コロナ禍・ウクライナ侵攻前後で改憲について意見変わった?

世間一般では、コロナ禍・ロシアのウクライナ侵攻の前後で憲法観が変わった人も多いでしょう。

新聞社はどうなのか比べるために社説を比較してみようと思います。
そのために、憲法記念日の社説でコロナ禍前の2019年と後の2022年をリストアップして比較してみました。

コロナ禍・ロシアのウクライナ侵攻前後で憲法改正に関する意見は変わった?

改憲反対派はより抽象的に、賛成派はより具体的になった感じですね。

2019年の社説


■朝日新聞
AI時代の憲法 いま論ずべきは何なのか
■毎日新聞
令和の憲法記念日に 国会の復権に取り組もう
■東京新聞
憲法記念日 平和主義の「卵」を守れ
■日本経済新聞
より幅広い憲法論議を丁寧に
■読売新聞
憲法記念日 令和の国家像を描く議論を
■産経新聞
憲法施行72年 まず自衛隊明記が必要だ 国柄に沿う「天皇条文」運用を
■しんぶん赤旗
2019年憲法記念日/改憲阻み、守り生かす決意の日
■琉球新報
憲法施行72年 令和の時代も守り続けて
■沖縄タイムス
[憲法と地位協定]生活視点で問い直しを
■信濃毎日新聞
憲法の岐路 言論の自由 掘り崩しを許すまい
■京都新聞
憲法記念日に  政権の独走戒めるのは誰か
■西日本新聞
令和と憲法 大いに論じ生かす時代へ

2022年の社説


■朝日新聞
揺らぐ世界秩序と憲法 今こそ平和主義を礎に
■毎日新聞
危機下の憲法記念日 平和主義の議論深めたい
■東京新聞
憲法記念日に考える 良心のバトンをつなぐ
■日本経済新聞
人権守り危機に備える憲法論議を深めよ
■読売新聞
憲法施行75年 激動期に対応する改正論議を
■産経新聞
憲法施行75年 改正し国民守る態勢築け 「9条」こそ一丁目一番地だ
■しんぶん赤旗
憲法施行75年 今こそ9条の力を生かす時だ
■琉球新報
施政権返還50年(3) 憲法と沖縄 地方自治規定が鍵握る
■沖縄タイムス
[憲法施行75年] 今こそ平和主義を貫け
■信濃毎日新聞
憲法記念日に 物言う自由を手放さない
■京都新聞
憲法記念日に 浮足立たず、向き合う時だ
■西日本新聞
憲法施行75年  広く、深く論じなければ

2022年の社説(比較できない分も含む)


