を続けた。>
新潟日報
■岸田文雄岸田氏は、森友学園問題を巡る財務省の決裁文書改ざんについて当初「さらなる説明をしないといけない」と述べていた。■河野太郎
ところが、その後「再調査は考えていない」とトーンダウンした。森友問題で安倍氏は説明責任を厳しく問われてきた。総裁選での支援を期待してのこととみられる。・・・
岸田、高市両氏も安全が確認された原発については再稼働を進める立場だ。
河野氏は総裁選出馬を目指す中で従来の主張を転換させた。■高市早苗
皇位継承に関し女系天皇容認の考えを示していたが、事実上撤回した。支持拡大へ、男系維持を訴える保守派の反発を避ける狙いとみられる。・・原発立地県の本県にとって残念なのは、河野氏が持論の脱原発を事実上封印したことだ。
岸田氏に次ぎ2番目に出馬表明した高市氏は、安倍政権の経済政策「アベノミクス」をもじった「サナエノミクス」を掲げて路線継承を鮮明にした。
高市氏は保守派で安倍氏と政治信条が近い。
憲法改正や首相就任後の靖国神社参拝に意欲を示し、安倍氏が唱えた敵基地攻撃能力保有にも言及している。・・・
岸田、高市両氏も安全が確認された原発については再稼働を進める立場だ。
朝日新聞
■岸田文雄岸田氏は当初、森友学園をめぐる公文書改ざん問題について「国民が(調査が)足りないと言っている。国民が納得するまで説明を続ける」と述べていたが、安倍氏が高市氏を支援する意向を示した後、「再調査は考えていない」との立場を明確にした。自衛隊明記を含む改憲4項目の発議に意欲を示したり、女系天皇に「反対」を明言したり、安倍氏と同じ考えであることを強調する場面も目立つ。
ここにきて、争点に浮上したのが選択的夫婦別姓である。・・岸田氏には反対派への配慮もうかがえるが、実現をめざす党内の議員連盟の呼びかけ人であり、もともとは推進派のはずだ。■河野太郎
一方の河野氏も、森友問題の再調査は「必要ない」といい、かつて認めていた女系天皇の検討については、安倍氏との面会後、触れなくなった。当面の原発再稼働の必要性を指摘したことで、「脱原発」の持論をトーンダウンさせたのではないかとの受け止めも広がった。・・安倍氏主導の9条改憲に異論を唱えたり、森友問題の再調査を言明したりするなど、安倍路線とは一線を画してきた石破氏は河野氏支持に回るという。
ここにきて、争点に浮上したのが選択的夫婦別姓である。・・河野氏も賛成を明言した。■高市早苗
もともと安倍氏に政治信条が近い高市氏の主張は、アベノミクスを受け継ぐ経済政策をはじめ、敵基地攻撃能力の保有や改憲など、安倍氏の政策とほぼ重なる。首相就任後も靖国神社参拝を続ける姿勢をみせるのも、保守色の強い安倍氏支持層を意識してのことだろう。
森友問題への対応は試金石といえる。・・高市氏は裁判中を理由にコメントを避けた。・・ここにきて、争点に浮上したのが選択的夫婦別姓である。・・高市氏は慎重派の代表格。■野田聖子
森友問題への対応は試金石といえる。きのうの共同会見では、野田氏が再調査を認める・・争点に浮上したのが選択的夫婦別姓である。野田氏は熱心な推進派として知られ
毎日新聞
■岸田文雄岸田氏は当初、安倍前政権での森友学園問題の再調査について「調査が十分かどうかは国民が判断する」と述べていた。ところが数日後には「考えていない」と明確に否定し、方針転換したのではないかとの見方が広がった。■河野太郎
河野氏は出馬表明の記者会見で、「日本の礎は皇室と日本語」と強調した。かつて女系天皇も含めて検討する必要性を認めていたが、明言を避けた。従来の「脱原発」路線も軌道修正した。■高市早苗
混戦模様となり、最大派閥・細田派に影響力を持つ安倍氏がキングメーカーのように振る舞っているためだ。安倍氏が支援する高市氏は、保守派寄りの主張を展開している。
神戸新聞
