内容が滅茶苦茶な信濃毎日新聞の社説

信濃毎日新聞の「袴田さん再審へ 司法全体で検証が必要だ」をピックアップ。 面白いことに「司法全体で検証が必要だ」という割に、司法の問題が社説に全く載っていない。 ・『担当した裁判官が後に「無罪の心証を持っていた」と証言している』  →あくまでも心証ですからね。物証が大事です。物証を優先することに問題はないので、司法の問題ではない。 ・『違法捜査をうかがわせる取り調べの録音テープや、・・・』  →これは検察の問題です。 ・『この事件に限らず、再審の請求は審理の長期化が問題になっている。刑事訴訟法の再審規定には具体的な進め方の定めがなく、裁判所の裁量や検察側の姿勢に委ねられて…

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意味不明な種子法廃止反対論者の主張

「種子が消えれば、あなたも消える」を読みました。 著者の西川芳昭氏は龍谷大学経済学部の教授で、種子法廃止の時に国会で参考人として発言しています。 要点を得ない話をしているので議事録読む気にならず。 東大鈴木宣弘教授のよなデマ屋ではないようですが、その主張に疑問符が付きますね。 UPOV条約に関する不正確な記述現時点では、農家による自家増殖は育成者権の例外である。テストでこれを書いたら×をもらいますね。 第15 条 育成者権の例外 (2)[任意的例外]第 14 条の規定に拘らず,各締約国は,合理的な範囲内で,かつ,育成者の正当な利益を保護することを条件として,農業者…

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見過ごせぬマスゴミのゆがみ

佐賀新聞(共同通信)の『「放送法問題」見過ごせぬ政治のゆがみ』をピックアップ。  政権の意に沿わないメディアの報道に圧力をかけようとしたのではないか。そんな疑念が強まるばかりだ。総務省の公表した行政文書は、首相補佐官が担当でもない放送行政に口を出し、当時の安倍晋三首相の威を借りるかのように、官僚を押し切り、法律の解釈を強引に変更するという、密室でのゆがんだ政治プロセスをあぶり出した。 ・・・ 公文書は政策決定経過を後に検証するため作られる。その意味では、今回の文書は役割を果たしたと言える。まあ、最初から最後まで、よくもこんなデタラメを書けたものだ。 例えば最後の箇所ですが、「行政…

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黒松盆栽の輸出先トップは意外だがあの国

日本農業新聞の「盆栽の未来 輸出てこに産地振興を」をピックアップ。  世界が「BONSAI(盆栽)」に注目している。2020年10月に解禁された黒松盆栽の輸出は、これからが本番。海外のバイヤーから高い評価を得ている。これを機に盆栽の技術を引き継ぐ後継者を育成し、国内の産地が一層活気づくよう販売環境を整えたい。  農水省によると、22年の盆栽輸出本数は9万8107本。20年と比べて3割伸びている。輸出国・地域のトップは中国(46%)、次いで台湾(14%)、スペイン(10%)、オランダ(9%)、イタリア(5%)と続く。輸出はコロナの影響を受けることなく順調に増えている。意外ですね。 …

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汚染水が海洋放出されると福島県議会で発言する人

いまだに「ALPS処理水を希釈して海洋放出する」ことを「汚染水海洋放出」といって福島の復興を邪魔する人たちがいます。 お膝元の福島県議会でそのように発言している議員・政党を調べました。 ・福島県議会会議録検索システムで検索 ・期間は 2019/11/19~2022/11/18 の3年間 ・「汚染」をキーワードに検索し、APLS処理水に関係無い汚染は中身を見て除外 ・「海洋放出」と言わずとも文脈からそれを意味するものは対象とする ・請願などは対象外 過去に以下の調査をしていますが、今回はこれと同じ期間で調べています。 「汚染水が海洋放出されるとツイートする認証アカウント…

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自称国際ジャーナリストと目の付け所が同じ残念な新聞

信濃毎日新聞の「小麦の価格抑制 国産化の展望を描かねば」をピックアップ。  小麦は湿気に弱い作物で、収穫期が梅雨と重なる日本には不向きな作物とされる。生産条件で優位に立つ海外に対抗するには、農業者が将来を見通せる安定した支援策を用意する必要がある。小麦が日本に適さない作物であることがわかっているのに、この結論に至るというのが驚きです。 自称国際ジャーナリストと同じ結論ですね。 下の図を見れば小麦の生産額ベース自給率への寄与率が低いとわかる。 そんなものに対して「安定した支援策を用意する」ことは、単に国富を流出させるだけなのだが。 ※「今治市農林水産業振興計画 平成2…

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汚染水が海洋放出されると国会で発言する人

いまだに「ALPS処理水を希釈して海洋放出する」ことを「汚染水海洋放出」といって福島の復興を邪魔する人たちがいます。 国会でそのように発言している国会議員・政党を調べました。 ・国会会議録検索システムで検索 ・期間は 2019/11/19~2022/11/18 の3年間 ・「汚染」をキーワードに検索し、PFASなど関係無い汚染は中身を見て除外 ・「海洋放出」と言わずとも文脈からそれを意味するものは対象とする ・国会議員限定で参考人等は対象外 ・質問主意書、請願は対象外 過去に以下の調査をしていますが、今回はこれと同じ期間で調べています。 「汚染水が海洋放出されるとツ…

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従来の薬に未知の部分は無いのか?

日本経済新聞の「ゲノム編集薬の利用へ準備を」をピックアップ。 ただ、ゲノム編集技術は安全性など未知の部分があるほか、量産しづらく高コストだ。安全性を高めつつ、価格を抑えてアクセスの公平性を確保する方法について国際的な議論が活発化しており、日本も実用化に備えるべきだ。「ゲノム編集技術は安全性など未知の部分がある」ねぇ。 従来の薬(特に漢方薬など)に未知の部分は無いのですか? ちゃんと科学的に比較しましょうよ。 今日の社説:3行要約■日本経済新聞:日韓首脳は揺るぎない信頼の基盤を築け16日の会談では、両国首脳が互いに相手国を訪問する「シャトル外交」の再開で一致。■朝日新聞:日韓首…

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基準値のからくり ←超おすすめ本です

「基準値のからくり」を読みました。 この本は、ツイッターでフォローしている永井孝志さんなどによるものです。 永井さんのブログ「リスクと共により良く生きるための基礎知識」はおすすめです。 永井さんが書いている第2章(食文化と基準値)、第5章(古典的な決め方の基準値)、第8章(生態系保全の基準値)をメインに読みました。 20歳未満の飲酒が認められないのは何故?その理由(※20歳未満の飲酒禁止の理由)1947年の青少年禁酒法案に関する参議院議事録に見ることができる。・・・つまり、20歳になれば自己責任が取れるなど、法律の面で自立する「成年」となるから、というわけである。 ・・…

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