「エネルギーをめぐる旅」(古舘恒介)を読みました。
そんな簡単に木が枯れますかね?一七世紀後半から一八世紀にかけては、イギリスとフランスに戦争が起きるたびに、フランスの軍隊がニューイングランドの木を破壊してまわるということが繰り返されます。手斧で三度か四度叩くだけで、その木は帆柱としては使い物にならなくなったからです。軍艦のマスト(帆柱)に使う大木が、「手斧で三度か四度叩く」だけで使い物にならなくなるのですかね?
にわかに信じられませんので、調べてみました。
「英海軍と新大陸の森林 : 独立戦争前期の森林資源争奪」より引用します。ヨーロッパでイギリスとフランスが戦争に突入した際…
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「希望 消滅する日本で君はどう生きるか」(内海聡)を読みました。
過去に内海氏の本は「放射能と原発の真実」「日本人だけが知らない汚染食品」を読みました。
どちらもデマ本でしたが、この本はどうでしょうか?
はじめに私はこれまでに50冊以上の本を書き、SNSなどでもさまざまな情報を発信してきまし初めて私の本を手に取った人にはわかりにくいかもしれませんが、これらの内容は、とても虚無的であり、絶望的であり、悲観的であるイメージだと思います。50冊も本を出したのですか。
どれだけ低質なのか想像ができますね。
ちなみに、いつからデマ本を出すようになったのですかね?
確かに政治家を…
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「中世の騎士の日常生活」を読みました。
この本は「訳者のあとがき」を含め、最後から見た方がよいです。
頭から読むと1300~1400年頃のヨーロッパを”今”のように書いていて、古書の現代訳のように感じてしまい混乱する。
本書の位置づけが「訳者のあとがき」に、1300~1400年頃をイメージした騎士になるためにマニュアルだということで納得しました。
用語集、地図なども巻末にあるので、先に後ろを見た方が理解が深まります。
というか、最初にもって来ましょうよ。
防具の着方が書かれているが、エライ大変で従者の手が必要。
1.凍えてしまうので部屋の火をたく
2.シャツ1…
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「ルポ 貧困大国アメリカ」(堤未果)を読みました。
ルポ貧困大国はまだ「ちゃんとフィールドワークして実際の現状を偏りながら」も伝えているけど「食品の裏側」はマジであの「買ってはいけない」の再来ってくらい酷いんで、この中学に科学教師はいないのか?って思う。 https://t.co/FIIMT0cW7A— もへもへ (@gerogeroR) June 14, 2024 過去に読んだことのあるのは全てデマ本であり、この本のことを堤氏が言及している内容から、デマ本だろうと推察した。
ちゃんと読んでから判断しないとダメだと少し反省。
ではデマ本か、少なくとも推薦図書として不適切…
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「火星に住むつもりです ~二酸化炭素が地球を救う~」(村木風海)を読みました。
ひやっしーの秘密に迫っていきましょう!
・・・
その仕組みは
・空気を外から吸い込む
・中に「CO2回収カートリッジ」という業務用プリンターのインクカートリッジのような筒が入っていて、その中に空気が通るCO2回収カートリッジの中にはアルカリ性の液体を含むフィルターが入っている。アルカリ性の液体はCO2を吸い取ってくれる性質があり、カートリッジを通る空気のうち二酸化炭素だけがフィルターに溶け込んでいく
・・・
カートリッジの交換方法もひやっしーの蓋を開けて、「ガシャン」と取り換えるだけ!まあ、アル…
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「野菜ビジネス: 食べるのが好きな人から専門家まで楽しく読める野菜の教養」(梅田みどり)を読みました。
本をぺらっとめくって変なことが書いてあると思ったので読んでみると勘違いでした。
特段興味があるわけではないので、品種・食の安全関連の部分をピックアップして読んでみました。
私がよく受ける質問に、「どんな野菜を食べたら良いのか」「栄養が豊富な野菜は何か」「どのような調理法で食べるのが効果的か」というものがあります。
これらに対する答えはただ1つ、「できるだけ多種多様な野菜を、様々な調理法で食べること」です。本の最初にこれが書かれていました。
この記述からまともな本であるだろ…
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「日本列島はすごい-水・森林・黄金を生んだ大地」(伊藤孝)を読みました。
この本は「鏡の日本列島8:『最果てが見たい』——それぞれの富士 | 生環境構築史」この連載を一部取り込んだものだそうです。
※参考文献等を引用しています。こちら参照。
高校での地学履修率が1%であることを嘆きつつ本書では地学の教科書に書かれているようなことも紹介している。
私は大学の教養で地球科学を選択したので少しは知っているが、知らないことがたくさん載っています。
・2万年前~7千年前まで海水準は上昇していたが、ここ7千はほぼ一定
・東北地方には水深2000メートルほどの溝があった
・最上川…
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「毛沢東 革命と独裁の原点」(興梠一郎)を読みました。
この本の脚注、参考文献はものすごい数です。
30年かけてこの本を書いただけあります。
序章で大躍進政策や文化大革命の話が登場するが、それより後では、毛沢東が生まれて陳独秀が死ぬ(1942年の終戦前)までの話が書かれている。
たくさん人が出てくるので、その関係図と年表を付けてくれると分かり易いのだが、なかったので 結構厳しい。
目に留まったところを書きます。
・「毛沢東は、表の顔は"マルクス主義者"だったが、晩年になっても、仏典を読んでいた。・・・地方に視察に行く時も、仏典を携行したことが、今では明らかになって…
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「日本農業再生論」(高野誠鮮、木村秋則)を読みました。
この本の著者の一人である木村秋則氏は「奇跡のリンゴ」で有名な人。
以前「大切な人を早死にさせない食」を読みましたが、農薬・肥料がガン・アレルギーの原因だという煽りをして自然栽培を推奨している内容でした。
この本がどんな内容か見ていきましょう(木村秋則氏が書いた部分だけ言及します)。
硝酸態窒素スーパーで売られているチンゲンサイを調べたら硝酸態窒素、いくらあったと思いますか?1万6000ppmだよ!米はどうか?最低でも1万2000ppm。高い方は・・・・・・とんでもない数値でした。ここには書けません。皆さん、パニックに…
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「バッタを倒すぜ アフリカで」(前野ウルド浩太郎)を読みました。
前作の「バッタを倒しにアフリカへ」も読んだのですが、新作の「まえがき」によると25万部以上売れて海外に翻訳され、児童書も出たそうだ。
前作では貧乏っぷりがいろいろ書かれていたが、今回は印税が入ったこともあり結構意外な使い方をしています。
その散財っぷりに関する記述を含むいろいろな脱線があるためにページ数が膨大になっていますが、これでも削ったそうです。
※どのような散財っぷりかはネタバレになるので書きませんが、一応研究に関係あると言えば言える使い方です。
いろんな脱線はあるのだが、著者いわく本書は「学術書」とのこと…
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