■岸田文雄/高市早苗高市早苗前総務相は「敵基地を一刻も早く無力化した方が勝ちだ」と述べ、岸田文雄前政調会長も積極姿勢を示している。北朝鮮の実験で議論が加速しそうな気配が漂う。
だが、敵基地の攻撃は憲法が禁じる先制攻撃との区別がつきにくく、「専守防衛」を逸脱する恐れが憲法学者などから指摘されてきた。北朝鮮の「脅威」を理由に実現を目指す拙速は許されない。
東京新聞
■岸田文雄/河野太郎/高市早苗森友学園への国有地売却を巡る公文書改ざんの再調査に前向きなのは現段階では野田氏だけで、ほかの三候補は否定的だ。■野田聖子
森友学園への国有地売却を巡る公文書改ざんの再調査に前向きなのは現段階では野田氏だけ
琉球新報
■岸田文雄岸田氏は第1次安倍内閣、福田内閣で沖縄担当相を務めたほか、第2次、第3次安倍内閣では外相だった。担当相、外相として辺野古新基地を進めただけでなく、沖縄が求める地位協定改定には全く手を付けなかった。一貫して民意を顧みることはなかった。・・。森友学園の行政文書改ざん問題に対し、河野、岸田、高市の3氏は再調査に否定的だ。■河野太郎
河野氏は第3次、第4次安倍内閣で外相、防衛相を歴任し、菅内閣では沖縄担当相を務める。辺野古については政府方針を繰り返すのみだ。しかも沖縄担当相として基地と振興策のリンク論、在沖米軍基地の英語教育活用に言及した。基地恒久化とも受け取れる発言は、はなはだ疑問だ。・・森友学園の行政文書改ざん問題に対し、河野、岸田、高市の3氏は再調査に否定的だ。■高市早苗
当時、政調会長の高市氏、総務会長の野田氏は共に県連や国会議員に圧力をかけ続けたという。地元の民意を無視して党本部の論理を押し付ける態度が正しいものなのか。・・森友学園の行政文書改ざん問題に対し、河野、岸田、高市の3氏は再調査に否定的だ。・・特に高市氏は敵基地無力化能力に言及した。専守防衛を逸脱し、憲法の理念を踏みにじる発言であり、看過できない。■野田聖子
野田氏は郵政相(当時)時代に県内でのマルチメディア産業集積を推進した。だが県関係国会議員と自民県連が、2013年に辺野古の県外移設公約を強引に撤回させられた「平成の琉球処分」といわれる問題では、両氏とも重要な役割を演じた。当時、政調会長の高市氏、総務会長の野田氏は共に県連や国会議員に圧力をかけ続けたという。地元の民意を無視して党本部の論理を押し付ける態度が正しいものなのか。・・森友学園の行政文書改ざん問題に対し、河野、岸田、高市の3氏は再調査に否定的だ。野田氏が公文書隠蔽(いんぺい)に対する解明チームの設置を掲げた
沖縄タイムス
■岸田文雄/河野太郎/高市早苗森友文書改ざん問題の再調査を問われたが、再調査を明言したのは野田氏のみ。他の3氏は否定的な見解を示した。■野田聖子
森友文書改ざん問題の再調査を問われたが、再調査を明言したのは野田氏のみ。
北海道新聞
■岸田文雄医療の逼迫(ひっぱく)をどう改善するかが問題である。岸田氏は宿泊施設の借り上げを進め・・■河野太郎
検査については河野氏が、検査の簡易キットを大量生産するために設備投資を支援するとした。・・河野氏も政府の権限でできるようにするため議論が必要であるとの考えを示した。■高市早苗
高市氏は外出を厳しく制限するロックダウン(都市封鎖)について、法整備の検討に早急に取り組むとし・・■野田聖子
医療の逼迫(ひっぱく)をどう改善するかが問題である。・・野田氏は臨時の病院を建設すると訴えた。
共同通信(佐賀新聞)
■岸田文雄/河野太郎/高市早苗河野、岸田両氏とも森友問題で改ざんを強いられ自殺した近畿財務局元職員の遺族が求める再調査に否定的だ。安倍氏が支援する高市氏も同様の見解を示した■野田聖子
河野、岸田両氏とも森友問題で改ざんを強いられ自殺した近畿財務局元職員の遺族が求める再調査に否定的だ。安倍氏が支援する高市氏も同様の見解を示したが、野田氏は再調査が必要との認識を明らかにした
京都新聞