新聞社説
要約
朝日新聞揺らぐ世界秩序と憲法 今こそ平和主義を礎に
ロシアのウクライナ侵略が、第2次大戦後の世界秩序を揺るがすなか、施行から75年の節目となる憲法記念日を迎えた。国際社会の厳しい批判や経済制裁によっても、停戦はいまだ実現していない。
繰り返される戦争の惨事から立ち上がり、平和を求めてやまなかった先人たちの営みの上に今がある。強い意志をもって、その歩みを前に進める歴史的使命を果たさねばならない。
毎日新聞危機下の憲法記念日 平和主義の議論深めたい
ロシアによるウクライナ侵攻が続く中、75回目の憲法記念日を迎えた。独立国の主権と領土を踏みにじる侵略戦争は、日本の憲法が掲げる平和主義への攻撃である。
憲法の平和主義をどう実践し、世界に発信するか。施行75年の節目を、理想追求の原点に立ち返って議論を深める機会にしたい。
東京新聞憲法記念日に考える 良心のバトンをつなぐ
近代の戦争で日本人はいったい何人、死んだのでしょうか。日清戦争(一八九四〜九五年)で約一万四千人、日露戦争(一九〇四〜〇五年)では約十一万八千人といわれています。
未来の分水嶺(れい)のような年です。静かに死者たちの声を聞き、次の時代に良心のバトンをつなぎたいものです。
読売新聞憲法施行75年 激動期に対応する改正論議を
日本国憲法はきょう、施行から75年を迎えた。激動する時代にふさわしい最高法規のあり方について、一人ひとりが考える機会としたい。
さらに、衆参両院の役割分担の見直しや1票の格差、デジタル社会への対応など、数多くの論点がある。改正項目の絞り込みに向けて、引き続き建設的に議論を積み重ねてもらいたい。
産経新聞憲法施行75年 改正し国民守る態勢築け 「9条」こそ一丁目一番地だ
ロシアによるウクライナ侵略で大勢の人々の血が流れている最中に、現憲法は施行75年の節目を迎えた。4分の3世紀を経て、改めてはっきりした点がある。
衆参両院の憲法審査会は蝸牛(かぎゅう)の歩みをやめ、憲法改正原案の策定に着手すべきだ。最大政党の党首として岸田首相は指導力を発揮しなければならない。
日本経済新聞人権守り危機に備える憲法論議を深めよ
日本国憲法の施行から75年を迎えた。国民主権、平和主義、基本的人権の尊重の考え方は定着し、次の世代に大切に継承していかねばならない。
戦後日本の出発点である現憲法の理念や基本原則は、将来にわたって堅持すべきだ。各党は次の時代を見据えた国家像を精力的に議論し、改正の是非に関する考え方を有権者に示してほしい。
河北新報平和憲法と安全保障 「同盟の恐怖」克服する力に
戦争放棄と戦力不保持を誓った日本国憲法は、きょう施行から75年となる。解釈改憲が進んだとはいえ、9条に代表される平和主義を大切にしてきた人々の思いが、これほど揺さぶられる中で迎えた憲法記念日もあまりあるまい。
この現実もまた、中国の海洋進出や北朝鮮のミサイル発射に並ぶ平和への脅威ではないか。ここは努めて冷静に考えたい。
琉球新報施政権返還50年(3) 憲法と沖縄 地方自治規定が鍵握る
「屈辱の日」の4月28日(1960年)に結成された沖縄県祖国復帰協議会(復帰協)は、運動方針に「日本国憲法の沖縄への適用を実現する」ことを掲げた。平和憲法を制定した日本に復帰したいという思いが運動を支えた。
施政権返還後の50年間、基地問題解決を訴える沖縄の声に向き合わない。憲法が保障する地方自治を軽視する日本政府の姿勢こそ厳しく問われるべきだ。
沖縄タイムス[憲法施行75年] 今こそ平和主義を貫け
ロシアのウクライナ侵攻に世界が揺さぶられる中での憲法の日だ。日本国憲法は3日、施行から75年を迎える。
国際社会を見れば、軍事力や抑止力の強化だけでは戦争を回避できないことは一目瞭然だ。緊張が高まる今こそ、平和主義に立った上での取り組みが最も重要だ。
しんぶん赤旗憲法施行75年/今こそ9条の力を生かす時だ
日本国憲法が1947年5月3日に施行されてから、75年を迎えました。アジア諸国民と日本国民に甚大な犠牲をもたらした侵略戦争への深い反省の上に憲法は制定されました。
二つの世界大戦の惨禍を経てつくられた国連憲章に基づく平和秩序を回復するために、日本は役割を果たさなくてはなりません。憲法前文のめざす「崇高な理想と目的」達成に向けて力を尽くす時です。
社会新報日本国憲法の先見性 ~不戦9条の真価がいま発揮される時~
ロシア軍によるウクライナ侵攻で国際社会に激震が走った。戦端が開かれてから2ヵ月余り。
武力で戦うことの悲劇と損害は『戦わない』方法で回避すべきだという9条の真価が突きつけられている」(『ℐ女のしんぶん』4月25日号)。憲法記念日にあたり、あらためて確認したい。
