"読書"の記事一覧

88歳、しあわせデジタル生活

「88歳、しあわせデジタル生活」(若宮正子)を読みました。 普段だと選ばない類のものですが、図書館で各棚の左上・右下にある本を読んでみる取り組みの一環で引き当てた本です。 著者の話(この人のことではないかもしれない)はテレビか何かで見たことがあるように思えます。 以下は「はじめに」にある内容ですが、この本で言いたいことが詰まっていると思います。年を重ねると、どうしたって失うものの方が多くなりますよね。視力が落ちる、髪が抜ける、思い出の場所がなくなる、親しい人が旅立ってしまう。 そんな喪失体験の多いシニアの強い味方こそが、デジタルです。 デジタルは新しい技術として不自由に…

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情報セキュリティの敗北史: 脆弱性はどこから来たのか

「情報セキュリティの敗北史: 脆弱性はどこから来たのか」(アンドリュー・スチュワート)を読みました。 情報セキュリティが勝利する答えは現時点ではないので(未来永劫ないかもしれない)、勝つための指針などが示されているわけではなく、過去を記している。 気になった点を箇条書きします。 ・昔のコンピュータはマルチユーザ・マルチタスクではなかったので、一人のオペレータが指示をしていない場合にはコンピュータは計算をしていない。  この状態のことを「ダウンタイム」と書いている。だが、ダウン(停止)しているわけではなく、単なる指示待ちの状態なので「アイドルタイム」とするのが妥当でしょう。…

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子どものSNS禁止より、大人のX規制が必要な理由

「子どものSNS禁止より、大人のX規制が必要な理由」(岡嶋裕史)を読みました。 一般にSNSという言葉で一括りにしているが、この本では、「拡散系サービス」と「閉鎖系サービス」の後者をSNSと呼んでいます。 そして、規制すべきなのは後者ではなく前者の「拡散系サービス」だと言っている。 「拡散系サービス」:X(本の中では書かれていないが、Threads、BlueSkyなども同類と考えているものと思われる)、TikTok、YouTube、Instagram 「閉鎖系サービス」:LINE、Facebookグループ、Discord 「閉鎖系サービス」では、全く関係ない人が入ってこ…

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ダニの共生戦略:白黒つけない、したたかな生き方

「ダニの共生戦略:白黒つけない、したたかな生き方」(岡部貴美子)を読みました。 ・ダニは足が8本でクモ、サソリ、カブトガニに近い鋏角(きょうかく)亜門に分類される ・足が10本のダニはいないが、6本・4本のはいる ・昆虫は普通身体が、頭・胸・腹に分かれているが、  クモは頭と胸・腹の二つにしかわかれておらず、  ダニは全部一緒 ・「マダニ」という種はなくマダニ目(種の3つ上の分類)のことを指し、他者の血を吸う寄生者  ・体の大きさは2ミリ~3センチだが、血を吸うと数倍に膨れ上がる  ・血を吸う時にトゲで皮膚に穴をあけ血管から血を染み出させ、血だまりを作る。   血は凝固…

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博士が愛した論文 研究者19人が語る‟偏愛論文”アンソロジー

「博士が愛した論文 研究者19人が語る‟偏愛論文”アンソロジー」(藤井一至ほか)を読みました。 太陽系外惑星に生命を探す───須藤靖「A search for life on Earth from the Galileo spacecraft | Nature」 地球以外の惑星で生命がいるだろうと判断できる指標として4つを提案しているそうだ。 ・大量の酸素がある ・大量のメタンがある  酸素があるとメタンは分解されるので、生物による再生産があるはず ・近赤外にレッドエッジと呼ばれる光合成に使われず反射される領域を観測できる  農業などのリモートセンシング技術では、このレ…

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ワースト添加物デマ本

「ワースト添加物 これだけは避けたい人気食品の見分け方」(中戸川貢)を読みました。 嘘か誠か「はじめに」に次のように書かれていました。中身をよく読んでいない人から、「エビデンスがなくウソだらけのエセ科学本」や「1日摂取許容量を知らんのか?量の概念がなく、ただ添加物は危険だと消費者の不安をあおるだけの本」、「ゼロリスクはありえない!こんな本読んで信じたらコンビニで買うものがなくなるぞ」などと書かれそうです。いや、よくわかります。私も、国が認可した添加物は常識的な摂取量であれば人体に影響ないと思っているのです。 それでも食品添加物はできるだけ避けるべきだと思っています。危険だからではない…

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日本遠国紀行: 消えゆくものを探す旅

「日本遠国紀行: 消えゆくものを探す旅」(道民の人)を読みました。 ■第1章 北の斜陽 ――消える北海道の産業、そして街… ・炭鉱は日本で完全になくなっていると思ったが、坑内掘りで北海道の釧路コールマイン1か所、露天掘りでは石狩炭田・留萌炭田など数カ所残っている ・石炭積み出しのための幌内-小樽間の約90km幌内鉄道ができたが、北海道初・全国でも3つ目の鉄道だった ・かつて東洋一といわれた高さ約51mになる住友の奔別炭鉱立坑櫓が幾春別に今も残っている ・昭和40年に築別炭砿区で6000人、羽幌本抗区で3500人、上羽幌地区で2500人いたが、閉山から2年経った昭和47年には、そ…

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女子教育のパイオニア津田梅子

「女子教育のパイオニア津田梅子」(髙橋裕子)を読みました。 津田塾大学の創設者で、現在の五千円札の肖像にもなっている津田梅子について書かれた本です。 編著者は津田塾大学の現学長で、授業でも使えるようにまとめられているそうだ。 読み終えて感じたのは、創設者を悪く描きたくないという意図が強いのか、人間らしい面に触れる部分があまりなく、少し物足りなかった。 本には、だいたい次のような内容が紹介されている。 ・津田塾大学は、最初は「女子英学塾」という名前で始まり、梅子の死後に「津田英学塾」と改称された ・梅子は日本最初の女子留学生5人の1人で、6歳でアメリカに渡り、12年…

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水害多発時代の流域治水

「水害多発時代の流域治水」を読みました。 日本は、モンスーンアジアに位置し、多雨多湿な気候と島国特有の急峻な国土を有している。これは第1章第1節の最初の一文です。 間違っていますね。急峻な国土は島国だけにあるものではないし、島国だからといって急峻なわけでもない。 南北の大東島のようにサンゴ礁の島は平坦だし、イギリスのようにプレート境界とは関係のない島は急峻でないものもある。 上記の記述があったのはあまり関係ないが、条例がどうの法制度がどうのはあまり興味はないのでパラパラとめくって終わりにしました。 日本は「既往最大主義」から「確率主義」に変わったことが書かれていた。 …

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デマ屋二人が語る、デタラメな「日本の食料安全保障」①

「日本の食料安全保障とはなにか?」(深田萌絵、鈴木宣弘)を読みました。 悪評で有名な二人の本ということで、今回はなんちゃってファクトチェックをしてみましょう。 「FIJのガイドライン | FIJ|ファクトチェック・イニシアティブ」の「レーティング基準」に従います。ミスリード:一見事実と異なることは言っていないが、釣り見出しや重要な事実の欠落などにより、誤解の余地が大きい。 不正確:正確な部分と不正確な部分が混じっていて、全体として正確性が欠如している。 根拠不明:誤りと証明できないが、証拠・根拠がないか非常に乏しい。 誤り:全て、もしくは根幹部分に事実の誤りがある。 虚偽…

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