■岸田文雄森友学園問題に関して、岸田氏は前言を翻す形で再調査の必要性を否定した。■河野太郎/高市早苗
森友学園問題に関して、・・河野、高市両氏も再調査に否定的だ。
候補者に対して肯定・否定の意見が載っている社説一覧
新聞 | 社説 |
---|---|
要約 | |
しんぶん赤旗 | 自民党の総裁選び/安倍・菅政治支えた責任免れぬ |
政権を投げ出した菅義偉首相の後継を選ぶ自民党総裁選(17日告示)をめぐる動きがあわただしくなっています。コロナ対策を議論するための臨時国会召集には応じない一方で、閣僚や派閥の領袖(りょうしゅう)・幹部らが会合を重ね、支持拡大に動き回る姿は、国民置き去りの権力闘争という他ありません。 国政の基本問題の政策と、それを実行する政権の実現に合意したことはきわめて重要です。本気の共闘の態勢を必ずつくりあげて政権交代を実現し、政治の展望を開きましょう。 | |
しんぶん赤旗 | 自民党総裁選/安倍・菅政治の転換はできない |
自民党の総裁選が告示され、河野太郎規制改革担当相、岸田文雄前政調会長、高市早苗前総務相、野田聖子幹事長代行が立候補しました。国民の怒りを浴びて政権を投げ出した菅義偉首相の後継を決める総裁選ですが、4氏の政策や発言からは、安倍晋三前政権以来の政治を大本から転換する姿勢がありません。 (「朝日」14日付)コロナ対策を議論する臨時国会を拒否し、総裁選に熱中する自民党に批判が高まっています。市民と野党の共同の力で、政権交代を実現することが急務です。 | |
琉球新報 | 自民総裁選が告示 「辺野古」思考停止するな |
実質的に次の首相を決める自民党総裁選が告示された。立候補した4氏の経歴やこれまでの行動から見ると、沖縄への冷淡さばかりが際立つ。 コロナ後の経済再生など国内には重要課題が山積する。「国民政党」の看板倒れにならないよう自民党国会議員、党員には党利党略に偏らない新リーダーを誕生させるよう強く望む。 | |
共同通信(佐賀新聞) | 自民党総裁選告示 |
自民党総裁選が告示された。立候補したのは、河野太郎行政改革担当相、岸田文雄前政調会長、高市早苗前総務相、野田聖子幹事長代行の4氏。 総裁選に投票権がない多くの有権者に政権選択の判断材料を提供するために、予算委質疑に応じるべきではないか。それが国会軽視ではない証左にもなる。 | |
東京新聞 | 自民党総裁選 安倍・菅政治の総括から |
きのう告示された自民党総裁選は、河野太郎、岸田文雄、高市早苗、野田聖子の四候補による争いとなった。新型コロナウイルス感染症対策や経済再生策、拡大する格差の是正、外交・安全保障など山積する課題を巡る議論は当然だが、国民を長くないがしろにした「安倍・菅政治」をどう総括するのか、各候補は明らかにすべきである。 「決勝戦」は十八歳以上の国民が選挙権を行使する衆院選だ。各候補は総裁選を通じて「安倍・菅政治」を総括し、新総裁は政権公約と合わせて、衆院選で国民にその信を問うべきである。 | |
沖縄タイムス | [自民党総裁選告示] 基地負担の軽減も語れ |
自民党総裁選が告示され、河野太郎行政改革担当相、岸田文雄前政調会長、高市早苗前総務相、野田聖子幹事長代行が立候補を届け出た。4氏が争う構図が確定した。 「身内の選挙」である総裁選によって政治的空白を生じさせるようなことがあってはならない。コロナ対策を前進させるためにも野党が求める臨時国会の召集に応じるべきだ。 | |
信濃毎日新聞 | 自民党総裁選 「安倍菅政治」の総括から |
17日に告示される自民党総裁選の構図がほぼ固まった。これまでに岸田文雄前政調会長、高市早苗前総務相、河野太郎行政改革担当相の3氏が立候補を表明している。 候補者に求められるのは、安倍、菅両政権を検証し、総括することだ。安倍氏の顔色をうかがい、水面下で支持拡大を図ることに注力していては、だれが総裁になっても信頼回復には程遠い。 | |