信濃毎日新聞<社説>憲法記念日に 物言う自由を手放さない
報道の統制、言論の弾圧によって異論や批判が封じられれば、権力の暴走は止められなくなる。ロシアによるウクライナへの軍事侵攻はそのことをあらわにしてみせた。
それぞれが働き暮らす場で、自分の声を発したい。黙り込むうちに、強まる圧迫を押し返しきれなくなる。
京都新聞憲法記念日に 浮足立たず、向き合う時だ
旧ソ連から独立して主権国家を築いていたウクライナを、国連安全保障理事会の常任理事国であるロシアが侵略し、一国の消滅を目指す。こんな蛮行が21世紀に起きるとは誰が想像しただろうか。
性急な議論や個別法で憲法をなし崩しにするのは、政治が自らの首を絞めるに等しい。司法も含め立法府と行政府は、憲法の価値と課題に正面から向き合うべきだ。
新潟日報憲法施行75年 戦争放棄の理念を今こそ
ロシアがウクライナに軍事侵攻して2カ月以上が過ぎた。戦火に見舞われれば、どんなに悲惨な状況になるのか。
民主主義の根幹が揺らぐことのないように、私たちも憲法の持つ意義と理念を見据え、しっかりと考えていきたい。写真=ウクライナ侵攻に反対する市民のデモ。
西日本新聞憲法施行75年  広く、深く論じなければ
この世界はかくも不確実で、不条理にあふれているのか。新型コロナのパンデミック(世界的大流行)から多くの国が抜け出そうともがく中で、ロシアによるウクライナ侵攻が始まった。
二つの77年間と二つの憲法を見つめ直し、これからの日本という国は人々にどんな権利や暮らし、安全を約束するのか。それを論じることから始めたい。
北海道新聞きょう憲法記念日 平和の理念今こそ大切に
日本国憲法が施行されてきょうで75年を迎えた。その節目の年に、ロシアがウクライナに侵攻した。
新しい資本主義を唱えて誕生した岸田政権は、いまだ具体的な所得の再分配政策を示さない。改憲論議より、現憲法下でやらねばならぬことを直視すべきだ。
静岡新聞憲法施行75年 視野広く冷静な議論を
ロシアに侵攻されたウクライナで多くの国民の命が奪われ、住居は容赦なく破壊されている。国外への避難民は数百万人に上る。
改憲には消極的な最大野党の立憲民主党も、議論すること自体は否定していない。各党は改憲の是非も含めて論点を国民に分かりやすく示してもらいたい。
神戸新聞憲法施行75年/9条の意義語る言葉を探して
ロシアによるウクライナ侵攻で、世界の秩序は大きく揺らいだ。国際社会は国際法無視の暴挙を止められず、日々失われる命を救えずにいる。
何を変え、何を守るかは、護憲か改憲かにとどまらず、自分はどんな社会に生きたいかを考えることだ。一人一人が実感できる言葉を探し、「平和」を語り直す作業を始めたい。
中国新聞緊急事態条項 憲法の改正まで必要か
日本国憲法が施行されて、きょうで75年となった。国民主権や基本的人権の尊重、平和主義といった憲法の精神は、私たちの暮らしの礎となっている。
改憲の必要性や緊急性を国民はさほど感じていないようだ。将来に禍根を残さぬよう、国会は憲法の役割や課題を冷静に見詰め直さねばならない。
日本農業新聞有事と憲法 戦争と飢えのない国へ
日本国憲法施行から75年。憲法を取り巻く国内外の情勢は激変した。
食料・農業・農村基本法は、食料の安定供給を第一に掲げるが、政府の本気度が問われている。憲法が定めた生存権に直結する食料安全保障の論議を巻き起こし、一人一人が食と農の未来を考える時だ。
山陽新聞憲法記念日 合意得ながら議論深めよ
日本国憲法はきょう、施行から75年を迎えた。新型コロナウイルス禍やロシアによるウクライナ侵攻といった内外の危機に直面する中での憲法記念日である。
参院の憲法審では、解消に向けた改憲の議論を進めるべきだとの訴えがある一方、法改正で対応可能だとの意見もある。地方の多様な民意を都市部とのバランスを考慮しつつ国政に届ける仕組みづくりに向け、議論を深める必要がある。
世界日報憲法記念日 平和の危機に対処する規定を
憲法記念日を迎えた。日本国憲法が施行された75年前、占領下にあって国旗が皇居、国会、最高裁判所、首相官邸に掲揚され、戦後の新時代が始まった。
安保を他人任せにするな当時、日本政府側は憲法改正案をGHQに提出したが、軍の維持や緊急事態規定ははねつけられた。国連安保理常任理事国が侵略行為を行う事態に対し、安全保障を他人任せにする憲法の文言は改め、有事対処の規定をしっかりと位置付けることを考えたい。
茨城新聞憲法施行75年 危機にこそ理念の再確認を
日本国憲法は施行から75年を迎えた。国民主権、基本的人権の尊重、平和主義の三大原理を掲げて戦後日本の支柱となってきた憲法は今、重要な岐路に立っている。
