「日本の食料安全保障とはなにか?」(深田萌絵、鈴木宣弘)を読みました。
悪評で有名な二人の本ということで、今回はなんちゃってファクトチェックをしてみましょう。
「FIJのガイドライン | FIJ|ファクトチェック・イニシアティブ」の「レーティング基準」に従います。ミスリード:一見事実と異なることは言っていないが、釣り見出しや重要な事実の欠落などにより、誤解の余地が大きい。
不正確:正確な部分と不正確な部分が混じっていて、全体として正確性が欠如している。
根拠不明:誤りと証明できないが、証拠・根拠がないか非常に乏しい。
誤り:全て、もしくは根幹部分に事実の誤りがある。
虚偽…
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「コロナ後のローカル経済」(寺島英弥ほか)を読みました。
図書館で予約していた本が届いたのだが、なぜこの本を予約したのかわからなかった。
だが、目次を見て納得。
福島第一原発の汚染水放出、誰の理解を得た政府決定なのか
寺島英弥(ローカルジャーナリスト・元河北新報編集委員)
汚染水・河北新報の倍満ですね。きっとTwitterかなにかで炎上したのを見かけたのだと思う。
では、この人のパートだけ見てみましょう。
切り取り・ミスリード「まず、今申し上げましたけれども、タンクが増加し、敷地がひっ迫していることも事実であります。そういう中でこの福島第一原発の廃炉を進め、復…
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『動物たちの「増え過ぎ」と絶滅を科学する』(齊藤隆)を読みました。
目に留まったものを記録しておきます。
・江戸時代に対馬でイノシシ・シカの食害に苦しんでいたので「猪鹿逐詰」という駆除事業が行われた。
イノシシは絶滅させて、シカは一部を狩猟の対象として残すだけとなった。
生類憐みの令があったのに何故これができたかというと、獣を追い払ってもダメで止むを得ない場合は殺すことは可能だった。
刀狩で農民は銃を持っていなかったので、幕府の鉄砲方が対応していたが、手が回らず農民も銃を使用できるようになった。
・明治に北海道開拓で牧場を作ろうとしたが、オオカミの被害が大きいの…
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「原発避難計画の虚構 公文書が暴く冷酷な国家の真意」(日野行介)を読みました。
証明するものなど存在する?普通に考えれば、避難計画に実効性があると証明できなければ再稼働(運転)は許されないはずだ。しかしその実効性を証明する法的なプロセスは、実は存在しないのである。政府や自治体の担当者たちは「原発が運転していなくても、核燃料が構内に残されている限り避難計画は必要」という詭弁を繰り出し、再稼働と切り離して自治体に避難計画を策定させている。これは始まって2ページ目でプロローグの記述なのだが、この時点で読む気が失せました。
赤字の部分ですが、他の法律でも「証明する」ものなど存在しない。
…
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「コメ壊滅」(山口亮子)を読みました。
山口さんの本は何冊か過去に読みましたが、本作は時流に乗って売るためにやっつけ仕事をした感じで、残念な内容でした。
・序 章 1年で3兆円が消えた
・第1章 農相が吐いた「七つの大嘘」
・第2章 高すぎて消えていく需要
・第3章 減反の罪
・第4章 農業ムラが潰したコメ市場
・第5章 空転する輸出戦略
・第6章 コメ不足を招く「三高」
・終 章 小泉劇場という茶番
序 章 1年で3兆円が消えた───3兆円。
わずか1年の間に「令和のコメ騒動」で国民が被った損害額である。私が試算したものだ。具体的には、米価が上がったことに…
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「参政党と神谷宗幣 不安と熱狂の正体」(古谷経衡)を読みました。
実をいうと最初の数十ページと「第4章 妄信 オーガニックでスピリチュアルな排外主義」をぱらぱらとめくっただけです。
大した根拠もなく断定していたり、薄っぺらい内容でとても全てを読む気にはなりませんでした。
ちなみに、本書は図表・参考文献・年表・索引などが全くありません。
過去に「自民党という絶望」を読みましたが「古谷氏のパートも白井氏に負けず劣らず読む価値がないですね」との一文コメントで終わり。
どのような内容だったかは全く覚えていないが、読む価値がないことは共通しているようだ。
第4章で、安倍昭恵…
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「空飛ぶ微生物 気候を変え、進化をみちびく驚きの生命体」(牧輝弥)を読みました。
気になったところをメモ書きします。
・海洋では、原核生物1細胞の周りに100個以上のウイルスが漂っている。ウイルスは微生物の餌となり有機物源となっている。
・大気粒子から地衣類のDNAが検出され、空気に乗って生息域を広げている
・海で泡立っているものがあるが、あれはケイ藻などに含まれる界面活性剤であり、あれらも含めて大気微生物となっている
・「農作物は根に菌根菌を張り巡らし、栄養を提供する代わりに菌根菌から窒素源を得ています。こうした農作物の成長に欠かせない菌根菌が土壌とともに大気中を舞ってい…
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『「色のふしぎ」と不思議な社会 ――2020年代の「色覚」原論』(川端裕人 )を読みました。
川端裕人氏の本は何冊か読んだがご本人も色盲なのだそうだ。
色盲は連続的で多様だということが書かれている。
先天的色覚「異常」の人は区別できるが、「正常」の人は区別できない色があるそうだ。
このことから、完全に「多様性」だということがわかる。
「異常」は原語としての「常と異なる」(メジャーではない)という意味でとらえるのならばよいのだが、劣っている・病気のような意味合いで使っている人がいるから問題なのだろうと思った。
連続的で多様だという話で、真っ先に思いついたのは発達障害。
…
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「お米が消える日: なぜ日本人の主食が守られないのか」(安田節子)を読みました。
有名なデマ屋の本であり、過去に何度も登場しているデマは基本スキップしますが、特に気になったところだけ言及します。
しかし、米関係の悪本が沢山出回っているようで問題ですね。
この本は三和書籍からの出版ですが、過去読んだ本は全てデマ本という素晴らしい出版社です。
はじめに米はそれだけで十分なカロリー源であり、特にタンパク質は吸収率のよい良質のものだ。典型的な日本食の栄養バランスの良さは、日本の風土に則した祖先の深い知恵が生きている。種は何年も保存することができる。まことに有難い穀物だ。見事に単なる思…
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「復興ストレス:失われゆく被災の言葉」(伊藤浩志)を読みました。
①脳死臓器移植
②遺伝子組み換え食品
③福島第一原発事故関係の「美味しんぼ」の鼻血
プロローグで、この3つを同列に扱っていて、読む価値がないと判断しました(結局読んだのは「プロローグ」と「あとがき」だけ)。
①は、人の死の定義をどうするかというお気持ちの問題。
②は、現在の安全性審査に従っていれば科学的に安全であると科学的コンセンサスができています。
③も、「美味しんぼ」の前提では、放射線は鼻血の原因ではないというのが科学的コンセンサスです。
②③で科学的コンセンサスが無いかのように本書では示されて…
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