"読書"の記事一覧

この国を覆う憎悪と嘲笑の濁流の正体=それはおまえらだ!

「この国を覆う憎悪と嘲笑の濁流の正体」(青木理、安田浩一)を読みました。 津田大介「広島で【人々はなぜ自民党に投票し続けるのか?】をテーマに講演します」青木理「一言で終わりそう。【劣等民族だから】って」津田大介「あははははは」ポリタスTV 2024年9月12日https://t.co/WAeO1ntXMv pic.twitter.com/VHEq0o3bUR— キャベ (@Cabagine) September 15, 2024 青木理氏が、自民党に投票し続けるのは「劣等民族だから」と言ったので久しぶりに彼の本を読んでみた次第です。 まえがき 切り捨ての時代を招いた…

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報道の責任からの「自由」(自由報道協会)①上杉隆編

「自由報道協会が追った3.11」を読みました。 著者陣が凄い(どういう意味で凄いかは書きません)。 上杉隆/神保哲生/岩上安身/津田大介/七尾功/日隅一雄/木野龍逸/田中龍作/畠山理仁/渡部真/渋井哲也/小川裕夫/烏賀陽弘道/西岡千史/上垣喜寛/中澤大樹/島田健弘/村上隆保/渋井哲也/渡部真/寺家将太/おしどりマコ/伊田浩之/白石草/重信メイ/上出義樹/江川紹子 1つの記事で終わらせようと思ったのですが、かなり酷い内容なので分割して紹介します。 1回目は「上杉隆:3・11で見えた記者クラブの終焉と自由報道協会の使命」です。 目と耳、および頭は付いていますか?多くの日…

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あなたが危ない!デマ本から逃げろ!

「あなたが危ない! 不幸から逃げろ!」(江原啓之)を読みました。 江原氏はスピリチュアリストとのことで、お気持ちの話は読み飛ばし、科学・法律などお気持ちとは関係ない部分でツッコんでいきたいと思います。 「子どもを壊す食の闇」(山田正彦)というデマ本の中のデマを調べている時にこの本に関する記述を見かけたので読んでみた次第です。 十中八九デマ本だと思いますが見ていきましょう。 それはあなたに考える基礎学力がないだけですお店に常温で置いてある総菜パンは、なぜ賞味期限が長く、カビが生えないのでしょうか。どう考えても添加物のおかげでしょう。来ました。自分は無知ですって発表しています…

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日本の魚は残念ながら大丈夫ではない

「日本の魚は大丈夫か」を読みました。 Twitterでフォローしている勝川俊雄さんの本です。 こりゃヒドイ地元の口が悪い水産業者は、「組合に金を入れても、組合長のテレビや車が新しくなるぐらいの効果しかない」と断言します。組合に投入された公的資金がどのように使われたかを納税者は確認する手段はないので、実際にどうなっているかは調べようがありません。事実は闇の中です。 多額の財政負担が未来の世代に先送りされたとして、10年後、20年後に何が残るでしょうか。広く浅く、既得権保持者にばらまかれた税金は焼け石に水。まともな産業は残らないでしょう。あとに残るのは、既得権団体と、無駄に立派な多数の…

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武田氏滅亡

「武田氏滅亡」(平山優)を読みました。 この本は752ページもあって大作です。 こんなに厚い本ですが53ページで長篠の戦は終わり、武田征伐には120ページ使っています。 甲越同盟上杉謙信死後の後継者争いが北条氏出身の上杉景虎と長尾氏出身の上杉景勝の間で発生した(御館の乱)。 武田勝頼は双方と和睦したのですが、それが原因で北条氏と険悪となり甲相同盟(武田-北条同盟)破綻した。 上杉景勝との和睦に関して黄金に目がくらんで行われたという話をよく聞く。 だが、そうではないと著者は書いている。 甲相→甲越→相越と三国同盟を目論んでいたという説を披露している。 甲相駿三国…