施行から75年たち、インターネット上の人権保障など、施行当時は想定されていなかった課題も出てきている。幅広いテーマに目配りした憲法論議が求められている。
秋田魁新報憲法施行75年 平和主義後退させるな
日本国憲法はきょう3日、施行から75年を迎えた。憲法は前文で平和主義を宣言し、第9条で戦争放棄と戦力不保持を定めている。
今後も平和主義をゆるがせにせず、緊急事態にも権力の暴走による人権侵害を許さない憲法こそが求められる。それらの普遍的な理念を尊重し、国民的な幅広い議論を尽くす必要がある。
山形新聞憲法施行75年 危機にこそ理念再確認
日本国憲法は施行から75年を迎えた。国民主権、基本的人権の尊重、平和主義の三大原理を掲げて戦後日本の支柱となってきた憲法は今、重要な岐路に立っている。
施行から75年たち、インターネット上の人権保障など、施行当時は想定されていなかった課題も出てきている。幅広いテーマに目配りした憲法論議が求められている。
福島民報【憲法施行75年】原則は守られているか
日本国憲法が一九四七(昭和二十二)年五月三日に施行され、きょう七十五年を迎えた。国民主権、基本的人権の尊重、平和主義の原則は守られているのか、揺らぎを感じる出来事が続いている。
戦争を放棄し、戦力・交戦権を否認する九条改正について、共同通信社の世論調査は賛否が拮抗[きっこう]していた。平和主義が変質しないよう国民的な議論が求められる。
福井新聞日本国憲法施行75年 危機にこそ理念踏まえよ
日本国憲法が施行されてから75年となった。新型コロナ禍やロシアのウクライナ侵攻を受け、国民主権、基本的人権の尊重、平和主義の三大原理をうたい戦後日本の支柱ともなってきた憲法は今、重要な岐路に立っているといえよう。
参院選後は3年間国政選挙がなく、改憲論議が進展する可能性もある。極めて重要な選挙になるだけに、各党は主張を明確にする必要があろう。
高知新聞【憲法施行75年】「なし崩し」を危惧する
日本国憲法はきょう3日、施行から75年を迎えた。基本的人権の尊重と国民主権、平和主義は一つとしてゆるがせにできない基本原則だ。
「危機」に乗じるかのような憲法論議には、拙速に陥る危うさがある。主権者の声を十分に踏まえた冷静な議論を求める。
東奥日報危機にこそ理念再確認を/憲法施行75年
日本国憲法は施行から75年を迎えた。国民主権、基本的人権の尊重、平和主義の三大原理を掲げて戦後日本の支柱となってきた憲法は今、重要な岐路に立っている。
施行から75年たち、インターネット上の人権保障など、施行当時は想定されていなかった課題も出てきている。幅広いテーマに目配りした憲法論議が求められている。
宮崎日日新聞憲法施行75年
日本国憲法は施行から75年を迎えた。国民主権、基本的人権の尊重、平和主義の三大主義を掲げて日本の支柱となってきた憲法は今、重要な岐路に立っている。
施行から75年たち、インターネット上の人権保障など新たな課題も出てきた。幅広いテーマに目配りした憲法論議が求められている。
愛媛新聞施行75年の日に 改正の機は熟したと言えるのか
新型コロナウイルス禍は憲法のもとで緊急事態にどう備えるのか、問題提起した。ロシアによるウクライナ侵攻は、日本が戦後守ってきた平和主義の覚悟を問い直すよう迫る。
緊急時に備える必要はあるとしても、歯止めのない拡大は国会の事前議決を原則とする「財政民主主義」を損なう。改正以前に憲法を尊重しているか、自問するべきだ。
八重山日報復帰50年で迎える憲法記念日
75年目の憲法記念日を迎えた。沖縄にとっては日本復帰50年の節目で、改めて憲法を考える機会となる。
改憲に対する理由なきアレルギーが国民の間でいかに強いかを物語る。日本の安全保障を最前線で担う沖縄が、積極的に声を上げるべき理由がそこにある。
南日本新聞[憲法施行75年] 平和主義の理念堅持を
日本国憲法は1947(昭和22)年5月3日施行された。その後間もなく、当時の文部省が発行したのが「あたらしい憲法のはなし」である。
憲法は国民投票で過半数が賛成すれば改正される。主権者である国民一人一人が日本の将来を決めることになる。
陸奥新報憲法施行75年「改憲論議は国民主権の視点で」
日本国憲法施行から75年が経過した。新型コロナウイルスへの対応、ロシアによるウクライナ侵攻に伴う危機意識の高まりを受け、改憲を訴える声、現行憲法を保持する必要性を訴える声がともに上がっている。
日本の今後を形作る上で、改憲論議を深めることは意味があろう。ただ、権力側が国民を制御しやすくなるのではなく、主権者である国民にとって意義があるという視点に立った議論を求めたい。

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