信濃毎日新聞 | 自民総裁選告示 臆せずに持論を交わせ |
最も問われるのは、政治への信頼を回復できるのか、である。自民党の総裁選がきのう告示された。 原発の是非や再生可能エネルギーなどの活用策、コロナ後を見据えた長期的な財政再建、米中対立下での日本外交のあり方なども幅広く議論するべきだ。各氏は臆せず持論を交わしてほしい。 | |
新潟日報 | 自民党総裁選 安倍氏への配慮競うのか |
自民党総裁選は17日の告示まで1週間を切り、戦いの構図が固まりつつある。10日には河野太郎行政改革担当相が記者会見し、立候補を正式に表明した。 河野氏は再稼働を容認する一方で、「いずれ原子力はなくなる」と語っている。論戦では長期的視点で原発政策を巡る考えを訴え、問題提起してほしい。 | |
朝日新聞 | 自民党総裁選 安倍氏忖度 世論と乖離 |
国民の信を失った末に、退陣に追い込まれた菅首相の後継選びだというのに、あまりに内向きに過ぎないか。国会議員票の「数」を求めて、有力者への忖度(そんたく)を競うようでは、世論との乖離(かいり)を埋めることはできない。 安倍氏主導の9条改憲に異論を唱えたり、森友問題の再調査を言明したりするなど、安倍路線とは一線を画してきた石破氏は河野氏支持に回るという。安倍氏の隠然たる影響力に抗して過去にけじめをつけ、国民に開かれた論戦を深めることができるか、各候補の力量が試されるのはこれからだ。 | |
毎日新聞 | 総裁選に3氏出馬表明 そんたく抜きの政策論を |
17日に告示される自民党総裁選に、岸田文雄前政調会長、高市早苗前総務相、河野太郎行政改革担当相の3氏が立候補を表明した。1年で2度目の首相交代に直結する総裁選である。 問われているのは、コロナ対策で限界が露呈した「安倍・菅政治」である。国民の幅広い声に耳を傾け、自由で開かれた議論を行うべきだ。 | |
朝日新聞 | 総裁選告示 「負の遺産」にけじめを |
菅首相の後任として、コロナ禍への即応が求められ、直後に控える衆院選で国民の審判を受ける自民党のトップ選びが始まった。直面する諸課題への処方箋(しょほうせん)を競うのはもちろんだが、9年近く続いた安倍・菅政権の功罪を総括し、「負の遺産」にけじめをつけることが、国民の信頼回復には欠かせない。 岸田氏には反対派への配慮もうかがえるが、実現をめざす党内の議員連盟の呼びかけ人であり、もともとは推進派のはずだ。ここはぜひ、国民の前で、しっかり議論を深めてほしい。 | |
北海道新聞 | 自民党総裁選 論戦スタート コロナ対策検証足りぬ |
自民党総裁選が告示され河野太郎行政改革担当相と岸田文雄前政調会長、高市早苗前総務相、野田聖子幹事長代行が立候補した。4氏は立会演説会と共同記者会見を行い、論戦が始まった。 岸田氏は感染症危機に一元的に対応する健康危機管理庁を設けるとした。組織の形にとどまらず課題の解決に資する議論が必要だ。 | |
佐賀新聞 | 自民党総裁選告示 |
自民党総裁選が告示された。立候補したのは、河野太郎行政改革担当相、岸田文雄前政調会長、高市早苗前総務相、野田聖子幹事長代行の4氏。 総裁選に投票権がない多くの有権者に政権選択の判断材料を提供するために、予算委質疑に応じるべきではないか。それが国会軽視ではない証左にもなる。 | |
神戸新聞 | 北朝鮮ミサイル/努めて冷静に対応したい |
北朝鮮が新型長距離巡航ミサイルの発射実験に成功したと、国営メディアが伝えた。ミサイルは領土・領海内に設定した軌道に沿って1500キロ飛行し目標に命中したという。 「目には目を」の強硬姿勢は北朝鮮にとって思うつぼだろう。動きを注視し、米韓と情報を共有しながら、努めて冷静に対応すべきだ。 |
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