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世界の日本人ジョーク集 令和編

「世界の日本人ジョーク集 令和編」(早坂隆)を読みました。 マスクマスクを欧米人が嫌う理由に相手の表情や感情がわかりにくくなるからという理由があるそうです。 日本人は目で感情を読み取り(「目は口ほどにものを言う」ということわざもある)、欧米人の場合はそれが口であると。 その例として顔文字も挙げていました。 日本:(^_^)、(*_*)、(T_T) 欧米::-)、:-D、:-( ジョークのポイントエスニック・ジョークは民族の個性を「差別」するのではなく、「ユーモア」に仕立てて小気味よく遊ぶもの。線引きを間違えてはいけませんが、このようなジョークを楽しむくらいの心の余…

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科学否定論者は内容的反論と技術的反論を使って引き戻せ!

「エビデンスを嫌う人たち: 科学否定論者は何を考え、どう説得できるのか?」を読みました。 第1章 潜入、フラットアース国際会議私は前著『科学的態度』のなかで、科学と非科学を分ける第一のポイントは、自分の仮説が証拠と食いちがうとき、科学者ならば自説を率先して修正する覚悟をもっているところにあると述べた。第二のポイントは書かれていないが、科学とは相いれない態度ですね。 非科学を信じてしいる人にその信念が間違っていると気づいてもらうためにはどうしたらよいか?というのに対して、著者は次の質問を考案している。「もし存在するとして、それがどんな証拠であれば、自分が間違っていると納得できますか…

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涼しくなれば虫が付きにくいのは当たり前。○ちゃん農法に騙されるな!

「図解でよくわかる 菌ちゃん農法(微生物の力だけで奇跡の野菜づくり)」(吉田俊道)を読みました。 まず本のタイトルからして騙しですね。 「微生物の力だけ」では植物を育てられません。 表紙裏には「菌ちゃんの力を生かせば化学肥料なし、有機肥料なしでもめっちゃおいしい野菜ができます!」 とあるが、落ち葉・籾殻・タケ・丸太・刈草・繊維くず・木などの有機肥料を使っています。緑肥も立派な肥料です。 なにが「有機肥料なし」だ!大嘘ですね。 本文中にどれだけデタラメなことが書かれているか見ていきましょう。 第1章 菌の力を生かした理想の土とは?化学肥料も有機肥料も堆肥も入れてい…

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持続的農業は「宗教」ではなく「科学」に従い実施しよう!

「誰も農業を知らない2:SDGsを突きつめれば、日本の農業は世界をリードする」(有坪民雄)を読みました。 Twitterでフォローしている有坪氏の本で、以前読んだ「誰も農業を知らない」の続編になります。 はじめに本書で提案している目標のひとつに食料価格を上げることがあります。なぜ食料価格を上げるのかというと、食糧価格の上昇は日本人の賃金を確実に上げることになるからです。誤字ですね、 それは良いとして、食料価格をはじめ収入(サラリーマンであれば賃金)上昇を含む成長をしていかないといけません。 そうしないと福祉などに金は出せなくなる。 ただし、「食費が上がれば、賃金は確実に…

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アマゾン五〇〇年 植民と開発をめぐる相剋

「アマゾン五〇〇年 植民と開発をめぐる相剋」(丸山浩明)を読みました。 ・アマゾンは、低湿地・氾濫原である「ヴァルゼア」と台地の「テラフィルメ」でまるで違う。  前者はアマゾンの数パーセントしかないが、川の魚・氾濫がもたらす肥沃な土壌、水運により古くから人口を養っていた。雨季に水浸しになるため高い木が育たない。  後者はアマゾンの大部分を占め洪水時も浸水しない。高い所は200mに達する。鉄・酸化アルミニウムを主成分とする黄色ラトソルで、痩せている。  例外的に肥沃な「テラ・プレータ(黒土)」がある。そこには木炭が豊富に含まれている。  不完全燃焼させた木炭を土壌に提供していた焦…

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